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* 木花姫命は[[天教山]](神代の富士山)の神霊である。<ref>{{rm|5|17|勢力二分}}:「国治立大神は野立彦命と変名し、木花姫の鎮まります[[天教山]]に現はれたまうた」、{{rm|6|24|富士鳴戸}}:「而て富士の山と云ふは、火を噴く山と云ふ意義なり、フジの霊反しはヒなればなり。 茲に当山の神霊たりし木花姫は、神、顕、幽の三界に出没して、三十三相に身を現じ」、他多数。</ref> | * 木花姫命は[[天教山]](神代の富士山)の神霊である。<ref>{{rm|5|17|勢力二分}}:「国治立大神は野立彦命と変名し、木花姫の鎮まります[[天教山]]に現はれたまうた」、{{rm|6|24|富士鳴戸}}:「而て富士の山と云ふは、火を噴く山と云ふ意義なり、フジの霊反しはヒなればなり。 茲に当山の神霊たりし木花姫は、神、顕、幽の三界に出没して、三十三相に身を現じ」、他多数。</ref> | ||
** [[上田喜三郎]]が明治31年の[[高熊山修業]]の際に、木花姫命の神使・[[松岡芙蓉仙人]]に一番最初に連れて行かれた場所は、[[富士山]]と[[皆神山]]である。<ref>{{kgm|381|信濃国皆神山}}:「私は明治三十一年高熊山にて修行中、神懸りになつて、一番につれて来られたのが天教山の富士山と、この皆神山とである」</ref> | ** [[上田喜三郎]]が明治31年の[[高熊山修業]]の際に、木花姫命の神使・[[松岡芙蓉仙人]]に一番最初に連れて行かれた場所は、[[富士山]]と[[皆神山]]である。<ref>{{kgm|381|信濃国皆神山}}:「私は明治三十一年高熊山にて修行中、神懸りになつて、一番につれて来られたのが天教山の富士山と、この皆神山とである」</ref> | ||
* 木の花とは梅の花の意味である。一般に現代では、木の花は桜のことされているが、古代は梅の異称であり、古典に記された木の花とは梅を指している。梅は他の花に先立って咲くため「花の兄」とも呼ばれ、木の花を「兄の花(このはな)」とも書く<ref>{{rm|6|24|富士鳴戸}}:「木花とは梅の花の意なり。梅の花は花の兄と云ひ、兄をこのかみと云ふ。現代人は木の花と云へば、桜の花と思ひゐるなり。節分の夜を期して隠れたまひし、国祖国治立の大神以下の神人は、再び時節到来し、煎豆の花の咲くてふ節分の夜に、地獄の釜の蓋を開けて、再び茲に神国の長閑な御世を建てさせ玉ふ。故に梅の花は節分をもつて花の唇を開くなり。桜の花は一月後れに弥生の空にはじめて花の唇を開くを見ても、木の花とは桜の花に非ざる事を窺ひ知らるるなり」</ref> <ref>{{kb|花の兄 | * 木の花とは梅の花の意味である。一般に現代では、木の花は桜のことされているが、古代は梅の異称であり、古典に記された木の花とは梅を指している。梅は他の花に先立って咲くため「花の兄」とも呼ばれ、木の花を「兄の花(このはな)」とも書く<ref>{{rm|6|24|富士鳴戸}}:「木花とは梅の花の意なり。梅の花は花の兄と云ひ、兄をこのかみと云ふ。現代人は木の花と云へば、桜の花と思ひゐるなり。節分の夜を期して隠れたまひし、国祖国治立の大神以下の神人は、再び時節到来し、煎豆の花の咲くてふ節分の夜に、地獄の釜の蓋を開けて、再び茲に神国の長閑な御世を建てさせ玉ふ。故に梅の花は節分をもつて花の唇を開くなり。桜の花は一月後れに弥生の空にはじめて花の唇を開くを見ても、木の花とは桜の花に非ざる事を窺ひ知らるるなり」</ref> <ref>{{kb|花の兄}}</ref>。[[大本神諭]]の「三千世界一度に開く梅の花」とは、木花姫命は[[顕幽神]]の三界([[三千世界]])を守護し玉い、その神徳を顕彰し玉う時節が到来したという意味である<ref>{{rm|6|24|富士鳴戸}}:「木花姫は顕、幽、神における三千世界を守護し玉ひしその神徳の、一時に顕彰したまふ時節到来したるなり。これを神諭には、 『三千世界一度に開く梅の花』 と示されあり」</ref>。 | ||
* 木花姫命は、仏教の観世音菩薩(観音)であり、最勝妙如来であり、観自在天である<ref>{{rm|6|24|富士鳴戸}}:「智仁勇の三徳を兼備して、顕幽神の三界を守らせたまふ木花姫の事を、仏者は称して観世音菩薩といひ、最勝妙如来ともいひ、観自在天ともいふ。また観世音菩薩を、西国三十三箇所に配し祭りたるも、三十三相に顕現したまふ神徳の惟神的に表示されしものにして、決して偶然にあらず」</ref>。また妙音菩薩である。 | * 木花姫命は、仏教の観世音菩薩(観音)であり、最勝妙如来であり、観自在天である<ref>{{rm|6|24|富士鳴戸}}:「智仁勇の三徳を兼備して、顕幽神の三界を守らせたまふ木花姫の事を、仏者は称して観世音菩薩といひ、最勝妙如来ともいひ、観自在天ともいふ。また観世音菩薩を、西国三十三箇所に配し祭りたるも、三十三相に顕現したまふ神徳の惟神的に表示されしものにして、決して偶然にあらず」</ref>。また妙音菩薩である。 | ||
* 木花姫命は[[伊都能売]]の御魂である<ref>『[[出口王仁三郎全集]] 第一巻』「{{obc|B121801c48|第2章 伊都能売}}」:「伊都能売の御魂とは(略)神道にては、木の花姫命と称へて居る神の事である」</ref>。[[黄泉比良坂の戦い]]の後、[[神伊弉諾大神]]により、木花姫命と[[日の出神]]は[[伊豆能売神]]に任じられた。<ref>{{rm|10|26|貴の御児}}:「次に木の花姫神、日の出神をして、伊豆能売神に任じ給ひぬ」</ref> | * 木花姫命は[[伊都能売]]の御魂である<ref>『[[出口王仁三郎全集]] 第一巻』「{{obc|B121801c48|第2章 伊都能売}}」:「伊都能売の御魂とは(略)神道にては、木の花姫命と称へて居る神の事である」</ref>。[[黄泉比良坂の戦い]]の後、[[神伊弉諾大神]]により、木花姫命と[[日の出神]]は[[伊豆能売神]]に任じられた。<ref>{{rm|10|26|貴の御児}}:「次に木の花姫神、日の出神をして、伊豆能売神に任じ給ひぬ」</ref> | ||
