ヒルの都

出典: 出口王仁三郎と霊界物語の大百科事典『オニペディア(Onipedia)』
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ヒルの都(ひるのみやこ)は、霊界物語に登場する都。高砂島ヒルの国の都。

概要

  • 表記ゆれ:秘露の都 [1]
  • 初出:第8巻第13章修羅場#(秘露の都)
  • アラシカ山の東北にヒルの都がある。[2]
  • ヒルの都は細長く帯のように家が並んでいる。戸数は2~3千戸あり、この時代にとっては大都会。[2]
  • 原野の中に築かれている。[3]

主なエピソード

第8巻

仮日の出神となった清彦はヒルの国で三五教を宣伝し、都の中央の高地に館を造った。その名声は四方に広がり国人が大勢集まった。ある日清彦が大広前で教理を説き始めると、末席にいた蚊々虎が清彦の過去の悪事を暴き立て、人々の間で論争が始まり、収拾がつかなくなってしまう。

そこへ日の出神淤縢山津見(醜国別)と正鹿山津見(桃上彦)を連れて現れた。淤縢山津見は自分の過去の悪事を告白し、今は日の出神に救われて改心した、清彦もやはり悪人であったが改心して日の出神の代理となった…と話して人々の疑いと迷いを払拭した。

清彦はこれより紅葉彦命と名を賜り、ヒルの国の守護職(まもりのかみ)となった。〔以上、第8巻第13章修羅場#第14章秘露の邂逅#

第31巻

第30巻第14章霊とパン#以降には国依別がヒルの都の楓別命(紅葉彦命の子)の館へ行く道中(日暮シ河アラシカ山が舞台となる)に遭遇した出来事が記されているため、「ヒルの都」という言葉が頻繁に出て来るが、実際にヒルの都に入るのは第31巻第2章大地震#の章末である。)

ヒルの都で大地震が発生し、大火災となる。国依別楓別命の館へ入り、天の数歌を宣り上げ、ウの言霊を発射すると、たちまち大地の震動は止まった。楓別命と国依別は人々の救済に努めた。

紅井姫(楓別命の妹)は国依別に恋心を抱く。内事の司のモリス秋山別は秘かに紅井姫に心を寄せており、国依別に嫉妬する。そこへエリナエスの娘)が館に現れ、紅井姫とエリナは互いに国依別をめぐって嫉妬する。国依別は女二人を弟子として伴い、館を発って日暮シ山の岩窟に囚われているエスキジマチを救うために向かった。〔以上、第31巻第2章大地震#章末~第6章女弟子#

第69巻

ヒルの国の国司・楓別命の長子・国愛別が行方不明となった。国家の危機を立て直したいが、昔気質の両親や長老(秋山別モリス)に新しい考えを受け入れてもらえない。そこでまずは世情の調査のために城を抜け出したのである(国愛別ウヅの国に行き愛州と名乗り第69巻第4章国の光#第11章気転使#に登場する)。

妹の清香姫が世継ぎとなったが、しかし清香姫も二人の長老に愛想を尽かし、国の改革に身を投じるため城を出ることを決心し、侍女の春子姫と共に城を抜け出した。

清香姫と春子姫は高照山の山麓で、山賊(源九郎一党)に取り囲まれてしまう。そこへ国照別ウヅの国の国司の長子)一行5人(国照別駒治市公馬公浅公)が現れ、山賊たちは逃げて行った。国照別は国愛別と、お互いの国の改良を行うという約束をして、ヒルの国にやって来たのだった。一行はヒルの都の町外れで農業をしながら生活しはじめた。それを知った秋山別モリスは地位・名望を投げ捨てて一緒に農業に従事し、清香姫に城に帰るよう懇願した。

楓別命夫婦は退隠して政治を清香姫、国照別に譲った。二人は仁恵を行い、徳政を施した。国照別は選ばれて、ヒルの国の大王となった。〔以上、第69巻第17章琴玉#第22章有終#前半〕

関東大震災

大正12年(1923年)9月1日の関東大震災の当日、王仁三郎は熊本県の山鹿(やまが)に滞在していたが、地震の報が入る以前に宇知麿に命じて、霊界物語第31巻第2章大地震#第3章救世神#、つまりヒルの都の大地震の場面を拝読させていた。→詳細は「ミロク岩#関東大震災」を見よ

脚注

  1. 使用回数は「高砂島#国名の表記について」を見よ。
  2. 2.0 2.1 第30巻第21章神王の祠#アラシカ山の大峠から見て「東北を眺むれば、ヒルの都は細く長く帯の如く人家が並んで居る。戸数に於て殆ど二三千計りの、此時代に取つては大都会である」
  3. 第30巻第21章神王の祠#キジのセリフ「ヒルの都はあの通り、茫々たる原野の中に築かれてありますから」