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* 年齢は35歳。<ref>{{rm|35|24|歓喜の涙}}:玉治別のセリフ「ハイ、当年三十五歳になりました」</ref> | * 年齢は35歳。<ref>{{rm|35|24|歓喜の涙}}:玉治別のセリフ「ハイ、当年三十五歳になりました」</ref> | ||
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− | 宗彦は[[熊田の小村]] | + | 宗彦は[[熊田の小村]]で、病に苦しんでいた[[原彦]]を助ける。原彦は、13年前<ref>{{rm|20|8|心の鬼}}:田吾作のセリフ「'''十三年前'''の月夜の晩だつた」</ref>(あるいは15年前<ref>{{rm|20|10|山中の怪}}:田吾作の歌「首をおつるが婿となり ハラハラし乍ら'''十五年''' 胸もヒコヒコ'''十五年'''」</ref>)に殺した男の怨霊に祟られ苦しんでいたのだった。その殺した(はずの)男とは、実は田吾作だった。〔ここまで、{{rm|20|8|心の鬼}}〕 |
− | + | 田吾作は旅の途中、[[保津の里]]で猟師と称する男(原彦)に出会った。[[大井川]]の橋の上でその男に襲われ、懐に入れていた黄色の宝玉を奪われそうになった。もみ合いになり、田吾作は川に落ち、流されて、[[高城山]]の麓で人々に救われた。原彦は田吾作は死んだと思い込み、殺してしまったことの罪の意識に責められて病んでいたのだった。原彦は田吾作が生きていたと知ると、安心して、病は回復する。<ref>13年前に田吾作と原彦の間に起きた事件は{{rm|20|8|心の鬼}}の田吾作のセリフと、{{rm|20|10|山中の怪}}の田吾作の歌の中で語られている。</ref> | |
+ | 原彦も宗彦一行に同道し、一行4人([[宗彦]]、田吾作、[[留公]]、[[原彦]])で[[三国ケ岳]]を登る。大岩窟に入り、蜈蚣姫が桶伏山から奪った黄金の玉を取り返し、綾の聖地へ向かった。〔{{rm|20|9|童子教}}~{{rm|20|12|如意宝珠}}〕 | ||
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一行3人は[[亀山]]の[[珍の館]]に立ち寄り、[[高熊山]]の岩窟を参拝し、進んで行った。途中で6人の盗人([[遠州・雲州・甲州・三州・駿州・武州|遠雲甲三駿武]])に出会い、玉治別が諭して自分の子分にしてしまう。〔ここまで、{{rm|21|2|夢の懸橋}}~{{rms|21|4|砂利喰}}〕 | 一行3人は[[亀山]]の[[珍の館]]に立ち寄り、[[高熊山]]の岩窟を参拝し、進んで行った。途中で6人の盗人([[遠州・雲州・甲州・三州・駿州・武州|遠雲甲三駿武]])に出会い、玉治別が諭して自分の子分にしてしまう。〔ここまで、{{rm|21|2|夢の懸橋}}~{{rms|21|4|砂利喰}}〕 | ||
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子分にした元盗人6人が、仲間割れをして、3人が逃げ去った。玉治別は残り3人を舟に乗せ、漕いで高春山の山麓に向かう。すると途中で3人が態度を変えて、玉治別からアルプス教の秘密書類を奪おうとした。そこへ[[杢助]]と[[お初]]が舟に乗って現れ玉治別を救った。杢助・お初・玉治別は[[鷹依別]]が住む岩窟目指して高春山を登って行った。〔{{rm|21|8|津田の湖}}~{{rms|21|9|改悟の酬}}〕 | 子分にした元盗人6人が、仲間割れをして、3人が逃げ去った。玉治別は残り3人を舟に乗せ、漕いで高春山の山麓に向かう。すると途中で3人が態度を変えて、玉治別からアルプス教の秘密書類を奪おうとした。そこへ[[杢助]]と[[お初]]が舟に乗って現れ玉治別を救った。杢助・お初・玉治別は[[鷹依別]]が住む岩窟目指して高春山を登って行った。〔{{rm|21|8|津田の湖}}~{{rms|21|9|改悟の酬}}〕 | ||
