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+ | * [[鷹鳥山]]の山頂で、[[鷹鳥姫]]([[高姫]]の変名)と[[玉能姫]](旧名・お節)の2人は、巨大な[[黄金像]]によって天高く投げ飛ばされ、玉能姫は[[再度山]]の山麓の生田の森に落下した。〔{{rm|22|13|寂光土}}〕 | ||
+ | * 玉能姫は[[杢助]]によって救われていた。夫の[[若彦]]<ref>若彦(青彦)は第33巻で国玉別と改名する。</ref>は生田の森の杢助の庵([[杢助館]])へ行くが、杢助は何故か「玉能姫は居ない」と言って会わせてくれない。神命により玉能姫はしばらく夫と離れ神業に仕えることになったのだ。若彦は名残惜しげに帰って行く。〔{{rm|22|15|情の鞭}}〕 (この後、若彦は紀の国の熊野へ行く<ref>{{rm|22|17|生田の森}}:「(若彦は)紀州の熊野の滝で大変に荒行を致して居る事を聞きました」</ref>) | ||
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+ | * 高姫と国依別は杢助と教理を闘わしながら、2~3日杢助館に逗留していた。そこへ玉能姫と初稚姫が、[[佐田彦]]と[[波留彦]]を伴って帰って来る。高姫は、彼らが二つの玉を埋蔵する御用をして来たということを聞くと、嬉しいような悲しいような、不興そうな顔をして俯く。〔{{rm|22|20|三の魂}}〕 (この後、高姫は玉に執着し、玉探しに駆け巡る) | ||
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+ | * [[高姫]]は生田の森の神館へ行くが、[[玉能姫]]は不在だった。玉の隠し場所を探すため、高姫が戸を無理矢理こじ開けて入ろうとすると、そこへ玉能姫が帰って来た。中に入れろ、入れないの押し問答の末、高姫は立ち去る。(高姫は「[[生田の浜辺]]」で[[玉能丸]]を盗み[[家島]]へ向かう)〔{{rm|23|10|家宅侵入}}〕 | ||
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+ | * [[虻公]]・[[蜂公]]、そして[[清子姫]]・[[照子姫]]は、生田の森に立ち寄ってから、船で[[琉球]]へ向かった。〔{{rm|27|15|情意投合}}〕 | ||
+ | * 琉球で[[言依別命]]は、[[琉球の竜神]]から受け取った[[琉球の玉]]を高姫に奪われないように、玉の精霊だけを自分と[[国依別]]の身魂に移して、形骸の玉は[[若彦]]に渡してオノコロ島の生田の森の神館に持ち帰らせた。〔{{rm|27|16|琉球の神}}〕 | ||
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+ | 生田と[[玉津島]]の因縁が生じる。高姫が神館の主になる。 | ||
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+ | * [[紫の玉]]([[五個の玉]]の一つ)の御用を終えた[[玉能姫]]は、夫の[[国玉別]](旧名・若彦)と共に、生田の森の神館に仕えることになった。〔{{rm|33|18|}}〕 | ||
+ | * [[高姫]]は、[[錦の宮]]の教主・[[英子姫]]の命で、生田の森の神館で[[琉の玉]]を守護することになった(そのため高姫は「生田の森の神司」とも呼ばれるようになる)。また、[[球の玉]]は[[国玉別]]夫婦が紀の国の[[玉留島]](玉津島)で祀ることになった。〔{{rm|33|24|春秋}}〕 | ||
+ | * [[東助]]は生田の森の神館を訪れるが、主の[[国玉別]]夫妻は留守だったため「[[フサの国]]へ行く途中ちょっと訪問した」と言伝を残して帰ってしまう。国玉別夫妻は水垢離から帰って来た。今度は[[高姫]]がやって来て「東助がここに来たか」と尋ねる。高姫は昔の夫だった東助に一言恨み言を言いたいため、舟を出してくれとごねるが、東助はフサの国に向かってしまったと聞くと、高姫はもう東助のことを思うまいとあきらめた。翌日、国玉別は[[琉の玉]]を高姫に渡し、生田の森の神館を引き継ぐ。そして自分たち夫婦は[[球の玉]]を奉じて[[紀の国]]を目ざして旅立った。〔{{rm|33|25|琉の玉}}〕 | ||
