「高姫」の版間の差分

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** 〈窺ひ見れば高姫の 腕は血潮に染りつつ 団栗眼を怒らして 面をふくらせ何事か 囁く側に蜈蚣姫(略)玉治別の一行は 探ね来りし高姫の 所在を知つた嬉しさに 真心こめていろいろと 言依別の命令を 完全に委曲に宣りつれど 心ねぢけし高姫は 情を仇に宣り直し 相も変らず減らず口 叩いてそこらに八当り 憎々しげに罵れば〉〔{{rm|24|9|神助の船}}〕…これは{{rm|24|8|島に訣別}}の出来事を回顧した歌。
** 〈窺ひ見れば高姫の 腕は血潮に染りつつ 団栗眼を怒らして 面をふくらせ何事か 囁く側に蜈蚣姫(略)玉治別の一行は 探ね来りし高姫の 所在を知つた嬉しさに 真心こめていろいろと 言依別の命令を 完全に委曲に宣りつれど 心ねぢけし高姫は 情を仇に宣り直し 相も変らず減らず口 叩いてそこらに八当り 憎々しげに罵れば〉〔{{rm|24|9|神助の船}}〕…これは{{rm|24|8|島に訣別}}の出来事を回顧した歌。
** [[常彦]]の高姫に対するセリフ〈高姫さまの勝手になさつてもよいが、こんな所で分りきつた負惜みを出し、へらず口を叩き、船長に憎まれたら大変だぞ〉〔{{rm|28|20|鉈理屈}}〕
** [[常彦]]の高姫に対するセリフ〈高姫さまの勝手になさつてもよいが、こんな所で分りきつた負惜みを出し、へらず口を叩き、船長に憎まれたら大変だぞ〉〔{{rm|28|20|鉈理屈}}〕
* 正義(神の教え)を振りかざして他人を断罪し、その罪を責める。しかし自分は平気で罪を犯し、何だかんだ言い訳して正当化する。(自分のことを棚に上げて他人を批難攻撃する)
** 夫([[美山別]])がいるにもかかわらず他に男(蠑螈別、妖幻坊の杢助など)をつくる。
** 秋山彦の館で冠島沓島の宝庫の鍵を盗む。由良の港で船を盗む。〔{{rm|16|11|宝庫の鍵}}〕
** 生田の浜辺で高姫は船([[玉能丸]])を盗んで家島へ向かう。〔{{rm|23|10|家宅侵入}}〕
** 二人の男([[コブライ]]、[[コオロ]])に土を掘らせて黄金を掘り出させた後、二人を生き埋めにしてしまう。〔{{rm|71|16|妖魅返}}〕
** 離れ島([[太魔の島]])で二人の男女([[フクエ]]、[[岸子]])を裸にして白蟻の餌食にし、船を盗んで島に置き去りにする。〔{{rm|72|4|銀杏姫}}〕
** 自分は泥棒したり人を殺したりして来たくせに、[[ヨリコ姫]]の過去の罪(山賊の親分だった)を責める。〔{{rm|72|18|法城渡}}〕
* 感情の起伏が激しい、怒る、泣く、他人をバカにする、威張る、嘲笑する、ヒステリック。
** 〈二人(注・高姫と青彦)は徳利口を塞がれて如何ともする事能はず悲鳴をあげて泣き叫ぶ。〉かと思うとその直後には亀彦に対して〈神業の妨害すると地獄の釜に真逆様に落されるぞ、早く悪戯をやめて誠の道に立ち復り、此岩を除けて日の出神(注・高姫自身)にお詫を申さぬか、不届な奴めが〉と毒づく。〔{{rm|16|13|神集の玉}}〕
** 玉を盗られて高姫は精神錯乱状態となる。〔{{rm|22|7|囈語}}〕
* 男に対する態度
** 自分より格や能力が上だったり、利用価値があると思う男に対しては媚びを売り、へりくだり、時には色仕掛けで誑惑して操ろうとする。執着する。【例】[[蠑螈別]]、[[東助]]、[[妖幻坊の杢助]]、[[キューバー]]、[[玄真坊]]など。
** 逆に自分より格下だと思う男に対しては徹底的に見下し、罵詈雑言を吐き、痛めつけ、尻に敷いて操ろうとする。【例】[[青彦]]、[[シャル]]、[[美山別]]など。
** いつも一人かごく少数の子分を連れ回っている。人望がないので信者は大勢いない。【例】青彦、常彦・青彦、シャルなど。
** 男に対する支配欲が強い。
** 高姫の青彦に対するセリフ〈オホヽヽヽモウ斯うなつては、逃げようと云つたつて、金輪奈落、逃がすものか、チヤンと、湯巻の紐でお前の知らぬ間に、体も魂も縛つて置いた。(略)妾の掛けた細紐は、鉄の鎖よりもまだ強い、女の髪の毛一筋で大象でも繋ぐと云ふではないか〉〔{{rm|16|8|衣懸松}}〕
** 利用価値がなくなると素っ気なくポイ捨てする。
** 高姫は玉を盗るために連れ歩いていた青彦を置き去りにして、一人で秋山館から逃げ去ってしまった。〔{{rm|16|14|鵜呑鷹}}〕
** 高姫は[[玄真坊]]と仮に夫婦になるが、玄真坊を気絶させてお金を奪って逃げてしまった。〔{{rm|71|16|妖魅返}}、{{rms|71|19|角兵衛獅子}}〕


== 家族 ==
== 家族 ==