魔窟ケ原
魔窟ケ原(まくつがはら)は、霊界物語に登場する野原。
(1) 特定の場所を指す固有名詞ではなく、魔が棲む洞窟がある野原、という意味の普通名詞。「魔窟原(まくつはら)」も同じ。【例】「このフル野ケ原は、妖怪変化の隠顕出没常ならざる、魔窟ケ原であるから」[1]
本項では(2)について解説する。
概要
主なエピソード
第16巻
バラモン教の鬼彦(鬼雲彦の部下)たちは由良の秋山館で神素盞嗚大神や秋山彦ら7人を捕まえた。駕籠に入れ、大江山の本城に帰る途中、魔窟ケ原で休憩していると、頭上の松の茂みから石の団子が雨のように降り注ぐ。そして駕籠から神素盞嗚大神らが出て来た(実は全員、鬼武彦の部下の白狐の変化)。秋山彦が宣伝歌を歌うと、鬼彦らは感謝の涙にむせて改心する。〔第16巻第6章「石槍の雨」#〕
ふと気づくと神素盞嗚大神らの姿は消えていなくなっていた。鬼彦らは鬼雲彦を改心させるため大江山の本城へ向かう。するとウラナイ教の高姫と青彦が現れ、地底の岩窟へ誘われて、一行数百人が岩窟に下りて行くと、三五教の鬼武彦が入口に岩石を置いて蓋をしてしまった。〔第16巻第7章「空籠」#〕
第17巻
魔窟ケ原の岩窟で黒姫と高山彦は結婚式を挙げる。〔第17巻第7章「枯尾花」#〕
脚注
- ↑ 第13巻第7章「布留野原」#
- ↑ 第29巻第8章「高姫慴伏」#:「大江山の山麓魔窟ケ原に土窟を作り」
- ↑ 第16巻第8章「衣懸松」#
- ↑ 第16巻第18章「遷宅婆」#:「悦子姫は宮川の渓流を溯り、険しき谷間を右に跳び、左に渉り漸くにして魔窟ケ原の中央に進み入り、衣懸松の傍に立ち止まり見れば、百日前に焼け失せたる高姫の隠家は又もや蔦葛を結び、新しく同じ場所に仮小屋が建てられありたり」
- ↑ 5.0 5.1 第18巻第10章「赤面黒面」#:〈黒姫は、又もや魔窟ケ原に現はれ、草庵の焼跡に新に庵を結び、前年高姫と共に築き置きたる地底の大岩窟に居を定め、極力宣伝に従事して居たりしなり〉
- ↑ 第18巻第10章「赤面黒面」#:「前年高姫と共に築き置きたる地底の大岩窟に居を定め」、第16巻第8章「衣懸松」#:(青彦のセリフ)「彼奴(鬼武彦のこと)が恐さに、万一の時の用意と、此処に巌窟を掘つておいたのではなかつたのですか」