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玉治別は、虎公一行4人([[虎公]]、[[お愛]]、[[三公]]、[[孫公]])が[[スッポンの湖]]の大蛇を言向け和すのを手伝う。〔{{rm|35|10|夢の誡}}~{{rms|35|16|浮島の花}}〕 | 玉治別は、虎公一行4人([[虎公]]、[[お愛]]、[[三公]]、[[孫公]])が[[スッポンの湖]]の大蛇を言向け和すのを手伝う。〔{{rm|35|10|夢の誡}}~{{rms|35|16|浮島の花}}〕 | ||
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2022年10月2日 (日) 13:31時点における最新版
この項目では、玉治別に改名した田吾作について説明しています。その他については「田吾作 (曖昧さ回避)」をご覧ください。
玉治別(たまはるわけ)は、霊界物語に登場する人物。旧名「田吾作(たごさく)」。丹波の宇都山村の農民であったが、後に三五教の宣伝使になる。
目次
概要
- 初出:第20巻第3章「山河不尽」#(田吾作)、第21巻第2章「夢の懸橋」#(玉治別に改名)
- 性格は、慌て者。[1]
- 年齢は35歳。[2]
- 幼名は「富士咲(ふじさく)」。名の由来は、背中の真ん中に富士山の形の白いアザがあり、これは木花咲耶姫に因縁がある子供だろうということで、母親(黒姫)が名付けた。[3]
- 玉治別は捨て子である。生まれてすぐに捨てられた。産みの父母は誰だか分からなかったが、母は黒姫(第35巻第24章「歓喜の涙」#で判明)、父は高山彦(第33巻第21章「峯の雲」#で判明)だと判明する(→出生の経緯は「黒姫」「高山彦」を見よ)。玉治別はフサの国の高井ケ岳の山麓にある高井の村に住む人子の司の高依彦・高依姫夫婦に育てられた。15歳の春に、家に賊が侵入して両親と共に拉致され、高井ケ岳の山塞に連れて行かれた。山塞を逃げ出し、義父母を救い出そうとするが、すでに義父母は木花姫命に助けられ帰宅しており、無事再会した。やがて義父母の間に玉春別という男の子が生まれた。富士咲は義父母の許しを得て真の父母を探すため家を出る。月の国、オノコロ島へと渡り、宇都山村の春助に子がいなかったため養子となる。[4]
関係の深い人物
- 天の真浦:田吾作は誤って天の真浦の足の小指を鍬で切り落としてしまう。
- 竜国別(竜若)、国依別(宗彦):竜国別・玉治別・国依別の三人で高春山のアルプス教を言向け和しに向かう。
- お勝:妻。天の真浦と国依別の妹。
- 黒姫:実母。
- 高山彦:実父。
- 高依彦・高依姫:育ての父母。フサの国の高井の村の司。
- 玉春別:高依彦夫婦の実子。
- 春助:養父。宇都山村の住民。
主なエピソード(田吾作)
第20巻 (1)
留公に芋畑を荒らされた田吾作は、怒って鍬を振り上げた。しかし誤って天の真浦の足の小指を切り落としてしまった。〔第20巻第3章「山河不尽」#〕
田吾作はお勝(天の真浦の妹)と結婚した。〔第20巻第7章「再生の歓」#〕
第20巻 (2)
三国ケ岳の魔神を言向け和しに向かう宗彦に、田吾作と留公はお伴を申し出る。しかし宣伝使は一人旅であるため、宗彦は二人を連れて行くことを断った。だが二人はこっそり宗彦の後をついて行った。
宗彦は熊田の小村で、病に苦しんでいた原彦を助ける。原彦は、13年前[5](あるいは15年前[6])に殺した男の怨霊に祟られ苦しんでいたのだった。その殺した(はずの)男とは、実は田吾作だった。〔ここまで、第20巻第8章「心の鬼」#〕
