「三つの玉」の版間の差分
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高姫が呑み込んだ二個の玉(如意宝珠の玉、紫の玉)は後に吐き出す〔[[第21巻]]<ref>{{rm|21|18|解決}}:〈高姫の腰を一つエヽと声かけ打つた機に、ポイと口から飛んで出たのは'''紫の玉'''である。もう一つ左の手で腰を打つた機に飛んで出たのが'''如意宝珠の玉'''であつた〉</ref>〕。三つの玉は全て[[錦の宮]]に納まった<ref name="rm2201_kotoyoriwake">{{rm|22|1|玉騒疑}}:〈言依別命の神業に依りて、三種の神宝は錦の宮に納まり、いよいよ神政成就に着手し給はむとする時、国治立命と豊国姫命の命に依り、未だ時機尚早なれば、三千世界一度に開く梅の花の春を待ちて三箇の神宝を世に現はすべしとありければ、言依別命は私かに神命を奉じて、自転倒島の或地点に深く隠し給ひし御神業の由来を本巻に於て口述せむとす〉</ref>。 | 高姫が呑み込んだ二個の玉(如意宝珠の玉、紫の玉)は後に吐き出す〔[[第21巻]]<ref>{{rm|21|18|解決}}:〈高姫の腰を一つエヽと声かけ打つた機に、ポイと口から飛んで出たのは'''紫の玉'''である。もう一つ左の手で腰を打つた機に飛んで出たのが'''如意宝珠の玉'''であつた〉</ref>〕。三つの玉は全て[[錦の宮]]に納まった<ref name="rm2201_kotoyoriwake">{{rm|22|1|玉騒疑}}:〈言依別命の神業に依りて、三種の神宝は錦の宮に納まり、いよいよ神政成就に着手し給はむとする時、国治立命と豊国姫命の命に依り、未だ時機尚早なれば、三千世界一度に開く梅の花の春を待ちて三箇の神宝を世に現はすべしとありければ、言依別命は私かに神命を奉じて、自転倒島の或地点に深く隠し給ひし御神業の由来を本巻に於て口述せむとす〉</ref>。 | ||
錦の宮の教主・[[言依別命]]の命で、[[黒姫]]は黄金の玉を、[[高姫]]は如意宝珠の玉と紫の玉を保管することになった<ref>{{rm|22|1|玉騒疑}}:〈心にかかる黒雲の 晴るる隙なき'''黒姫が 言依別命より 言ひつけられて人知れず 納め置きたる黄金の 玉'''の在処を調べむと〉、甲([[テーリスタン]])のセリフ〈蜈蚣姫が占領して居つた'''黄金の玉を、言依別命から信任を得て、黒姫が隠して置きよつた'''のだなア〉</ref> <ref>{{rm|22|4|玉探志}}:[[カーリンス]]のセリフ〈高姫さま、言うて置くが、何卒'''如意宝珠の玉と紫の玉'''を紛失せない様に、言依別の神様を助けて保管を願ひますよ〉、[[言依別命]]のセリフ〈あなたの保管して居られる玉を一寸此処で皆さまに拝ましてあげて貰ひたい。(略)'''金剛不壊の玉も、紫の玉も'''紛失したげな……と大変な評判が立つて居ますから〉</ref>。しかし黒姫が保管していた黄金の玉が紛失してしまい<ref>{{rm|22|1|玉騒疑}}</ref>、高姫は黒姫らに玉を探すよう命じる<ref>{{rm|22|3|不知火}}:〈黒姫始め外四人 高姫宅に招ぜられ 尊き神の御宝を 紛失したる責任を 問ひ詰められて黒姫は いよいよ爰に決心の 臍を固めて聖域を あとに眺めつ黄金の 玉の在処を探らむと 鷹依姫や竜国別 テーリスタンやカーリンス 五人は各自に天の下 四方の国々隈もなく 探ね行くこそ神界の 深き経綸と白雲の 余所に求むるあはれさよ〉</ref> <ref>{{rm|22|4|玉探志}}:高姫のセリフ〈これ黒姫さま、この責任を果す為めにお前さまは生命のあらむ限り草を分けても探ね出し、再び手に入れて神政成就のお宝を御返し申さねば済みますまい〉〈サア黒姫さま、如何なさいます、言依別の教主が赦されても、此高姫が承知致しませぬぞや〉〈一日も早く玉の在処を探ねにお出でなさい〉…玉探しを命じたというよりは黒姫たちが自発的に玉探しに出掛けるように脅迫した。</ref>。