言触神
言触神(ことぶれのかみ)とは、宣伝使の起源となった神々のこと。神名ではなく職名。
概要
- 初出:第5巻第18章「宣伝使」#
- 「言触神」という呼び方は第5巻だけにしか出ない。第18章から第33章の間に8回ほど出るだけで、後は「宣伝使(または宣伝神)」と呼ばれている。
- 木花姫命は大八洲彦命らの神人を天教山の青木ケ原に集めた。神人たちは野立彦命(国祖の別名)の神勅を奉じ、天下の神人を覚醒させるため、予言者となって世界各地に派遣された。彼らは〈三千世界一度に開く梅の花、月日と土の恩を知れ、心一つの救ひの神ぞ、天教山に現はれる〉という神言を唱え、童謡や演芸、音楽などを使い、苦心してひそかに国祖の予言警告を宣伝した[1]。彼らが言触神である。「宣伝神」あるいは「宣伝使」とも呼ばれる。
- 次の11人の神人の名前が記されている。それ以外にもいるようだが名前は記されていない。[1]
- 大八洲彦命(別名・月照彦神)
- 大足彦(別名・足真彦)
- 言霊別命(別名・少彦名神)
- 神国別命(別名・弘子彦神)
- 国直姫命(別名・国照姫神)
- 大道別(別名・日の出神)
- 磐樟彦(別名・磐戸別神)
- 斎代彦(別名・祝部神)
- 大島別(別名・太田神)
- 鬼武彦(別名・大江神)
- 高倉・旭の二神合体して月日明神
言触れ
- 「ことふれ(言触れ、事触れ)」の国語辞書的意味は〈事を世間に言いふらしてあるくこと〉〔広辞苑〕である。
- 鹿島信仰に「鹿島の事触れ(ことふれ)」というものがある。「鹿島の事触れ」とは〈近世、その年の豊凶・吉凶につき、鹿島大明神の神託と称して春ごとに(元日から3日まで)全国に触れまわった人。折烏帽子に狩衣の神官姿で、襟に幣帛を挿み、銅拍子を鳴らしてそれを触れ歩いた。後には物貰いのなりわいとなった。〉〔広辞苑〕。
- 鹿島信仰と鹿島への旅 - 鹿嶋市ホームページ