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ウラナイ教(うらないきょう)は、

  1. 霊界物語に登場する宗教。教祖は高姫
  2. 霊界物語第15巻第8章の章題。

本項では(1)について解説する。


ウラナイ教はフサの国北山村に本部があったが、高姫・黒姫の棄教後は、総務をしていた蠑螈別が教主となり、魔我彦が副教主となって、小北山[1]に本拠地を移動した。蠑螈別が去った後は、松姫が教主となり宗教改革を行った。

概要

  • 初出:第15巻第8章ウラナイ教# (安彦国彦道彦ら宣伝使一行5人がウラナイ教の本部に迷い込み、高姫黒姫と遭遇する)
  • 教祖(教主)は高姫で、副教祖(副教主)は黒姫である。[2] [3]
  • ウラル教三五教を合併した変則的神教」[4]。ウラル教の「ウラ」+三五教の「ナイ」がウラナイ教の語源である。また、表(厳の御魂)に対して裏(瑞の御魂)が無い(裏無い)という意味もある[5]。(高姫はウラル彦ウラル姫の娘である[6]
  • 高姫が「妾が日頃信仰するウラナイ教の御本尊大自在天様」[7]云々としゃべっているが(大自在天はバラモン教の御本尊)、高姫はウラナイ教を興す前はバラモン教で学んでいたからだと思われる。
  • 小北山への転居は実は高姫がこっそり蠑螈別に命じておいた。インチキ宗教の化けの皮が剥がれてきたから場所を変えようとしたのである。しかしその後高姫は三五教に帰順してウラナイ教を棄ててしまった。高姫や黒姫たちに憑いていた悪霊は脱出して、小北山の蠑螈別らに宿替えをしてしまった。[8]
  • 松姫高城山のウラナイ教で取次をやっていたが三五教に帰順した)は言依別命(錦の宮の教主)の特命で小北山に潜入し、蠑螈別たちが退去した後、教主となって宗教改革を行う。 →「小北山」「第45巻」「第46巻」参照
  • ウラナイ教の標(しるし)は「八木(はちぼく)」つまり「米」という字。米国から渡って来た常世姫の教え。[9]
  • 高姫がいつウラナイ教を開教したかは不明。第57巻シャルが「今年で44年布教していると高姫が言っていた」と言っているが、これは高姫のウソだと思われる[10]
  • 第64巻上では「ユラリ教」という名前で登場するが、第64巻下では「ウラナイ教」になっている。
  • 大本神業では、福島久子らの「八木派」がウラナイ教に相応する。

特徴

ウラナイ教の特徴は教祖・高姫のメンタリティに大きく依拠する。

  • 〈ウラナイ教は広い大八洲国に於て直接に信徒を集めたるもの唯一人もなく、唯々三五教に帰順したる未熟の信者に対し、巧言令色をもつて誘引し、且つ変性男子の系統より出でたる高姫を唯一の看板となし世を欺くのみにして、根底の弱き事、砂上に建てたる楼閣の如く、其剥脱し易き事炭団に着せたる金箔の如く、豆腐の如く、一つの要もなく唯弁に任し表面を糊塗するのみ、其説く所恰も売薬屋の効能書の如く、名のみあつて其実なく、有名無実、有害無益の贅物とは、所謂ウラナイ教の代名詞であらうと迄取沙汰されけり。〉〔第17巻第8章蚯蚓の囁」/a248-a261#
  • 高姫は変性男子(国祖)の教えを遵守しているように主張しているが、実際には教えを独善的に解釈して、支離滅裂な教えになっている。
    • 〈日の出神の生宮と 信じ切つたる高姫は 如何なる尊き御教も 吾魂に添はざれば 一々これを排斥し 変性男子の生御霊 書かせ給へる御教を 所まんだら撰り出し 自が曇りし心より 勝手次第に解釈し〉〔第56巻第7章高鳴#
  • 高姫独裁。外部の情報を聞かせず、高姫に盲従させる。
    • 高姫のセリフ〈善とも悪とも分らぬのが神の教ぢや。人間の分際として、さう善悪がはつきりと分つて堪るものかい。何事も高姫の仰有る通りに、ヘイヘイ、ハイハイと盲目滅法に盲従すれば良いのだよ〉〔第15巻第17章窟の酒宴#
    • 黒姫のセリフ〈誠の教を聴かうと思へば、目が開いて居つては小理窟が多くつて仕様がないから、みな盲目や聾ばかり寄せてあるのだ。見ざる、聞かざると言うて、盲目聾程よいものは無い。此処へ来る奴は、みな此高姫サンと黒姫が耳の鼓膜を破り、眼の球を抜いて、世間の事がなにも解らぬやうに、神一筋になるやうにしてあるのだ〉〔第15巻第9章薯蕷汁」/a267-a277#
  • 恐怖心で信者を支配する。
    • 〈高姫司が称へたる ウラナイ教は表向き 仁慈無限の神様の 救ひの言葉と聞ゆれど 表裏反覆常ならず 忽ち天候一変し 雷鳴ひらめき暴風雨 吹き来る如き恐怖心 起させ霊をよわらせて むりに引込む横しまの 曲津の教と悟りたり〉〔第46巻第15章黎明」/a182-a192#
  • スサノオを敵視する。
    • 黒姫のセリフ〈このウラナイ教は斯う見えても立派なものだぞ。変性男子の生粋の教を守つとるのだぞ。三五教も初めは変性男子の教で立派なものだつたが、素盞嗚命の身魂の憑つた肉体が出て来て、人の苦労で徳を取らうとしよつて、変性男子を押込めて世の乱れた行り方の、女子の教が覇張るものだから三五教もコンナ悪の教になつて了つたのだ。三五教の奴は二つ目には、ウラル教が何うだのバラモン教が悪だのと、お題目のやうに仰有るけれど、今の宣伝使の行ひは何うぢやな。これでも善の立派な教と云ふのかい。この高姫も元は変性男子の御血筋の肉体だ、日の出神の生宮ぢや。竜宮の乙姫さまもチヨコチヨコ御出でになつて、体主霊従国の悪神の仕組を、すつかりと握つてござるのぢや。変性女子と云ふ奴は胴体無しの烏賊上り、三文の大神楽のやうに頤太ばつかり発達しよつて、鰐のやうな口を開けて、其方此方の有象無象を噛んだり、吐いたりする大化物だ。お前達は其の大化物を神様だと思つて戴いて居る小化物ならよいが、小馬鹿者の薄馬鹿者だよ。〉第15巻第9章薯蕷汁」/a137-a160#
  • 正体不明の大勢の神々の名を羅列する。
    • 〈末代日の王天の神 其妻上義姫の神 リントウビテンや木曽義姫や 生羽神社や岩照姫や 五六七成就の肉の宮 旭の豊栄昇り姫 日の出神の義理天上 玉則姫や地の世界 日の丸姫の大御神 大将軍や常世姫 ヘグレのヘグレのヘグレムシヤ ヘグレ神社の大御神 種物神社の御夫婦神 大根本の神木の 十六柱の霊の神 なぞと怪しき御教を ひねり出して愚なる 世人を欺く曲言を 此上なきものと迷信し〉〔第46巻第15章黎明」/a193-a211#