黒姫は夫・[[高山彦]]と共に[[竜宮島]]へ玉探しに向かった<ref> | 錦の宮の教主・[[言依別命]]の命で、[[黒姫]]は黄金の玉を、[[高姫]]は如意宝珠の玉と紫の玉を保管することになった<ref>{{rm|22|1|玉騒疑}}:〈心にかかる黒雲の 晴るる隙なき'''黒姫が 言依別命より 言ひつけられて人知れず 納め置きたる黄金の 玉'''の在処を調べむと〉、甲([[テーリスタン]])のセリフ〈蜈蚣姫が占領して居つた'''黄金の玉を、言依別命から信任を得て、黒姫が隠して置きよつた'''のだなア〉</ref> <ref>{{rm|22|4|玉探志}}:[[カーリンス]]のセリフ〈高姫さま、言うて置くが、何卒'''如意宝珠の玉と紫の玉'''を紛失せない様に、言依別の神様を助けて保管を願ひますよ〉、[[言依別命]]のセリフ〈あなたの保管して居られる玉を一寸此処で皆さまに拝ましてあげて貰ひたい。(略)'''金剛不壊の玉も、紫の玉も'''紛失したげな……と大変な評判が立つて居ますから〉</ref>。しかし黒姫が保管していた黄金の玉が紛失してしまい<ref>{{rm|22|1|玉騒疑}}</ref>、高姫は黒姫らに玉を探すよう命じる<ref>{{rm|22|3|不知火}}:〈黒姫始め外四人 高姫宅に招ぜられ 尊き神の御宝を 紛失したる責任を 問ひ詰められて黒姫は いよいよ爰に決心の 臍を固めて聖域を あとに眺めつ黄金の 玉の在処を探らむと 鷹依姫や竜国別 テーリスタンやカーリンス 五人は各自に天の下 四方の国々隈もなく 探ね行くこそ神界の 深き経綸と白雲の 余所に求むるあはれさよ〉</ref> <ref>{{rm|22|4|玉探志}}:高姫のセリフ〈これ黒姫さま、この責任を果す為めにお前さまは生命のあらむ限り草を分けても探ね出し、再び手に入れて神政成就のお宝を御返し申さねば済みますまい〉〈サア黒姫さま、如何なさいます、言依別の教主が赦されても、此高姫が承知致しませぬぞや〉〈一日も早く玉の在処を探ねにお出でなさい〉…玉探しを命じたというよりは黒姫たちが自発的に玉探しに出掛けるように脅迫した。</ref>。黒姫は夫・[[高山彦]]と共に[[竜宮島]]へ玉探しに向かった<ref>その理由は「[[竜宮島 (豪大陸)#黒姫が竜宮島へ渡った理由]]」</ref>。ところが高姫が保管していた二つの玉も紛失してしまい<ref>{{rm|22|5|壇の浦}}</ref>、高姫も玉探しの旅に出る〔[[第23巻]]〕。高姫は[[蜈蚣姫]]と共に竜宮島へ向かった<ref>その理由は「[[竜宮島 (豪大陸)#高姫と蜈蚣姫が竜宮島へ渡った理由]]」</ref>。竜宮島で先着していた黒姫と後から来た高姫は合流し〔[[第24巻]]〕、竜宮島に玉は隠されてないと判断して二人は[[自転倒島]]に帰る<ref>{{rm|24|12|暴風一過}}</ref>。一方、[[鷹依姫]]一行4人([[鷹依姫]]、[[竜国別]]、[[テーリスタン]]、[[カーリンス]])は[[高砂島]]へ黄金の玉を探しに行く〔[[第29巻]]〕。 | ||
実は玉は三個とも[[言依別命]]が神命によって秘かに持ち出したもので<ref name="rm2201_kotoyoriwake" />、如意宝珠の玉は[[初稚姫]]に、紫の玉は[[玉能姫]]に渡され、二人によって[[神島]]に埋蔵された。また黄金の玉は言依別命によって[[高熊山 (神代)|高熊山]]に埋蔵され、その証として[[三ツ葉躑躅]]を植えておいた。この三個の宝玉が世に出て光り輝く活動を「三つの御魂の出現」とも言う。<ref>{{rm|22|18|布引の滝}}~{{rms|22|19|山と海}}</ref> | 実は玉は三個とも[[言依別命]]が神命によって秘かに持ち出したもので<ref name="rm2201_kotoyoriwake" />、如意宝珠の玉は[[初稚姫]]に、紫の玉は[[玉能姫]]に渡され、二人によって[[神島]]に埋蔵された。また黄金の玉は言依別命によって[[高熊山 (神代)|高熊山]]に埋蔵され、その証として[[三ツ葉躑躅]]を植えておいた。この三個の宝玉が世に出て光り輝く活動を「三つの御魂の出現」とも言う。<ref>{{rm|22|18|布引の滝}}~{{rms|22|19|山と海}}</ref> | ||