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「木花姫命様は三十三相に身を現じ盗人を改心させようと思へば自分から盗人になつて、一緒に働いて見て「オイ、盗人と云ふものは随分世間の狭いものの怖ろしいものだ。斯んな詮らない事は止めて天下晴れての正業に就かうぢやないか」と云つて、盗人を改心させなさると云ふことだ。酒飲みを改心させるには、自分も一緒に酒を飲み、賭博打を改心させるには自分も賭博打ちになつて、さうして改心させるのが神様の御経綸だ」〔{{rm|21|4|砂利喰}}の[[玉治別]]のセリフ〕 | 「木花姫命様は三十三相に身を現じ盗人を改心させようと思へば自分から盗人になつて、一緒に働いて見て「オイ、盗人と云ふものは随分世間の狭いものの怖ろしいものだ。斯んな詮らない事は止めて天下晴れての正業に就かうぢやないか」と云つて、盗人を改心させなさると云ふことだ。酒飲みを改心させるには、自分も一緒に酒を飲み、賭博打を改心させるには自分も賭博打ちになつて、さうして改心させるのが神様の御経綸だ」〔{{rm|21|4|砂利喰}}の[[玉治別]]のセリフ〕 | ||
「三十三相」とは、仏教の「三十二相」<ref>仏教で「三十二相」とは、仏が備えている32種類の外見的特徴のこと。{{kb|三十二相 | 「三十三相」とは、仏教の「三十二相」<ref>仏教で「三十二相」とは、仏が備えている32種類の外見的特徴のこと。{{kb|三十二相}}、<wp>三十二相八十種好</wp></ref>や「三十三観音」<ref>仏教で、観世音菩薩(観音)は衆生を救うため33種類の姿に変じて現れる。その姿を「三十三観音」と呼ぶ。{{kb|三十三観音}}、<wp>観音菩薩</wp></ref>から発想した造語だと思われる<ref>{{rm|6|47|仁王と観音}}:「今度は三十三相揃うた大慈大悲の観世音菩薩だ」</ref>。[[33]]は[[瑞の身魂]]を現す数字である。 | ||
「三十二相」<ref>{{rm|64b|12|開狂式}}:「三十二相又三相 具備し給へる木の花の」</ref>や「三十四相」<ref>{{rm09|15|0003|総説歌}}:「妙音菩薩の神力と 並びて尊き観自在 三十三相また四相」、{{rm09|19|0003|総説 三十三魂}}:「三十三相の木花の 咲耶の姫の三十四相 具足し玉ふ妙音菩薩」、{{rm|19|17|言霊車}}:「月照彦の肉の宮 言霊開く観自在 三十三相また四相 妙音菩薩の神力を」</ref>と表現されている場合もある。 | 「三十二相」<ref>{{rm|64b|12|開狂式}}:「三十二相又三相 具備し給へる木の花の」</ref>や「三十四相」<ref>{{rm09|15|0003|総説歌}}:「妙音菩薩の神力と 並びて尊き観自在 三十三相また四相」、{{rm09|19|0003|総説 三十三魂}}:「三十三相の木花の 咲耶の姫の三十四相 具足し玉ふ妙音菩薩」、{{rm|19|17|言霊車}}:「月照彦の肉の宮 言霊開く観自在 三十三相また四相 妙音菩薩の神力を」</ref>と表現されている場合もある。 | ||
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* {{os|155|大正7年旧10月29日}}:「出口直の御魂は木花咲耶姫殿の宿りた身魂の三代直霊に憑りて」 | * {{os|155|大正7年旧10月29日}}:「出口直の御魂は木花咲耶姫殿の宿りた身魂の三代直霊に憑りて」 | ||
[[彦火々出見命]]が木花咲耶姫と共に活動するとされる。霊界物語には彦火々出見命は登場しない。<ref>彦火々出見命は日本神話では、天孫ニニギの二番目の子で、山幸・ホオリのことである。また、神武天皇の諡でもある。{{kb|彦火火出見尊 | [[彦火々出見命]]が木花咲耶姫と共に活動するとされる。霊界物語には彦火々出見命は登場しない。<ref>彦火々出見命は日本神話では、天孫ニニギの二番目の子で、山幸・ホオリのことである。また、神武天皇の諡でもある。{{kb|彦火火出見尊}}、<wp>ホオリ</wp>、<wp>神武天皇</wp></ref> | ||
* {{is|30|大正8年4月13日}}:「木花咲耶姫命の御魂は日出乃神と現はれて立派な神代を建る御役なり、彦火々出見命は木花咲耶姫命に引添ふて日出の神の御手伝を成さるので在るぞよ」 | * {{is|30|大正8年4月13日}}:「木花咲耶姫命の御魂は日出乃神と現はれて立派な神代を建る御役なり、彦火々出見命は木花咲耶姫命に引添ふて日出の神の御手伝を成さるので在るぞよ」 | ||
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* [http://www.fuji-hongu.or.jp/sengen/history/index.html 富士山本宮浅間大社の公式サイト内にある「御由緒」] | * [http://www.fuji-hongu.or.jp/sengen/history/index.html 富士山本宮浅間大社の公式サイト内にある「御由緒」] | ||
* {{kb|木花開耶姫 | * {{kb|木花開耶姫}} | ||
* <wp>コノハナノサクヤビメ</wp> | * <wp>コノハナノサクヤビメ</wp> | ||
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2024年11月29日 (金) 19:41時点における最新版
木花姫命(このはなひめのみこと)は、霊界物語に登場する人物。木花咲耶姫命(このはなさくやひめのみこと)の「仮称」[1]。女神の姿だけでなく、様々な人に姿を変じて登場する。
概要
- 表記ゆれ:「命」「尊」「神」「大神」など尊称の種類により多数の表記がある。また「このはな」に「兄の花」という文字が当てられる場合もある。 →詳細は「#表記ゆれ」を見よ