田吾作は旅の途中、保津の里で猟師と称する男(原彦)に出会った。大井川の橋の上でその男に襲われ、懐に入れていた黄色の宝玉を奪われそうになった。もみ合いになり、田吾作は川に落ち、流されて、高城山の麓で人々に救われた。原彦は田吾作は死んだと思い込み、殺してしまったことの罪の意識に責められて病んでいたのだった。原彦は田吾作が生きていたと知ると、安心して、病は回復する。[7]
原彦も宗彦一行に同道し、一行4人(宗彦、田吾作、留公、原彦)で三国ケ岳を登る。大岩窟に入り、蜈蚣姫が桶伏山から奪った黄金の玉を取り返し、綾の聖地へ向かった。〔第20巻第9章「童子教」#~第20巻第12章「如意宝珠」#〕
主なエピソード(玉治別)
第21巻
竜若(高城山の松姫館に仕えていた)、田吾作、宗彦の3人はそれぞれ竜国別、玉治別、国依別と改名した。3人は言依別命に命じられ、高姫・黒姫の消息を探るため高春山に向かった。高姫・黒姫の2人は高春山のアルプス教の教主・鷹依姫を言向け和しに行ったのだが、3ヶ月経っても消息が無かったからである。
一行3人は亀山の珍の館に立ち寄り、高熊山の岩窟を参拝し、進んで行った。途中で6人の盗人(遠雲甲三駿武)に出会い、玉治別が諭して自分の子分にしてしまう。〔ここまで、第21巻第2章「夢の懸橋」#~第4章「砂利喰」#〕
アルプス教の秘密書類を手に入れ、杢助の家に寄り、津田の湖へ向かう。ここで3人は別々の道を行くことにする。竜国別は道を北に取って迂回して大谷山から、国依別は鼓の滝を越えて六甲山に登り、玉治別は津田の湖を舟で渡って、それぞれ高春山に向かうことにした。〔第21巻第5章「言の疵」#~第8章「津田の湖」#〕
子分にした元盗人6人が、仲間割れをして、3人が逃げ去った。玉治別は残り3人を舟に乗せ、漕いで高春山の山麓に向かう。すると途中で3人が態度を変えて、玉治別からアルプス教の秘密書類を奪おうとした。そこへ杢助とお初が舟に乗って現れ玉治別を救った。杢助・お初・玉治別は鷹依別が住む岩窟目指して高春山を登って行った。〔第21巻第8章「津田の湖」#~第9章「改悟の酬」#〕
高春山を登る途中、妻のお勝と出会う。父の松鷹彦が急病になり生きている間に夫に会わせたいと思い、後を追って来たのだ。しかし玉治別は、自分は宣伝使として高春山の言霊戦に出陣したのであり、それを知りながら公私を混同するような女は自分の女房ではないと厳しく諭す。お勝は非を悟り帰って行った。〔第14章「恩愛の涙」#〕
杢助、お初、竜国別、玉治別、国依別の5人は、鷹依姫と高姫を言向け和し、紫の玉と如意宝珠の玉の二つの玉を持って綾の聖地に向かった。〔第21巻第16章「約束履行」#~第18章「解決」#〕
第23巻
国依別と玉治別は、熊野の若彦に会うために大台ケ原を旅していた。青山峠の頂上で、後ろから高姫の部下の魔我彦と竹彦がやって来て、二人を谷底に突き落としてしまう。落ちた二人は杢助に助けられた。〔第23巻第1章「玉の露」#〕
杢助・国依別・玉治別の三人は普陀落山の麓の若彦館を訪れる。先に魔我彦・竹彦の二人が来ていた。二人は邪霊の神懸かりに騙されて松の木から落下し人事不省となるが、国依別・玉治別の鎮魂によって息を吹き返した。杢助は若彦・国依別・玉治別に三国ケ岳を探検して綾の聖地に帰るよう命じた。〔第23巻第3章「松上の苦悶」#〕
第24~25巻(竜宮島)
高姫・蜈蚣姫が、消えた三個の玉を探すため舟で海に出て竜宮島へ向かった。言依別命は高姫を助けに行くよう、初稚姫に命じた。初稚姫・玉治別・玉能姫は船で高姫たちの後を追いかけた。[8] 〔第24巻第8章「島に訣別」#~〕
初稚姫・玉治別一行は、竜宮島の玉依姫命から五個の麻邇宝珠を受け取り、綾の聖地に持ち帰る。 →詳細は「第24巻」「第25巻」を見よ
第27巻