主なエピソード

人物としては

  • 高姫:ウラナイ教の教祖。
  • 黒姫:副教祖。
  • 蠑螈別:高姫・黒姫の離教後、小北山で教主となった。
  • 松姫:高城山の支所の教主。

場所としては

に関わるエピソードが、ウラナイ教のエピソードである。ただし後に三五教に改宗している場合もある。

関連項目

脚注

  1. 第44巻第21章小北山#
  2. 第44巻第21章小北山#:老爺(文助)のセリフ〈高姫さまが教祖で、黒姫さまが副教祖であつた〉
  3. 第19巻第12章言照姫#:エンゼルのセリフ〈松姫の改心に依り、ウラナイ教の教主高姫、副教主黒姫の罪は赦された〉
  4. 第15巻第8章ウラナイ教#
  5. 第18巻第10章赤面黒面」/a469#黒姫のセリフ「吾々は元は三五教の熱心な取次だが、今では変性女子の行方に愛想をつかし、已むを得ず、ウラナイ教と名をつけて、神様の御用をして居りますのぢや。同じ事なら三五教の名が附けたいけれど、高姫や黒姫は、支部ぢやとか、隠居ぢやとか言はれるのが癪に障るので、已むを得ず結構な結構なウラル教の「ウラ」の二字を取り、アナナイ教の「ナイ」の二字をとつて、表ばつかり、裏鬼門金神の変性女子の教は一寸も無いと云ふ、生粋の日本魂のウラナイ教ぢや」
  6. 第33巻第22章高宮姫#:「コーカス山に現れませる ウラルの彦やウラル姫 二人の中に生れたる 吾は高宮姫命」
  7. 第15巻第9章薯蕷汁#
  8. 第45巻第14章三昧経#:「とうとう化がはげかけたので、蠑螈別に命じ、小北山へ本山を移すことを命じておいたのである。(略)ウラナイ教を弊履の如くに棄てて、三五教に帰順し(略)今迄高姫、黒姫の肉体を機関として三五の誠の教を攪乱せむと企んでゐた諸々の悪魔共は、高姫、黒姫の帰順と共に其身内に止まる余地なく次第々々に脱出して、小北山の蠑螈別、魔我彦、お寅婆さまの肉体に全部宿替をして了つたのである」
  9. 第57巻第10章転香#高姫のセリフ「此ウラナイ教は実は農業を基とする教だ。それだから北山村に農園を開いて種物神社を祀つてるのだよ。ウラナイ教の標を見て御覧なさい。八木と書いてあるでせう。八木は所謂米といふ字だ。米国から渡つて来た常世姫の教だからな」
  10. 年齢は49歳だと言っているので、44年も布教しているはずがない。第57巻第10章転香#:シャルのセリフ〈今年で殆ど四十四年も布教してると云ひやがつたが(略)年は幾才だと聞いて見たら四十九才だと吐しやがる。俺の見た所では、どうしても五十五六に見えるがヤツパリ年寄と見られるのが辛いと見えるワイ〉