- 初出:第1巻第1章「霊山修業」#(木花咲耶姫命)、第1巻第31章「九山八海」#(木花姫命)
- 霊界物語で「木花姫」は「木花咲耶姫」の5倍以上多く使われている。 →詳細は「#表記ゆれ」を見よ
- 日本神話では「このはなさくやひめ」(当てられる漢字は多種あり)と呼ばれ、「このはなひめ」とは呼ばれない。 →「#日本神話における木花姫命」を見よ
- 霊界物語以外の王仁三郎文献では「木花姫」という神名は使われていない。「木花咲耶姫」だけである。
- 木花姫命は「三十三相」に身を変じて現れる。 →詳細は「#三十三相」を見よ
- 木花姫命は天教山(神代の富士山)の神霊である。[2]
- 木の花とは梅の花の意味である。一般に現代では、木の花は桜のことされているが、古代は梅の異称であり、古典に記された木の花とは梅を指している。梅は他の花に先立って咲くため「花の兄」とも呼ばれ、木の花を「兄の花(このはな)」とも書く[4] [5]。大本神諭の「三千世界一度に開く梅の花」とは、木花姫命は顕幽神の三界(三千世界)を守護し玉い、その神徳を顕彰し玉う時節が到来したという意味である[6]。
- 木花姫命は、仏教の観世音菩薩(観音)であり、最勝妙如来であり、観自在天である[7]。また妙音菩薩である。
- 木花姫命は伊都能売の御魂である[8]。黄泉比良坂の戦いの後、神伊弉諾大神により、木花姫命と日の出神は伊豆能売神に任じられた。[9]
- 木花姫命は、五六七大神の一部または全部の活動をなす。[10]
- 木花姫命は霊国天人である。[11] [12]
- 木花姫命は美女の譬えとして使われる。用例:「お下り遊ばした棚機姫様か、但は天教山の木の花咲耶姫さまの御降臨か、松代姫様の御再来か」〔第31巻第13章「姉妹教」#〕
三十三相
木花姫命は人々を救済し、ミロクの世を建設するため、「三十三相(さんじゅうさんそう)」に身を変じて現れる。そのため霊界物語の中において、女神としての姿だけでなく、人間や動物、邪神など、様々な姿に変じて登場する。 →「#主なエピソード」を見よ
「木花姫は、神、顕、幽の三界に出没して、三十三相に身を現じ、貴賤貧富、老幼男女、禽獣虫魚とも変化し、三界の衆生を救済し、天国を地上に建設するため、天地人、和合の神と現はれたまひ」〔第6巻第24章「富士鳴戸」#〕。
「木花姫命様は三十三相に身を現じ盗人を改心させようと思へば自分から盗人になつて、一緒に働いて見て「オイ、盗人と云ふものは随分世間の狭いものの怖ろしいものだ。斯んな詮らない事は止めて天下晴れての正業に就かうぢやないか」と云つて、盗人を改心させなさると云ふことだ。酒飲みを改心させるには、自分も一緒に酒を飲み、賭博打を改心させるには自分も賭博打ちになつて、さうして改心させるのが神様の御経綸だ」〔第21巻第4章「砂利喰」#の玉治別のセリフ〕
「三十三相」とは、仏教の「三十二相」[13]や「三十三観音」[14]から発想した造語だと思われる[15]。33は瑞の身魂を現す数字である。
「三十二相」[16]や「三十四相」[17]と表現されている場合もある。
ちなみに王仁三郎は、自分は三十六相揃っていると言っているが、これは36種類の姿に変じて現れるという意味ではなく、救世主としての36種類(あるいは33種類)の特徴を持っている、という意味である。[18]
関係の深い人物
- 木花姫命の神使・松岡芙蓉仙人は、上田喜三郎を高熊山に連れて行き、神への道へ導いた。 →「松岡神使」
- 橘姫(月雪花の宣伝使の一人)は、木花姫命の分霊のようである。第12巻第17章「雲の戸開」#:「吾は木の花姫の神 厳の御魂の分け霊 ハザマの国の春山彦の 貴の命や夏姫の 珍の娘と生れ逢ひ 皇大神の御為めに 此世を照らす三柱の 中の一人の橘姫よ」(木花姫命は厳の御魂?)
- 玉照姫や玉照彦は、木花姫命の分霊である。[19] →「玉照姫」「玉照彦」
- 梅子姫(八人乙女の第四女)は木花姫命の身魂とされる。[20] [21] →「梅子姫」
- 第64巻で菖蒲のお花が木花姫命の生宮と自称している。自称であって、事実ではない。[22] →「菖蒲のお花」
主なエピソード
木花姫命本人が登場する場合と、他の姿に化身して(三十三相に身を変じて)登場する場合(後に正体を現す時もある)の二つに分けて解説する。
本人が登場する主なエピソード
- 第1巻第32章「三個の宝珠」#:木花姫命は大八洲彦命に真澄の珠を授けた。
- 第2巻第4章「真澄の神鏡」#:安泰山の山頂の木花姫命の宮で、大足彦に神示を与えた。また、「国の真澄の鏡」を与えた[23]。
- 第2巻第7章「天地の合せ鏡」#:稚桜姫命・大八洲彦命・真澄姫・木花姫命はそれぞれ金竜・銀竜・金剛・剱破の竜馬に跨がり、新高山に下った。地の高天原に帰還しようとした時、魔軍が現れたため、木花姫命は「天の真澄の鏡」で照らすと魔軍は逃げて行った。
- 第5巻第24章「天の浮橋」#~第26章#:木花姫命は天教山に大八洲彦命らの神人を集め、天眼鏡と被面布を授け、野立彦命の神教を宣伝する宣伝使(言触神)に任じ、「地上の世界を救済せれよ」と宣示した。
- 第7巻第9章「弱腰男」#:木花姫命は天教山の青木ケ原の木の花姫宮で、日の出神に、邪神を言向け和すために常世の国への出発を命じた(これが「黄泉比良坂の戦い」へと繋がる)。
- 第10巻第25章「木花開」#:伊邪那美大神・木花姫命・日の出神は、黄泉比良坂の戦いに勝って天教山に凱旋し、それぞれ歌を歌った。
- 第10巻第26章「貴の御児」#:神伊弉諾大神は、木花姫命と日の出神を、伊都能売神に任じた。
- 第23巻第8章「縺れ髪」#:熊野の滝で、木山彦夫婦・常楠夫婦と、生き別れた子供たち(秋彦・駒彦・虻公・蜂公)が再会した。そこへ木花姫命が現れ、汝らの信仰の力によってその罪を赦され親子の対面を為すことを得た、と告げた。
- 第26巻第14章「大変歌」#・第15章「諭詩の歌」#:竹生島神社の社殿の下にある玉[24]を探しに来た高姫・黒姫・高山彦の3人に対し、亀彦が声色を使い、自分は木花姫だ、ここに玉は無い、早く綾の聖地に帰れ、と諭す〔第14章〕。3人は舟に乗って竹生島から帰る途中、本物の木花姫命が現れて、3人の執着心を戒めた〔第15章〕。
