清子姫・照子姫 (比沼の真名井)
この項目では、比沼の真名井の宝座に仕えていた清子姫について説明しています。その他の清子姫については「清子姫 (曖昧さ回避)」をご覧ください。
この項目では、比沼の真名井の宝座に仕えていた照子姫について説明しています。その他の照子姫については「照子姫 (曖昧さ回避)」をご覧ください。
清子姫(きよこひめ)と照子姫(てるこひめ)は、霊界物語に登場する人物。最初は比沼の真名井の宝座に仕え、黒姫の部下として登場するが、後に琉球、そして高砂島へ渡る。琉球沼の清子姫・照子姫とは別人。
概要
- 表記ゆれ:第17巻では「姫」が付かず単に「清子」「照子」と呼ばれている。
- 初出:第17巻第9章「大逆転」#
- 第17巻・第27巻・第33巻に登場する。さらに清子姫だけは第69巻にも登場する。
- 二人の名前が併記される場合の順序は、清子姫が先の場合も照子姫が先の場合もあり、決まっていない。しかし清子姫が先に書かれる場合が若干多い。(年齢も清子姫が年長なので、本項の項目名は清子姫を先にする) [1]
- 二人は姉妹[2]で、清子姫は25歳、照子姫は23歳である[3]。二人は行成彦(第四代天使長・広宗彦の弟)の「四代目の孫」[4](玄孫=四代後の子孫の意味だと思われる[5])である。
- 第27巻第17章「沼の女神」#に、清子姫・照子姫と容姿がそっくり[6]で、名前も同じ清子姫・照子姫(第四代天使長・広宗彦の「四代の孫」)が登場する。 →「清子姫・照子姫 (琉球沼)」
- 二人の容姿は、琉球沼の清子姫・照子姫を参照。 →「清子姫・照子姫 (琉球沼)」
- 清子姫・照子姫は琉球へ渡る途中で、清彦・照彦(旧名は虻公・蜂公)と恋仲になるが、結ばれず、高砂島に渡り、清子姫はヒルの都の楓別命と結婚し、照子姫は高照山の(バラモン教の教主)石熊と結婚する[7]。清彦・照彦は琉球沼で出会った清子姫・照子姫と結婚する。
関係の深い人物
- 行成彦:第四代天使長・広宗彦の弟。
- 清彦・照彦:清子姫・照子姫と恋に落ちる。
- 清子姫・照子姫 (琉球沼):清子姫・照子姫に容姿がそっくりな姉妹。
- 楓別命:清子姫の夫。ヒルの国の守護職・紅葉彦命の息子。ヒルの都で三五教を開いている。
- 国愛別:清子姫の息子。
- 清香姫:清子姫の娘。
- 石熊:照子姫の夫。高照山のバラモン教の教主。
主なエピソード
第17巻
清子姫・照子姫は神勅を受け、比治山に草庵を結び、比沼の真名井に豊国姫が出現するのを待っていた。そこでウラナイ教の黒姫と出会い、ウラナイ教の教えを説き聞かされて、半信半疑となって黒姫に従った。[8]
第17巻第9章「大逆転」#で、二人は黒姫の従者として、真名井ケ原に参詣に向かうお楢[9]と出会っている。第10章「四百種病」#では黒姫と共に丹波村のお楢の家に行き、二人がウラナイ教の宣伝歌を歌うと、病床のお節(後の玉能姫)はますます悶え苦しんだ。
第27巻
豊国姫命の神勅が二人に降り──竜宮島から梅子姫一行が五個の麻邇宝珠を持ち帰り、由良の港の秋山彦の館に着いて、神素盞嗚大神と国武彦命がお出でになった──と聞いて、二人は秋山彦の館へ向かったが、麻邇宝珠はすでに綾の聖地へ送られた後だった。二人は綾の聖地に向かう。そこで言依別命から──これから琉球に渡れ──との神勅を受ける。二人は高熊山の岩窟で21日間、木花姫命から教えを受けた後、生田の森を経て、兵庫の港で新しい船を買い、瀬戸の海に出た。ところが児島半島のそばで暗礁に乗り上げ、困っているところを、清彦・照彦が乗った船に救い上げられ、4人で琉球へ向かう。[10]