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+ | == 現実の生田の森 == | ||
+ | 神戸市中央区の[[生田神社]]の社叢は「生田の森」と呼ばれており、今はわずかな面積しかないが、昔は広大な森林だった。 | ||
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+ | 元暦元年(1184年)に源平合戦の戦場となった。 | ||
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+ | →「[[生田神社]]」 | ||
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+ | == 関連項目 == | ||
+ | * [[生田]]:生田が付く地名一覧。 | ||
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+ | == 脚注 == | ||
+ | <references/> | ||
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+ | {{デフォルトソート:いくたのもり}} | ||
+ | [[Category:霊界物語の章題]] | ||
+ | [[Category:霊界物語の森林]] |
2024年6月10日 (月) 02:40時点における最新版
生田の森(いくたのもり)は、
(1) 霊界物語に登場する森。摂津の国の再度山の山麓にある。
(2) 霊界物語第22巻第17章の章題。
本項は(1)について解説する。
概要
- 初出:第22巻第13章「寂光土」#
- 生田の森に三五教の神館がある(生田の森の神館)。もともとは杢助の庵(家)であったが、後に玉能姫が新しく館を建てて神館の主となる(第23巻)。その後、国玉別(若彦)・玉能姫(お節)夫妻で神館に仕え(第33巻)、さらにその後、高姫が主となる(第33巻)。
- 生田の森は、琉球、及び紀の国の玉津島と関係が深い(第27巻、第33巻)。
主なエピソード
第22巻
若彦と玉能姫は別個に神業に従事することになる。
- 鷹鳥山の山頂で、鷹鳥姫(高姫の変名)と玉能姫(旧名・お節)の2人は、巨大な黄金像によって天高く投げ飛ばされ、玉能姫は再度山の山麓の生田の森に落下した。〔第22巻第13章「寂光土」#〕
- 玉能姫は杢助によって救われていた。夫の若彦[1]は生田の森の杢助の庵(杢助館)へ行くが、杢助は何故か「玉能姫は居ない」と言って会わせてくれない。神命により玉能姫はしばらく夫と離れ神業に仕えることになったのだ。若彦は名残惜しげに帰って行く。〔第22巻第15章「情の鞭」#〕 (この後、若彦は紀の国の熊野へ行く[2])
- 玉能姫は杢助館の奥で初稚姫と共に一絃琴を弾じていた。そこへ十数人のバラモン教徒が若彦を捕まえて、庵の前に現れ、若彦を殴りつける。玉能姫は感謝の祝詞を奏上すると、彼らの姿は消え去り、一匹の白狐がノソリノソリと森の彼方に歩いて行った。(神の試しだった)〔第22巻第16章「千万無量」#〕
玉能姫と初稚姫は玉の御用を行う。(高姫が玉探しに動き出す伏線)
- (玉能姫と初稚姫は神のお告げにより再度山に登って行った。)杢助館で杢助が一人で祝詞を上げていると、国依別が訪ねて来て「あなたは三五教に入っていながら太元教(おおもてきょう)を立てたそうだが、神様に対して無礼ではないか」と問う。杢助は「三五教の信者が金を貸せとか色々迷惑なので、心の内では三五教を信じているが、表面は太元教という看板を掲げたのだ」と答える。そこへ高姫(鷹鳥姫)がやって来た。玉(如意宝珠の玉と紫の玉)の探索に行き詰まり杢助に智恵を借りようと思って来たのだが、その魂胆を見抜かれてしまう。〔第22巻第17章「生田の森」#〕
- (再度山の山頂で言依別命が待っており、玉能姫と初稚姫は如意宝珠の玉と紫の玉を神島に埋蔵する御用を命じられる。二人は神島へ渡り御用を済まして来る。〔第22巻第18章「布引の滝」#、{rms|22|19|山と海}}〕)