- 第27巻第10章「太平柿」#:若彦と常楠は、熊野の滝で禊をしていると、木花姫命が現れて、琉球へ行って竜神の珠を受け取り、綾の聖地に奉れ、と命じられた。[25]
- 第27巻第14章「草枕」#・第15章「情意投合」#:照子姫と清子姫は、高熊山の巌窟で三週間の修業をなし、木花姫命から神教を授かった。(その後2人は琉球へ向かった)
- 第54巻第21章「鼻向」#:ビクトル山の神殿で、竜彦に木花姫命が神懸かり、猪倉山に行って道晴別を救えと、治国別に神勅を下した。
- 第65巻第24章「危母玉」#:虎熊山が爆発した時、初稚姫に木花姫命の託宣が下り、八大竜王の一人(マナスイン竜王)が橄欖山を奪いに現れると教えた。
化身して登場する主なエピソード
- 第8~10巻:蚊々虎(かがとら)(後に珍山彦と改名[26])[27] [28] [29] [30]:元々は大自在天大国彦の家来であり[31]、常世会議に出席している[32]。ヒルの都で改心して、淤縢山津見の伴となり、ウヅの都の正鹿山津見の館まで行く。第9巻では松竹梅の三姉妹を率いて常世の国へ向かい、3人に宣伝使としての実地の教訓を施す[33]。 →詳細は「珍山彦」を見よ
- 第9巻:大蛇彦(おろちひこ):3回、登場シーンがある。(1) テルの港に着いた三笠丸の船内で、松竹梅の三姉妹の前に大蛇彦が現れ、ウヅの都へ案内する。到着すると姿を消してしまった[34] [35]。(2) テルの国からヒルの国へ向かうアタル丸の船中で、熊公に大蛇彦が神懸かり、虎公に説教する[36]。(3) 高照山の岩窟の神として大蛇彦の声が聞こえ、志芸山津見らに説教する[37] [38]。 →詳細は「大蛇彦」を見よ
- 第13巻第19章「馳走の幕」#・第21章「本霊」#:臥竜姫(がりょうひめ):フル野ケ原の醜の岩窟の中の臥竜姫の館で、蟒の野呂公の妻と名乗る美人(臥竜姫)が、ここは醜の岩窟の中心点で、木花咲耶姫命の経綸の聖場であり、高照姫神が鎮まる岩窟第一の御舎だと、半ダース宣伝使たちに話す〔第19章〕。半ダース宣伝使たちは先に進むが、そこへ大火光が落下して爆発し、先ほどの女神(臥竜姫)が現れた。その女神は、汝ら(岩彦以外)の身魂の曇りは晴れた、これよりフサの都に向かえ、自分は木花姫命の和魂である、と語り、姿を消した〔第21章〕。 →詳細は「臥竜姫」を見よ
- 第15巻第13章「神女出現」#・第14章「奇の岩窟」#・第15章「山の神」#:高国別の前に現れた女と男:西蔵のラサフの都で、高国別(活津彦根神)は、一人の麗しい女[39]に、自分の正体を審神してごらん、それが分からぬようでは、この地底の岩窟の探険は出来ない、と試される。最後にようやく高国別は、彼女が木花姫命だと気づくと[40] [41]、女神の姿は消え失せた。そこへ一人の男が現れ、大事変が起きたからあなたを呼んで来るように素尊に頼まれた、と告げる。地底の岩窟からは救いを求める大勢の人の阿鼻叫喚の声が聞こえて来る。高国別は忠と仁の板挟みとなり、どちらに行くか決心がつかず、両刃の剣で自決しようとする。そこへ再び木花姫命が現れて両刃の剣をもぎ取った。汝の真心を試すため、男に身を変じて現れたのだという。素尊は神力があるので心配する必要はない、早く地底の岩窟へ入り数多の人々を救え、と命じると再び姿を消した。(ここで木花姫命は、最初は女になって現れ、次に男になって現れた)〔ここまで第13~14章〕 高国別は地底の岩窟に降りるが、そこで気絶してしまい、天国のようなところへ行く。そこで愛子姫(八人乙女の長女)と結婚することになる。木花姫命が現れて、未だ現界でやるべきことがあるので現界へ帰れ、と言うと姿を隠した〔第15章〕。 →詳細は「高国別」を見よ
- 第7巻・第12巻:蚊取別(かとりわけ)[42]:元々は大自在天大国彦の部下であり、常世会議に出席している[43]。大洪水後はウラル教の宣伝使となり、イホの都で日の出神一行に遭遇し、改心して三五教の宣伝使となる。祝姫に熱烈に求婚して、結婚を遂げる〔第7巻〕。第12巻で、祝姫に離縁を申し渡すが、実は蚊取別の正体は木花姫命だったことが明かされる。大洪水前に登場する蚊取別は大自在天の部下の邪神であり、大洪水後の第7巻・第12巻に登場する蚊取別は、木花姫命が仮に蚊取別の姿となって現れた化身である。 →詳細は「蚊取別」を見よ
- 第24巻第16章「慈愛の涙」#:竜宮島の諏訪の湖の畔で、初稚姫・玉能姫ら5人の宣伝使を殴りつけた15人の悪漢は、木花姫命の化身であった[44]。その直後に、病気で全身が膿んだ男が登場して、初稚姫と玉能姫に膿汁を吸ってもらう。この男も木花姫命の化身だと思われる(ただし明記されてはいない)。
- 第25巻第8章「奇の巌窟」#:竜宮島の玉野ケ原の岩窟で、長い白い毛の巨大な狒々が、清公ら5人に、霧や炎や滝水を吹きかける。この大狒々は木花姫命の化身だった。[45]
- 第28巻第4章「淡渓の流」#:台湾島の真道彦命は木花姫命の化身に救われた。[46]
- 第29巻第4章「野辺の訓戒」#:猿世彦の怨霊[47]:ウヅの国の櫟ケ原で、白楊樹の枝に引っ掛かった黄金の玉を取ろうとしている鷹依姫一行の前に、猿世彦の怨霊(その正体は木花姫命)が現れ、「本物の黄金の玉はすでに発見されている、お前たちはこれから東の海岸に出て、ハルの国のアマゾンの玉の森林に向かえ」と命じた。
- 第29巻第11章「日出姫」#:日の出姫(ひのでひめ):ウヅの国の櫟ケ原の白楊樹の所で、高姫の前に日の出姫という女神が現れ、高姫に訓戒を与えた。[48] →詳細は「日の出姫」を見よ
- 第29巻第13章「愛流川」#:ウヅの国の櫟ケ原で、病気で全身膿んでいる爺が、高姫・常彦・春彦に膿汁を吸ってもらう。この爺は木花姫命の化身だった。[49]
- 第30巻・第32巻・第33巻:カール[50]:ウヅの都の松若彦に仕える三五教の宣伝使[51]。第30巻では、高砂島に漂着した末子姫・捨子姫を、テルの国ハラの港から、ウヅの都まで案内する。第32巻では、正純彦・石熊・春公と共にアマゾンの神業へ向かう。第33巻では言依別命と共に、神素盞嗚大神に従ってウヅの都からフサの国イソの館へと帰って行った。 →詳細は「カール」を見よ
