琉球の玉
(琉の玉から転送)
琉球の玉(りゅうきゅうのたま)とは、霊界物語第27巻で琉球の竜神夫婦(大竜別と大竜姫)が三五教に献上した2つの玉のこと。「琉の玉」と「球の玉」がある。琉の玉は生田の森に、球の玉は玉留島に祭られた。
概要
- 表記ゆれ:琉の珠・球の珠、琉の宝玉・琉の宝玉
- 初出:第27巻第8章「琉と球」#
- 「竜の腮(あぎと)の球」とも呼び、琉の玉は「潮満の玉」、球の玉は「潮干の玉」とも呼ばれる。[1]
- おのおの一個ずつこれを携えて世界を巡ればいかなる悪魔といえどもたちまち畏服するという神器。[2]
- 二個一緒に「琉球の玉」と呼ばれているのは1回だけ[3]で、あとは「琉の玉」「球の玉」と別々に呼ばれている。
主なエピソード
- 言依別命と国依別に言向け和された竜神夫婦(大竜別と大竜姫)は、琉球の玉を二人に奉り、「三千年の三寒三熱の苦行をここに終了し、一切の執着を去つて、悠々として紫の雲に乗り、天津日の稚宮に上り、大神の右に座し、天の水分神となつて降雨を調節し給ふ大神と成らせ給うた」「琉、球の二宝は、風雨水火を調節し、一切の万有を摂受し或は折伏し、よく摂取不捨の神業を完成する神器である」。[4]
- 高姫が二人の後を追って琉球にやって来た。二人はこれから高砂島(南米)に向かうが、琉球の玉を持って行くと、追い駆けて来た高姫が玉を盗んだりして罪を重ねることになる。そのため二人は玉の精霊だけを自分の身魂に移して、形骸としての玉は若彦に渡して生田の森の神館へ持ち帰るよう命じる。[5]
- 言依別命は琉の玉の精霊を、国依別は球の玉の精霊を腹に吸い取った。この玉のパワーはアマゾンでモールバンド・エルバンドの魔軍を帰順させるときに発揮される。帽子ケ岳から二つの霊光がサーチライトのように輝き照らして魔軍を畏怖させた。[6] [7]
- 若彦によってオノコロ島に持ち帰られた琉球の玉は、錦の宮の教主・英子姫の命で[8]、琉の玉は生田の森で高姫が宮司となり、球の玉は紀の国の玉留島で若彦(国玉別命と改名)が宮司となって祭られる。[9]
- 国依別はウヅの国(アルゼンチン)の国司になったが、第69巻で「国依別は球の玉の神徳によつて、すべての世の中の成り行きを達観してゐた」とある。[10]
現実の琉球の玉
霊界物語の琉球の玉に相応する玉(石)を、王仁三郎が沖縄で見つけている。 →「琉球の国魂石」
脚注
- ↑ 第27巻第8章「琉と球」#:言依別命のセリフ「琉の玉は潮満の玉、球の方は潮干の玉だ」
- ↑ 第27巻第8章「琉と球」#
- ↑ 第32巻総説#:「三五教の教主言依別命、国依別命が琉球の玉の霊光によりて」
- ↑ 第27巻第14章「草枕」#
- ↑ 第27巻第16章「琉球の神」#
- ↑ 第32巻第5章「琉球の光」#
- ↑ 第30巻第19章「蜘蛛の児」#で、国依別・キジ・マチの3人がウラル教の軍隊と戦った時、国依別は霊光を発射しているが、これも球の玉の力によるものか? 「国依別は丸木橋の上より指をさし伸べ、サーチライトの如き霊光を発射して、此域を射照らしてゐる」
- ↑ 第33巻第24章「春秋」#:英子姫の高姫に対するセリフ「彼処には琉と球との宝玉が納まり、国玉別夫婦が守つて居りますが、神界の都合に依つて球の玉を紀の国の離れ島へ納めに行かねばなりませぬ。就ては生田の森に琉の宝玉を祭り、御守護を致さねばならないので御座います。此御守護は高姫様にお願ひ致さねばならないのですから、御苦労乍ら佐田彦と共に御出張を願ひます」
- ↑ 第33巻第24章「春秋」#、第33巻第25章「琉の玉」#、第33巻第26章「若の浦」#
- ↑ 第69巻第3章「喬育」#