- 高姫と国依別は杢助と教理を闘わしながら、2~3日杢助館に逗留していた。そこへ玉能姫と初稚姫が、佐田彦と波留彦を伴って帰って来る。高姫は、彼らが二つの玉を埋蔵する御用をして来たということを聞くと、嬉しいような悲しいような、不興そうな顔をして俯く。〔第22巻第20章「三の魂」#〕 (この後、高姫は玉に執着し、玉探しに駆け巡る)
第23巻
神館が建設され、玉能姫が主になる。
- 玉能姫は神命を奉じ、生田の森の杢助館に新たに三五教の神館(「生田の森の神館」とも「杢助館」とも呼ぶ)を建て、稚桜姫命(稚姫君命)の神霊を祀った。[3] [4] [5] [6]
- 高姫は生田の森の神館へ行くが、玉能姫は不在だった。玉の隠し場所を探すため、高姫が戸を無理矢理こじ開けて入ろうとすると、そこへ玉能姫が帰って来た。中に入れろ、入れないの押し問答の末、高姫は立ち去る。(高姫は「生田の浜辺」で玉能丸を盗み家島へ向かう)〔第23巻第10章「家宅侵入」#〕
第25巻
国依別の偽神懸かり。
- 竜宮島から帰国した高姫・黒姫・高山彦の三人は、淡路島の東助館に寄った後、生田の森の杢助館へ行くと、国依別・秋彦・駒彦の三人が留守番をしていた。高姫はここに玉が隠してあるとにらんでおり、隠し場所を白状しろと国依別に迫る。国依別は仕方なく偽の神憑りをして、玉は竹生島の社殿の下に埋めてあるとウソを教える。高姫たち三人はその話を信じて竹生島に向かった。〔第25巻第17章「森の囁」#~第18章「玉の所在」#〕
第27巻
生田と琉球の因縁が生じる。
- 虻公・蜂公、そして清子姫・照子姫は、生田の森に立ち寄ってから、船で琉球へ向かった。〔第27巻第15章「情意投合」#〕
- 琉球で言依別命は、琉球の竜神から受け取った琉球の玉を高姫に奪われないように、玉の精霊だけを自分と国依別の身魂に移して、形骸の玉は若彦に渡してオノコロ島の生田の森の神館に持ち帰らせた。〔第27巻第16章「琉球の神」#〕
第33巻
生田と玉津島の因縁が生じる。高姫が神館の主になる。
- 紫の玉(五個の玉の一つ)の御用を終えた玉能姫は、夫の国玉別(旧名・若彦)と共に、生田の森の神館に仕えることになった。〔第33巻第18章#〕
- 高姫は、錦の宮の教主・英子姫の命で、生田の森の神館で琉の玉を守護することになった(そのため高姫は「生田の森の神司」とも呼ばれるようになる)。また、球の玉は国玉別夫婦が紀の国の玉留島(玉津島)で祀ることになった。〔第33巻第24章「春秋」#〕
- 東助は生田の森の神館を訪れるが、主の国玉別夫妻は留守だったため「フサの国へ行く途中ちょっと訪問した」と言伝を残して帰ってしまう。国玉別夫妻は水垢離から帰って来た。今度は高姫がやって来て「東助がここに来たか」と尋ねる。高姫は昔の夫だった東助に一言恨み言を言いたいため、舟を出してくれとごねるが、東助はフサの国に向かってしまったと聞くと、高姫はもう東助のことを思うまいとあきらめた。翌日、国玉別は琉の玉を高姫に渡し、生田の森の神館を引き継ぐ。そして自分たち夫婦は球の玉を奉じて紀の国を目ざして旅立った。〔第33巻第25章「琉の玉」#〕
現実の生田の森
神戸市中央区の生田神社の社叢は「生田の森」と呼ばれており、今はわずかな面積しかないが、昔は広大な森林だった。
元暦元年(1184年)に源平合戦の戦場となった。
→「生田神社」
関連項目
- 生田:生田が付く地名一覧。
脚注
- ↑ 若彦(青彦)は第33巻で国玉別と改名する。
- ↑ 第22巻第17章「生田の森」#:「(若彦は)紀州の熊野の滝で大変に荒行を致して居る事を聞きました」
- ↑ 第22巻第20章「三の魂」#:「玉能姫は生田の森に止り、或神命を帯びて稚桜姫命の神霊を祀り、五六七神政の魁を勤めた」
- ↑ 第23巻第9章「高姫騒」#:七五三公のセリフ「(若彦は)玉能姫様と言ふ立派な奥様があるのだが、今は再度山の麓の生田の森に、三五教の館を建てて熱心に活動して居られると言ふ事だ」、玉能姫のセリフ「言依別様より大切な神業を命ぜられ、次で生田の森の館の主人となりました」
- ↑ 第23巻第10章「家宅侵入」#:「再度山の山麓に 新に建ちし神館」、高姫のセリフ「アヽ此処が意地クネの悪い杢助の元の館だ」
- ↑ 第26巻第8章「虎の嘯」#:「愈ここに杢助は(略)再度山の山麓に 教の館を築き上げ 生田の森の側近く 稚姫君の生身魂 斎きまつりて御教を 遠き近きに開きつつ」