- 第34巻第16章「楽天主義」#・第19章「生命の親」#:3尺ほどの童子8人[52] [53]:黒姫一行は火の国の都へ向かっていた。黒姫だけが先に行ってしまい、お伴の房公・芳公はその後を追う。身長が3尺(約91cm)ほどの童子8人[54]が現れ、2人を茶化すような歌を歌うと消えてしまった〔第16章〕。一方、黒姫の前にも8人の童子が現れ、歌を歌い、黒姫を、お愛・孫公・兼公の3人が埋められた塚[55]の方へ誘導する。8人の童子は、塚の上に置かれた巨大な石を取りのけると、姿を消してしまった〔第19章〕。
- 第35巻第5章「案外」#:お愛ら3人を救出した高姫たち一行が大蛇の三公の館へ乗り込む前夜に、三公の夢の中に「木花姫の御化身」[56]が現れ、三公に改心を促した。[57] [58]
- 第40巻第7章「文珠」#:杢助(もくすけ)[59] [60] [61]:クルスの森で、照国別一行(照国別・照公・梅公・岩彦)は、バラモン軍の片彦の一隊に襲撃された。岩彦は逃げる敵を追い駆けるが、逆襲され、重傷を負う。その時どこからともなく唐獅子の大群が現れた。巨大な獅子に跨がった大男から強烈な光が発射され、バラモン軍は逃げて行った。その男は杢助(時置師神)であった。杢助は大きな唐獅子を岩彦に与え、黄金姫・清照姫の遭難を救えと命じると、姿を消した。杢助の正体は、実は五六七大神の命により、木花姫命が仮に杢助の姿となって現れたのだった。 →詳細は「杢助」を見よ
- 第47巻第14章「天開の花」#・第16章「霊丹」#:第三天国を巡覧する治国別・竜公の前に、病で体を膿んだ男が現れ、足の裏の膿を吸い取ってくれと頼む。その男は木花姫命の化身であり、治国別を試したのだった。木花姫命は2人を第二天国へ案内する。2人は第二天国の入口で倒れてしまった。木花姫命は霊丹を与えると、2人は蘇生した。木花姫命は、治国別が肝心な宣伝使としての如意宝珠を落としてしまったため息が絶えそうになったのだと諭した。この如意宝珠とは何か? 竜公が、善言美詞の言霊だと気づいた。木花姫命は、天津祝詞の言霊を奏上しながら第二天国を巡りなさいと教えると、姿を消した。[62]
- 第47巻第19章「化相神」#~第48巻第16章「途上の変」#:五三公(いそこう)(言霊別命)[63] [64] [65]:第二天国を巡覧する治国別の前に、弟子の五三公そっくりの男が現れた。その正体は言霊別命であった。現界では、言霊別命は五三公の精霊を充たして活動していたので、面貌までよく似ていたのだった。それと同時に、木花姫命も五三公の肉体入って活動していたのだった。 →詳細は「五三公」を見よ
- 第63巻第17章「峠の涙」#~第18章「夜の旅」#:ブラヷーダ姫と2人の杣人[66] [67]:ハルセイ山を一人で登る伊太彦の後を、妻のブラヷーダ姫が追って来た。2人の杣人に担がれて半死半生の状態だ。ブラヷーダ姫は死の間際に、伊太彦に握手を求めるが、神の使命を帯びて旅をしているため、伊太彦は握手を拒否する。ブラヷーダ姫と2人の杣人は3人の女神に変わった。木花姫命が伊太彦を試すために現れたのだった。(伊太彦にはそれ以前、スダルマ山の麓で神懸かりした時(第3章[68])から木花姫命が守護していた[69])
- 第63巻第20章「道の苦」#~第21章「神判」#:デビス姫[70] [71] [72]:ハルセイ山をブラヷーダ姫は一人で登っていたが、猛獣の声が聞こえて来たため、恐くて道端に泣き伏してしまう。その後を登って来た三千彦が、ブラヷーダ姫を見つけた。ブラヷーダ姫は、三千彦に自分と一緒に行ってくれるよう頼む。ブラヷーダ姫には夫(伊太彦)が、三千彦には妻(デビス姫)がいるが、2人は恋愛感情が生じてしまう。そこへデビス姫が現れ三千彦の浮気心を責め立てる。デビス姫は女神と化した。木花姫命が2人の迷夢を覚まさすために現れたのだった。
その他のエピソード
- 第8巻第16章「霊縛」#:蚊々虎に神懸った国照姫(木常姫の再来)が、前非を悔いて、木花姫命に見出され、ウラル彦と共に発根と改心をして、今は誠の神と成り、アーメニヤで三五教の宣伝使になったと語っている。しかしその正体は八衢彦(八岐大蛇の眷属)で、国照姫が改心したと詐ったのである[73]。
- 第9巻第8章「再生の思」#:大蛇彦(木花姫命の化身)の歌の中で、正鹿山津見(桃上彦)が巴留の都に向かう途中、鷹取別の部下に襲われ、木花姫命に救われたことが歌われている。
- 第18巻第12章「大当違」#・第12章「大当違」#:於与岐の豊彦の家で、ウラナイ教の富彦に木花咲耶姫命が神懸り神勅を下すが、これは偽の神懸かりである〔第12章〕。3人は金峰山(弥仙山)の山頂の弥仙神社で「木花姫の命の筆先」と称したインチキの神示を木に彫った〔第13章〕。
- 第19巻第1章「高熊山」#:上田喜三郎が松岡神使によって初めて高熊山に連れて行かれた時、小幡大明神が現れ、「三十五年の昔[74]より、木の花姫と語らひて、汝が御霊を拝領し、我が氏の子として生れ出でしめたり」と語っている。
- 第34巻第11章「富士咲」#:黒姫は若い時に男児を産んだが、背中の真ん中に富士山のような形の白い痣があったので、富士山の木花咲耶姫命の生まれ変わりかも知れないと思って「富士咲」という名を付けた。守り袋に「木花咲耶姫」の御神号と「富士咲」の名を入れた。[75]
木花姫命と明記されていないが、木花姫命的な役割を果たす人物(たいていはその場限りの登場)もいる。また鬼武彦とその眷属の白狐が、木花姫命的な役割を果たしている場合もある。
大本神諭・伊都能売神諭
三代・出口直日が木花咲耶姫の身魂とされる。
彦火々出見命が木花咲耶姫と共に活動するとされる。霊界物語には彦火々出見命は登場しない。[76]
弥仙山
綾部の弥仙山の山頂に、木花咲耶姫命が祭られている。大本と由縁の深い山である。[77] [78] [79] →「弥仙山」を見よ
表記ゆれ
霊界物語における木花姫命の表記の種類と使用回数を以下に示す。
「木花姫」は「木花咲耶姫」の5倍以上使われている。
木花咲耶姫系 計48回
内訳は
- 木花咲耶姫 41回
- 木花咲耶姫命 15回
- 木花咲耶姫尊 0回
- 木花咲耶姫神 1回