清彦・照彦は、言依別命・国依別の後を高姫が追跡していると知り、高姫が言依別命らに危害を加えるかも知れないと思い、その後を追っていた。4人は船中で過ごすうちに互いに恋愛感情が芽生える。しかし、清子姫は清彦を、清彦は照子姫を、照子姫は照彦を、照彦は清子姫を好きなるという複雑な恋愛関係だった。那覇港に上陸して、槻の洞穴で高姫一行と出会い、その後、言依別命一行と出会う。言依別命は清彦・照彦に、琉球の守護を命じた。言依別命・国依別は船で高砂島に向かい、清子姫・照子姫はその後を追って船で高砂島へ向かった。 →詳細は「清彦・照彦#第27巻」を見よ 〔第27巻第15章「情意投合」#~第16章「琉球の神」#〕
第33巻
清子姫・照子姫は、言依別命から常世の国を宣伝せよと命じられ、常世の国を一巡してから、神界の都合により、テルの国の「乾の滝」の滝壺に繋がった池(玉の池)にある岩島に行き、身魂を清めて高姫一行が訪れるのを待っていた。[11]
清子姫・照子姫は、言依別命の命により、ヒルの国、カルの国、間の国を経て、常世の国へ渡り、三五教を宣伝した。清子姫は日の出神の命によって、ヒルの都の楓別命の妻となる。その後ヒルの国を発ち、妹・照子姫と共に「乾の滝」へ行き、「玉の池」の中心にある岩石の上に小さい家を建てて、百日間の修行をしていたのだった。[12]
それから一ヶ月後、高姫一行6人(高姫、鷹依姫、竜国別、常彦、テーリスタン、カーリンス)がやって来た。[11]
照子姫は国依別の媒酌で、高照山の(バラモン教の教主)石熊(後に光国別に改名)の妻となり、高照山の館で三五教を開いた。[12]
〔以上、第33巻第14章「魂の洗濯」#~第15章「婆論議」#〕
第69巻
楓別命と清子姫の間に、国愛別と清香姫という一男一女が生まれた。〔第69巻第17章「琴玉」#〕
第69巻はこの国愛別・清香姫、それに国照別・春乃姫(国依別と末子姫の子)の4人が主要人物となる。
脚注
- ↑ 第17巻第9章「大逆転」#:「花を欺く妙齢の照子、清子の二人と共に」、 第17巻第10章「四百種病」#:「黒姫は清子、照子の二人に向ひ」、 第27巻第14章「草枕」#:「心の色の照子姫 身魂もすぐれて清子姫」「今見る如き照子姫 神の宝座も清子姫」、 第27巻第15章「情意投合」#:「清子姫、照子姫の二人であつた」「照子姫、清子姫の遭難を救ひたるは」「此照子姫、清子姫は其祖先は行成彦命であつて」「清子姫、照子姫は魔窟ケ原の黒姫が館には」「清子姫は二十五才、照子姫は二十三才になつて居た」「清子姫、照子姫両人は行儀よく両手をつき」「清子姫、照子姫の両人で御座います」「清子姫さま、照子姫さま、お前さまは」「清子姫、照子姫一時に」「なる事ならば、照子姫さま、清子姫さま、あなた丈は」、 第27巻第16章「琉球の神」#:「清彦、照彦、清子姫、照子姫は両手をつき」「照彦に清彦、照子姫に清子姫、これ又一つの不思議」「又清子姫、照子姫は言依別の後を追ひ」、 第27巻第17章「沼の女神」#:「照子姫、清子姫は言依別の後を慕うて立去つた後の清彦、照彦は」「清子姫照子姫の二人、沼の対岸に現はれ」「清子姫、照子姫と寸分違はぬ美人が」(これ以降は琉球沼の、清子姫・照子姫になる)
- ↑ 第33巻第14章「魂の洗濯」#:「私は永らく比沼の真名井の宝座に仕へて居ました清子姫で御座います。一人は私の妹で照子と申します」
- ↑ 第27巻第15章「情意投合」#:「清彦は四十四五才、照彦は四十二三才の元気盛り、清子姫は二十五才、照子姫は二十三才になつて居た。年齢に於て二十年許り違つて居る」
- ↑ 第27巻第15章「情意投合」#:「此照子姫、清子姫は其祖先は行成彦命であつて、四代目の孫に当つて居る」
- ↑ 第27巻第17章「沼の女神」#の清子姫(琉球沼の清子姫)の歌の中で「妾は(略)広宗彦が四代の孫(略)汝が父の常楠は 国彦、国姫が三代目の曾孫」と歌われており、「三代目」を「曾孫」(三代後の子孫)と呼んでいる。