錦の宮に納められた五個の麻邇宝珠の拝観が行われた。玉は五個のうち四個までが石コロとすり替えられていた。これは神の経綸により言依別命が隠したのであった。言依別命と国依別は、船で高砂島に向かった。高姫は玉を取り返すため言依別命の後を追って高砂島へ向かった。杢助は初稚姫、玉治別、五十子姫、亀彦、音彦、黄竜姫、蜈蚣姫らを率いて、フサの国のウブスナ山の斎苑の館へ向かった。〔第27巻第4章「教主殿」#~第7章「猫の恋」#〕
第33~35巻
(時間的には第34~35巻が先に起きた出来事で、第33巻が後の出来事になる)
黒姫は消えた玉を探すため、また消えた夫・高山彦を探すため、筑紫島へ上陸した。玉治別は言依別命に命じられ、黒姫を綾の聖地に連れ帰るため、その後を追って行った[9](黒姫がかわいそうになり自発的に筑紫島へ向かったようなことも言っている[10])。〔第34巻第8章「暴風雨」#、第34巻第19章「生命の親」#〕
玉治別は、虎公一行4人(虎公、お愛、三公、孫公)がスッポンの湖の大蛇を言向け和すのを手伝う。〔第35巻第10章「夢の誡」#~第16章「浮島の花」#〕
火の国の都の館で、玉治別は黒姫が35年前に捨てた子だと判明する。〔第35巻第23章「清交」#~第24章「歓喜の涙」#〕
玉治別は黒姫と共に筑紫島から帰国した。桶伏山の東麓の黒姫の館で黒姫、玉治別、高山彦がそれぞれ回顧歌を歌う。その中で高山彦が玉治別の実父だと判明する。〔第33巻第17章「感謝の涙」#~第21章「峯の雲」#〕
第39巻
フサの国の斎苑の館で開かれた大黒主調伏相談会のメンバーに、玉治別の名がある。しかし特に事跡は記されていない。〔第39巻第1章「大黒主」#〕
脚注
- ↑ 第20巻第6章「梅花の痣」#:「田吾作は性来の慌者」
- ↑ 第35巻第24章「歓喜の涙」#:玉治別のセリフ「ハイ、当年三十五歳になりました」
- ↑ 第35巻第24章「歓喜の涙」#:黒姫のセリフ「私の捨てた子には、背中の正中に富士の山の形が、白い痣で出て居つた筈だ。これは全く木花咲耶姫さまの因縁のある子供だからといつて富士咲といふ名をつけておいたのだが」、玉治別のセリフ「私の小さい時は富士咲と申しました」
- ↑ この略歴は第33巻第20章「昔語」#の玉治別の回顧歌による。
- ↑ 第20巻第8章「心の鬼」#:田吾作のセリフ「十三年前の月夜の晩だつた」
- ↑ 第20巻第10章「山中の怪」#:田吾作の歌「首をおつるが婿となり ハラハラし乍ら十五年 胸もヒコヒコ十五年」
- ↑ 13年前に田吾作と原彦の間に起きた事件は第20巻第8章「心の鬼」#の田吾作のセリフと、第20巻第10章「山中の怪」#の田吾作の歌の中で語られている。
- ↑ 第24巻第8章「島に訣別」#:玉能姫のセリフ「初稚姫様が教主言依別命様の命を奉じ、高姫さまは玉に心を奪はれ、いらぬ苦労をなさるのが気の毒だから、お迎ひ申して来いとの御命令、船は流され嘸お困りだといふ事を、神様が先にお分りだから、二つの船を持つてお迎ひに来たのです」
- ↑ 第35巻第24章「歓喜の涙」#:「実は高山彦さまが、筑紫の島へ渡ると捨台詞を使つて、あなたにお別れになりました(略)高山彦さまは伊勢屋の奥座敷にかくれて暫く御座つたさうですが、黒姫さまがいよいよ自転倒島を立たれた時分から、ヌツと顔を出し、毎日日日錦の宮へ御出勤になつて居られますよ。そこで言依別命様が聖地を立たれる時……黒姫さまが可哀相だから、お前御苦労だが宣伝旁筑紫の島へ行つて、黒姫さまをお迎へ申して来い、さうして夫婦和合して御神業にお仕へなさるやう取計らへ……との御命令で、はるばる貴女の後を慕うて此処まで参つたの御座います」
- ↑ 第35巻第23章「清交」#:玉治別の愛子姫に対するセリフ「高山彦さまはアフリカへ御渡りかと思ひきや、依然として聖地に現はれ、神さまに朝夕お仕へをして居られます。私はそれを見るにつけ、黒姫さまの御心根が可哀相になり、神素盞嗚大神さまのまします斎苑の館へ一旦参りまして、更めてここへ渡り、黒姫さまに巡り会つて、知らして上げたいと思ひ、宣伝を兼ねお迎へ旁参りましたので御座います」