- 木花咲耶姫大神 1回
- 木花咲耶姫の 12回
- 木の花咲耶姫 6回
- 木花咲哉姫 1回
木花姫系 計274回
内訳は
- 木花姫 182回
- 木花姫命 56回 (これを項目名とする)
- 木花姫尊 0回
- 木花姫神 4回
- 木花姫大神 2回
- 木花姫の 85回
- 木の花姫 91回
- 木の花姫命 4回
- 木の花姫尊 0回
- 木の花姫神 5回
- 木の花姫の 64回
- 木之花姫 1回
その他
- 木の花の 55回
- 木花の 8回
- 兄の花 7回
日本神話における木花姫命
日本神話では「このはなひめ」ではなく「このはなさくやびめ」と呼ばれる。
漢字表記は「木花之佐久夜毘売」(古事記)、「木花開耶姫」(日本書紀)。これは別名であり、本名は「神阿多都比売(かむあたつひめ)」(古事記)、「神吾田鹿葦津姫(かむあたかあしつひめ)」(日本書紀)。
以下、本項目では「木花之佐久夜毘売」と表記する。
父は「おおやまつみのかみ」で、漢字表記は「大山津見神」(古事記)、「大山祇神」(日本書紀)。
姉は「いわながひめ」で、漢字表記は「石長比売」(古事記)、「磐長姫」(日本書紀)。
木花之佐久夜毘売は天孫・邇邇芸命の妻である。
邇邇芸命の求婚に対して、父・大山津見神は姉の石長比売と共に木花之佐久夜毘売を差し出した。しかし邇邇芸命は、容姿の美しい木花之佐久夜毘売とだけ結婚し、醜い石長比売は返した。
霊界物語には、これと類似したエピソードは登場しない。
- 霊界物語には木花姫命の父や姉は登場しない。
- 霊界物語にも「磐長姫」という名の人物が登場するが、木花姫命の姉ではない。全く無関係であり、長白山の八頭神・磐長彦の妻である。「その性質獰猛邪悪にして、かつ嫉妬心の深き女性なりき」[80]と記されており、容姿というより心の醜い女性として描かれている。 →「磐長姫」
- 霊界物語の木花姫命には兄弟姉妹はいない。
- 霊界物語にも「大山祇神」が登場するが、名前が記されているだけであり、あまり重要ではない。 →「大山祇神」
富士山
木花之佐久夜毘売命は全国に1300余社あると言われる浅間神社で主祭神として祭られているが、その総本宮は、富士山本宮浅間大社である。
富士信仰の中心となる浅間大神は、木花之佐久夜毘売だとされる。霊界物語でも木花姫命は天教山(神代の富士山)の神霊である。
- 富士山本宮浅間大社の公式サイト内にある「御由緒」
- 木花開耶姫 - コトバンク
- <wp>コノハナノサクヤビメ</wp>
- 浅間神社 - コトバンク|浅間神社 - ウィキペディア
- <wp>富士信仰</wp>
脚注
- ↑ 第2巻総説#の末尾:「(註)本巻において、国治立命、豊国姫命、国大立命、稚桜姫命、木花姫命とあるは、神界の命により仮称したものであります。しかし真の御神名は読んで見れば自然に判明することと思ひます」
- ↑ 第5巻第17章「勢力二分」#:「国治立大神は野立彦命と変名し、木花姫の鎮まります天教山に現はれたまうた」、第6巻第24章「富士鳴戸」#:「而て富士の山と云ふは、火を噴く山と云ふ意義なり、フジの霊反しはヒなればなり。 茲に当山の神霊たりし木花姫は、神、顕、幽の三界に出没して、三十三相に身を現じ」、他多数。
- ↑ 月鏡「信濃国皆神山」#:「私は明治三十一年高熊山にて修行中、神懸りになつて、一番につれて来られたのが天教山の富士山と、この皆神山とである」
- ↑ 第6巻第24章「富士鳴戸」#:「木花とは梅の花の意なり。梅の花は花の兄と云ひ、兄をこのかみと云ふ。現代人は木の花と云へば、桜の花と思ひゐるなり。節分の夜を期して隠れたまひし、国祖国治立の大神以下の神人は、再び時節到来し、煎豆の花の咲くてふ節分の夜に、地獄の釜の蓋を開けて、再び茲に神国の長閑な御世を建てさせ玉ふ。故に梅の花は節分をもつて花の唇を開くなり。桜の花は一月後れに弥生の空にはじめて花の唇を開くを見ても、木の花とは桜の花に非ざる事を窺ひ知らるるなり」
- ↑ 花の兄 - コトバンク
- ↑ 第6巻第24章「富士鳴戸」#:「木花姫は顕、幽、神における三千世界を守護し玉ひしその神徳の、一時に顕彰したまふ時節到来したるなり。これを神諭には、 『三千世界一度に開く梅の花』 と示されあり」
- ↑ 第6巻第24章「富士鳴戸」#:「智仁勇の三徳を兼備して、顕幽神の三界を守らせたまふ木花姫の事を、仏者は称して観世音菩薩といひ、最勝妙如来ともいひ、観自在天ともいふ。また観世音菩薩を、西国三十三箇所に配し祭りたるも、三十三相に顕現したまふ神徳の惟神的に表示されしものにして、決して偶然にあらず」
- ↑ 『出口王仁三郎全集 第一巻』「第2章 伊都能売#」:「伊都能売の御魂とは(略)神道にては、木の花姫命と称へて居る神の事である」
- ↑ 第10巻第26章「貴の御児」#:「次に木の花姫神、日の出神をして、伊豆能売神に任じ給ひぬ」
- ↑ 第40巻第6章「仁愛の真相」#:照国別のセリフ「木花姫の神様も矢張り五六七大神様の一部又は全部の御活動を遊ばすのだよ。又天照大御神と顕現遊ばすこともあり、棚機姫と現はれたり、或は木花咲耶姫と現はれたり、観自在天となつたり、観世音菩薩となつたり、或は蚊取別、蚊々虎、カール、丹州等と現はれ給ふ事もあり、素盞嗚尊となる事もあり、神様は申すに及ばず、人間にも獣にも、虫族にも、草木にも変現して万有を済度し給ふのが五六七大神様の御真相だ」
- ↑ 第52巻第2章「哀別の歌」#:「木花姫命の如きは霊的天人の部に属し給ひ、日の出神は天的天人の部類に属し給ふ神人である」
- ↑ 第48巻第11章「霊陽山」#:「併しながら木花姫命は霊国の命を受け、天国は云ふに及ばず、中有界、現実界及び地獄界まで神の愛を均霑せしむべき其聖職につかはせ給ひ、且神人和合の御役目に当らせ給ふを以て、仮令天国の団体にましますと雖も時々化相を以て精霊を充たし、或は直接化相して万民を教へ導き給ふのである」
- ↑ 仏教で「三十二相」とは、仏が備えている32種類の外見的特徴のこと。三十二相 - コトバンク、<wp>三十二相八十種好</wp>
- ↑ 仏教で、観世音菩薩(観音)は衆生を救うため33種類の姿に変じて現れる。その姿を「三十三観音」と呼ぶ。三十三観音 - コトバンク、<wp>観音菩薩</wp>
