「黒姫」の版間の差分
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(4) 【[[第17巻]]】 舞台:[[丹後の国]] | (4) 【[[第17巻]]】 舞台:[[丹後の国]] | ||
[[フサの国]]から[[天の鳥船]]に乗って[[高山彦]]がやって来た。[[魔窟ケ原]]の岩窟で黒姫と高山彦は結婚式を挙げた。それ以前から二人は夫婦だったが、黒姫は部下に対して独身主義を高唱していた。そのため今さら夫がいるとは言えず、とはいえ欠陥があるから結婚できないのだと悪口を言われるのも癪なので、高姫に頼んで神界の都合で、ということにして、初めて夫を持つという体で結婚式を挙げた<ref>{{rm|18|10|赤面黒面}}:〈黒姫は独身主義を高唱し、盛ンに宣伝をして居た手前、今更夫ありとは打明け兼ね、私に高姫に通じて、神界の都合と称し、始めて夫を持つた如く装ひける。高山彦の表面入婿として来るや、以前の事情を知らざりし弟子達は、黒姫の此行動に慊らず、遂にウラナイ教を脱退するに至りたるなり。〉</ref> <ref>{{rm|18|14|蛸の揚壺}}:黒姫のセリフ〈これ迄独身主義を高張して来た手前、今更掌を覆したやうな所作もならず(略)あれや大方、どつか身体の一部に欠陥があるので、負惜みを出して独身生活をやつて居るのだ……何ぞと云ふ者が出来て来た。エヽ、アタ阿呆らしい。これだけ辛抱して居つても悪く言はれるのなら、持ちたい夫を持つて、公然とやつた方が、何程ましか知れないと、いよいよ決行して見たが、初めの内は夏彦、常彦をはじめ、頑固連が追々脱退し、聊か面喰つたが、案じるより生むが易いといつて、何時の間にやら、私と貴方の結婚問題も信者の話頭に上らなくなり〉</ref>(独身を主張していたくせに結婚したため部下の常彦・夏彦は黒姫に愛想を尽かしてウラナイ教を脱退してしまう<ref>{{rm|17|11|顕幽交通}}:[[夏彦]]のセリフ〈此間もフサの国から、ゲホウの様な頭をした高山彦と云ふ男が出て来て、黒姫の婿になり、天下を吾物顔に振れ舞ふものだから、誰れもかれも愛想をつかし、毎日日日脱退者は踵を接すると云ふ有様、四天王の一人と呼ばれた吾々でさへも、愛想が尽きたのだ〉</ref>)。黒姫・高山彦の結婚式の翌日(1月27日)、黒姫は高山彦らを招いて[[瑞の宝座]]を占領することを決定する。その翌日(1月28日)に大攻撃を開始した<ref>{{rm|17|7|枯尾花}}章末</ref>。〔{{rm|17|7|枯尾花}}~{{rms|17|8|蚯蚓の囁}}〕 | |||
黒姫・高山彦らウラナイ教の魔軍は[[真名井ケ岳]]の聖地を襲撃するが、三五教の[[加米彦]]・[[青彦]]の言霊に打たれて退却した。〔{{rm|17|5|誘惑婆}}~{{rms|17|6|瑞の宝座}}〕 | |||
黒姫は[[丹波村]]の[[お楢]]([[平助]]は病死した)の家に乗り込み、病気で苦しむ孫娘の[[お節]]の病を治そうと祈願する。しかし逆にますます悪化してしまい危篤状態になる。すると黒姫は「今日は大変な御用がある」と言って帰ってしまった。4~5日して黒姫が再びお楢の家を訪れると、お節の病は治っていた。お楢が[[豊国姫神]]・[[素盞嗚神]]に祈願したのである(お節の夢に青彦が現れ救ってくれた)。しかし黒姫は「自分が祈願したからだ」と偉そうな態度を取る。そこへ三五教の宣伝使となった青彦(以前はウラナイ教の高姫の部下だった)が現れ、黒姫と口論となる。黒姫が連れて来た部下の[[常彦]]・[[夏彦]]までも黒姫に愛想を尽かし、黒姫は一人で帰って行った。〔{{rm|17|9|大逆転}}~{{rms|17|11|顕幽交通}}〕 | |||
(5) 【[[第18巻]]】 舞台:[[丹後の国]]、[[丹波の国]] | (5) 【[[第18巻]]】 舞台:[[丹後の国]]、[[丹波の国]] | ||