- ↑ 第27巻第17章「沼の女神」#:「槻の洞にて出会うた女 姿も顔も少しも変らぬ清子姫」、第27巻第18章「神格化」#:常楠のセリフ「ヤアお前は此間此処を立去つた清子姫、照子姫の二人ではなかつたか。縦から見ても横から見ても瓜二つ、寸分違はぬ綺麗な女」
- ↑ 第33巻第15章「婆論議」#:「清子姫は日の出神の命に依りて、ヒルの都の楓別命の妻となり(略)照子姫は国依別命の媒酌に依つて、バラモン教の教主たりし石熊の妻となり、高照山の館に於て三五教を開く事となつた」
- ↑ このエピソードはあらすじのように記されているだけで、ドラマが描かれているわけではない。第27巻第15章「情意投合」#:「神勅を受けて、比沼真奈井に豊国姫出現に先立つて現はれ、比治山に草庵を結び、時を待つて居たのである。そこへウラナイ教の黒姫に出会し、いろいろとウラナイ教の教理を説き聞かされ、半之れを信じ、半之を疑ひ、何程黒姫が弁舌を以て説きつくる共、清子姫、照子姫は魔窟ケ原の黒姫が館には一回も足をむけず、又高姫などにも会はなかつた。只黒姫の言葉を反駁もせず、善悪を取捨して表面服従して居たのみであつた。此二女の黒姫に対する態度は、其時の勢上已むを得ず、之れ以上最善の態度を執ることが出来なかつたのである」
- ↑ 平助が帰幽した後のエピソード。
- ↑ このエピソードはあらすじのように記されているだけで、ドラマが描かれているわけではない。第27巻第14章「草枕」#:この章は全部が清子姫・照子姫の事跡を歌う歌が記されている。第27巻第15章「情意投合」#:「時に豊国姫命の神勅、此二人に降り、諏訪の湖の玉依姫より麻邇宝珠を受取り、梅子姫其他一行が、由良の港の秋山彦が館に帰り来り、神素盞嗚大神、国武彦命の出でますと聞きて、二人は旅装を整へ、由良の港の秋山彦の館に出で来りし頃は、最早麻邇宝珠は聖地に送られ、神素盞嗚大神、国武彦命の御行方も分らなくなつた後の祭りであつたから、二人は時を移さず、陸路聖地に向ひ、錦の宮の玉照彦、玉照姫の神司に謁し、琉球の島に渡るべく、再び聖地を立ちて、玉照彦命の出現地なる高熊山に立籠もり、三週間の改めて修業をなし、木花姫の神教を蒙りて、意気揚々と山坂を越え、生田の森に立寄り、それより兵庫の港を船出して、琉球に向はんとし、神の仕組か、思はずも児島半島の手前に於て暗礁に乗りあげ、危険極まる所へ、三五教の新宣伝使、清彦、照彦の舟に助けられ、漸く那覇港に四人連れ安着し」
- ↑ 11.0 11.1 第33巻第14章「魂の洗濯」#:「言依別の神様より、常世の国の宣伝を仰せ付けられましたので、一巡常世の国を渡り、神界の都合に依つて、一ケ月程以前に此処に参り、身魂を清め、貴方方のここをお通り遊ばすことを知つて、お待受けして居りました」
- ↑ 12.0 12.1 第33巻第15章「婆論議」#:「因に清子姫は妹照子姫と共に言依別命の命に依り、三倉山の谷川に進み、国魂神の竜世姫命の宮に詣で、数多の国人を教へ導き、それよりヒル、カル、間の国を経て、常世の国に渡り、ロツキー山に進み、鬼城山に到り、鬼武彦以下の白狐神に守られ、三五の道を宣伝し、清子姫は日の出神の命に依りて、ヒルの都の楓別命の妻となり、ヒルの館を立出で、妹照子姫と共に此瀑布に立向ひ、山中の玉の池の中心に屹立せる岩石の上に小さき亭を建て、百日百夜の修行をせむとしてゐたのであつた。又照子姫は国依別命の媒酌に依つて、バラモン教の教主たりし石熊の妻となり、高照山の館に於て三五教を開く事となつた。さうして石熊は国依別命より、光国別と云ふ神名を頂き、夫婦相和して大蛇退治の大神業に奉仕する事となつた」