- ↑ 第6巻第47章「仁王と観音」#:「今度は三十三相揃うた大慈大悲の観世音菩薩だ」
- ↑ 第64巻下第12章「開狂式」#:「三十二相又三相 具備し給へる木の花の」
- ↑ 第15巻総説歌#:「妙音菩薩の神力と 並びて尊き観自在 三十三相また四相」、第19巻総説 三十三魂#:「三十三相の木花の 咲耶の姫の三十四相 具足し玉ふ妙音菩薩」、第19巻第17章「言霊車」#:「月照彦の肉の宮 言霊開く観自在 三十三相また四相 妙音菩薩の神力を」
- ↑ 玉鏡「三十六相と八十八種好」#:「お釈迦さんは三十二相揃つて居られた。王仁は三十六相揃うてゐる」、入蒙記第9章「司令公館」#:「盧占魁は(略)支那にて有名なる観相学者を呼んで来て古来伝説にある救世主の資格の有無を調べむため、日出雄の骨格や容貌や、目、口、鼻、耳等の形から胸のまはり、手足の長短等から、指の節々、指紋等に至る迄を仔細に調べさせた結果、所謂三十三相を具備した天来の救世主だと云つた観相家の説に、随喜の涙をこぼし」
- ↑ 第18巻第17章「玉照姫」#:青彦の歌「木花姫の分霊 咲耶の姫の再来と 仰ぐ玉照姫の神」、第20巻第1章「武志の宮」#:「悦子の姫が守りたる 珍の宮居に木の花の 姫の命の御水火より 出でし玉照彦の神」、第20巻第2章「赤児の誤」#:天の真浦の歌「天教山に現はれし 木花姫の分霊 玉照彦や玉照姫の 神の命の朝夕に」、他多数。
- ↑ 第25巻第14章「園遊会」#:梅子姫の歌「天教山に現れませる 木の花姫の御身魂 一度に開く梅子姫」
- ↑ 第25巻第15章「改心の実」#:梅子姫のセリフ「妾は神素盞嗚大神の生みの子と生れ、木の花姫の生宮として」
- ↑ 第64巻下第14章「花曇」#:「妾こそはシオンの娘、木花咲耶姫命の精霊を宿した大救世主、あやめのお花が肉宮で厶るぞや」
- ↑ 第2巻第7章「天地の合せ鏡」#:「さきに木花姫命より大足彦に賜はりしは国の真澄の鏡である」
- ↑ 第25巻第18章「玉の所在」#で、国依別の偽神懸かりで、玉があると教えられた。ウソなので実際には無い。
- ↑ 第27巻第18章「神格化」#の常楠の回顧歌でも、そのエピソードが歌われている。
- ↑ 第8巻第37章「珍山彦」#で蚊々虎から珍山彦に名を変える。
- ↑ 第8巻凡例#:「蚊々虎(後に珍山彦)といふ木花姫命の化身が面白可笑しく、誠の道を説き諭す実況が」
- ↑ 第30巻第4章「懐旧の歌」#:石熊のセリフ「松竹梅の宣伝使が始めて宣伝の初陣に此処を、蚊々虎と云ふ天教山の木の花姫の神様の化神に導かれて」
- ↑ 第31巻第14章「樹下の宿」#:「其昔淤縢山津見司が、木の花咲耶姫の化身なる蚊々虎と通過したる」
- ↑ 第41巻第14章「慈訓」#:竹野姫のセリフ「木花姫命様の化身なる珍山彦の神に導かれ」
- ↑ 第8巻第13章「修羅場」#:「この蚊々虎さまは勿体なくも大国彦の一の家来の醜国別の家来の、そのまた家来のその家来(略)蚊々虎さまとは俺のことだ」
- ↑ 第4巻第1章「常世会議」#:「大自在天大国彦側よりは(略)蚊々虎」
- ↑ 第9巻第14章「闇の谷底」#:珍山彦のセリフ「これから姉妹三人は、この珍山彦が及ばずながら実地の教訓を施して上げますから」
- ↑ 第9巻第8章「再生の思」#
- ↑ 第9巻第18章「初陣」#:「木の花姫のみかへるの 神と現れます大蛇彦」
- ↑ 第9巻第19章「悔悟の涙」#
- ↑ 第9巻第24章「玉川の滝」#:「八岐大蛇とこの方の申したのは偽りだ。まことは木の花姫の御心を以て、汝を済度せむために、この巌窟に待ち受けゐたる大蛇彦命ぢや。三笠丸の船中のことを覚えて居るか」
- ↑ 第9巻第26章「玉川の滝」#:「堅磐常磐の巌窟に 神の使の大蛇彦 木の花姫の分霊」
- ↑ 第15巻第13章「神女出現」#:「終には唯一人の麗しき女を残して」
- ↑ 第15巻第14章「奇の岩窟」#:「貴神は天教山に坐します木花姫の命様」
- ↑ 第15巻第13章「神女出現」#:「妾はあの天教………否々やつぱり化物の女で御座います」と少しだけ正体を明かしている。
- ↑ 第35巻第16章「浮島の花」#:玉治別の歌「神素盞嗚大御神 木の花咲耶姫神 其生霊と現れませる 蚊取の別の宣伝使」
- ↑ 第4巻第13章「再転再落」#:「大自在天の部下なる蚊取別は」
- ↑ 第24巻第16章「慈愛の涙」#:初稚姫のセリフ「あの方は天教山に現はれ給ひし、木花咲耶姫の御化身で御座いましたよ」
- ↑ 第25巻第9章「信仰の実」#:「木の花姫の御化身 巨大の狒々に村肝の 心の玉を洗はれて」
- ↑ 第28巻第4章「淡渓の流」#:「真道彦命はホーロケースの軍勢に包囲攻撃され(略)アワヤ亡びむとする時しもあれ、木花姫の化身に救はれ」
- ↑ 第29巻第4章「野辺の訓戒」#:「因に此怪物は決して猿世彦の怨霊では無い。天教山の木花姫が、一行の執着心を払ひ、誠の宣伝使に仕立て上げむとの周到なる御計らひなりける」
- ↑ 第29巻第13章「愛流川」#:「天教山の木の花姫の 神の命の隠し御名 日の出姫の訓戒に」、第29巻第15章「ヨブの入信」#:常彦の歌「木の花姫の化身なる 日の出姫の深遠な 神示を受けて改心し」、第29巻第16章「波の響」#:春彦の歌「高姫さまもどうしてか 櫟ケ原の真中で 天教山に現れませる 木の花姫の御化身 日の出姫の訓戒に 心の底から改心し」、他多数あり。
- ↑ 第29巻第13章「愛流川」#:「爺イは『ウン』と云つて撥ね起来た。見れば不思議や、紫摩黄金の肌を現はしたる妙齢の美人となり、(略)我れこそは天教山に鎮まる木の花姫命の化身なるぞ」
- ↑ 第33巻第12章「袂別」#:末子姫の歌「木の花の神の命の分霊 カールの司いとなつかしき哉」、第40巻第6章「仁愛の真相」#:照国別のセリフ「木花姫の神様も(略)或は蚊取別、蚊々虎、カール、丹州等と現はれ給ふ事もあり」
- ↑ 第30巻第2章「乾の滝」#:カールのセリフ「私は実の所は珍の都の松若彦様に仕へて居ります三五教のプロパガンデイースト(宣伝使)で御座います」
- ↑ 第34巻第16章「楽天主義」#:芳公のセリフ「天教山の木花咲耶姫様が童子と顕現して御注意下さつたのだらうよ」
- ↑ 第34巻第19章「生命の親」#:黒姫のセリフ「木花咲耶姫様の御化身が現はれて、岩を取除けて下さいました」
- ↑ 人数は第34巻第16章「楽天主義」#には「童子七八人」と大ざっぱに書いてあるが、第34巻第19章「生命の親」/a227#に「八人の童子」と正確な人数が書いてある。
- ↑ 第34巻第18章「三人塚」#で、大蛇の三公一味によって生き埋めにされた。
- ↑ 「化身」と書いてあるが、何か他の姿に変化したようには記されてない。
- ↑ 第35巻第5章「案外」#:三公の歌「木花姫の御化身 言葉静に宣らすやう お愛お梅を初めとし 二人の男は三五の 神の司の黒姫に 救ひ出されて明日の日は 必ず此処に来るべし 汝は今より身を清め 心の駒を立て直し 誠一つの三五の 道にかへりて今迄の 悪しき行ひ立て直し 世人の鑑となれよかし」
- ↑ 第35巻第6章「歌の徳」#:徳公の歌「大蛇の三公と云ふ人は 本当に腹の悪い人 今の御歌で伺へば 夜前の中に木花の 姫の命の御化身に 天地の道理を聞かされて」
- ↑ 第40巻第7章「文珠」#:「今杢助と現はれたのは、其実は五六七大神の命に依り、木花姫命が仮りに杢助の姿を現はし、岩彦の危難を救はれたのである」
- ↑ 第43巻第5章「感謝歌」#:玉国別の歌「三千世界の梅の花 一度に開く木の花の 咲耶の姫の御守護 杢助司と現はれて 獅子の背中に跨りつ 伊猛り狂ふ猿の群」
- ↑ 第43巻第12章「双遇」#:「見れば巨大なる獅子に時置師神が跨つて居る。玉国別はこれを見て思はず知らず両手を合せ、 『木花咲耶姫命様、有り難う厶います』」
- ↑ 第47巻第14章「天開の花」#:「妾は天教山の木花姫で厶るぞや」
- ↑ 第47巻第19章「化相神」#:治国別のセリフ「これはこれは木花姫命様、よくもマア私如き者の徒弟となり、化相の術を以て今迄此愚鈍な治国別をよくもお導き下さいました」、五三公のセリフ「私は月の大神の御側に仕へまつる言霊別命で厶います。此度大神の命に依り、地上に降り、五三公の精霊を充たし神国成就の為に、貴方と共に活動をしてゐた者で厶います。夫れ故私と五三公とは全く別個の人間です」
- ↑ 第48巻第16章「途上の変」#:「吾は言霊別の神 天教山に現はれし 木花姫の生魂 此処に二神は相議り 心も清き精霊を 充して五三公の体に入り」
- ↑ 第45巻第16章「雨露月」#:万公の歌「俺も今迄五三公を あれ程偉い人物と 夢にも思うて居なかつた 天教山に現れませる 木の花姫の御化身か 何処とはなしに違つてる 五三公さまの寝姿を 一寸覗ひ眺むれば 何とも知れぬ霊光が 周囲を包んでゐた様だ」
- ↑ 第63巻第18章「夜の旅」#:「伊太彦は漸うにして頭を擡げ見れば摩訶不思議、ブラヷーダ姫も杣人の影もなく、三人の女神が儼然として吾前に立つて居る。扨てはブラヷーダと見せかけ木花咲耶姫の吾前に現はれたまひしか、あら有難や辱なやと思はず知らず合掌した」
- ↑ 第65巻第5章「独許貧」#:伊太彦の歌「ハルセイ山をスタスタと 登りつめたる折もあれ 木花姫の御化身に 吾魂を試されて ここに悔悟の花開き」
- ↑ 第63巻第3章「伊猛彦」#:玉国別のセリフ「伊太彦さまは本当に偉いですよ。最前から彼んな事を云つてゐましたが神界の御経綸によつて神懸になつてゐたのです」
- ↑ 第63巻第5章「宿縁」#:「伊太彦はスダルマ山の麓に於て暫らく神懸状態となつてより俄に若々しくなり、体の相好から顔の色迄玉の如く美しくなつて了つた。これは木花姫命の御霊が伊太彦に一つの使命を果さすべく、それに就いては大変な大事業であるから御守護になつたからである」
- ↑ 第63巻第21章「神判」#:「今迄デビス姫と見えしは容色端麗なる一柱の女神であつた。女神は言葉静かに両人に向ひ、 女神『妾こそは天教山に鎮まる木花咲耶姫命であるぞよ。汝三千彦、ブラヷーダの両人、ハルセイ山の悪魔に良心を攪乱され、今や大罪を犯さむとせし所、汝等の罪を救ふべくデビス姫と化相して、汝の迷夢を覚まし与へしぞ」
- ↑ 第65巻第16章「泥足坊」#:「詫ぶればデビスに非ずして 木花姫の御化身 尊き神の御試しに 会ひし二人の胸の裡」
- ↑ 第65巻第17章「山颪」#:ブラヷーダ姫の歌「木花姫の御化身 デビスの姫と現はれて 深き教を宣り給ひ ここに二人は夢覚めて」
- ↑ 第8巻第16章「霊縛」#:「妾は前非を悔い木花姫の神に見出され、アーメニヤの野に神都を開くウラル彦と共に、発根と改心を致して今は尊き誠の神と成り、アーメニヤの野に三五教を開き神政を樹立し、埴安彦命の教を天下に布くものである」、「妾はヤヽ八岐の大蛇の眷属、八衢彦である。この巴留の国は妾らが隠れ場処、いま汝に来られては吾々仲間の一大事だから、国照姫が改心したと詐つて、汝をこの嶋よりボツ返す企みであつた」
- ↑ 明治31年(1898年)旧2月9日(新3月1日)の満35年前は、文久3年(1863年)旧2月9日(新3月27日)に、数えで35年前は、文久4年=元治元年(1864年)になる。元治元年7月19日に起きた「禁門の変」と関係している可能性がある。出口恒著『誰も知らなかった日本史』を参照。
- ↑ 第35巻第24章「歓喜の涙」#にも富士咲の名の由来が書いてある。
- ↑ 彦火々出見命は日本神話では、天孫ニニギの二番目の子で、山幸・ホオリのことである。また、神武天皇の諡でもある。彦火火出見尊 - コトバンク、<wp>ホオリ</wp>、<wp>神武天皇</wp>
- ↑ 大本神諭 明治36年旧1月30日#:「於与岐は因縁の在る所、清らかな弥仙山と言ふ結構な御山の在る所、御山の頂上に木花咲耶姫殿、中の御宮が彦火々出見命殿、下の御宮が三十八社なり、今度は頂宮の木花咲耶姫殿が世に出ておいでる神サンと、世に落ちて居りた神との和合を為せる御役を、神界から仰せ付けが在りたのじゃぞよ」
- ↑ 第18巻第1章「春野の旅」#:「木の花姫の御分霊の祀られてある弥仙のお山」
- ↑ 第38巻第2章「吉崎仙人」#:「大本に因縁深き木花咲耶姫命を斎られたる弥仙山の」
- ↑ 第3巻第13章「嫉妬の報」#