出典: 出口王仁三郎と霊界物語の大百科事典『オニペディア(Onipedia)』
概要
- 「悦子姫の館」という呼び方は第19巻第2章「鶍の嘴」#に1回しか出て来ない。他に「悦子姫の庵」「悦子姫様のお館」「世継王山麓の館」「世継王山麓の住家」など色々な呼び方をされており、いずれも1回ずつしか出ない。
- 悦子姫の館は、世継王山の麓──厳密に言えば世継王山の峰続きの照山(てらやま)の麓に作られた。[1]
主なエピソード
- 悦子姫は、神命により、世継王山の山麓にささやかな家を作り、国治立命、豊国姫命の二神を鎮祭した。加米彦、夏彦にここを守らせ、自分は音彦を伴って、神素盞嗚大神が隠れている竹生島に出向こうとするが、四人の男女(紫姫、青彦、馬、鹿)が訪ねてくる。悦子姫は紫姫に重大な使命を授けた。翌日、悦子姫一行、紫姫一行はそれぞれ出発する。〔第18巻第4章「四尾山」#〕
- 悦子姫の館に、常彦、滝、板の三人が逃げ帰ってきて、紫姫・青彦がウラナイ教に寝返ったことを告げる(実は寝返ったと見せかけていただけ)。翌日、悦子姫と音彦が、五十子姫を伴って帰ってきた。そこへ、紫姫・青彦が、玉照姫を抱いたお玉を連れて帰ってくる。〔第18巻第17章「玉照姫」#〕
- 悦子姫の館に、玉照姫を奪い取るために黒姫・高山彦が現れた。門の内外で押し問答になるが、紫姫が天の数歌を歌うと、二人は逃げて行った。紫姫は感謝の祝詞を上げるが、何故か玉照姫は泣き出した。〔第19巻第3章「千騎一騎」#〕
- 悦子姫の館に、竹生島から神素盞嗚大神の使いとして亀彦がやって来た。そして紫姫・若彦が権謀術数を用いて玉照姫を連れてきたことに神素盞嗚大神は御不興である、玉照姫はウラナイ教の黒姫に与えよ、二人は責任を負って宣伝使の職を辞めよ、との厳命を伝える。紫姫は非を認めるが、若彦は納得できず逆らう。すると亀彦の背後から女神が現れ、その光で若彦は倒れてしまった。亀彦は、「英雄涙を振つて馬稷を斬る」(泣いて馬謖を斬る[2])が神素盞嗚大神と英子姫の御心である、この大望を遂行すれば再び神業に参加できるであろう、と伝えると、女神と共に姿を消した。若彦は自分の非を悟り、大神に感謝すると、玉照姫はにこにこ笑い出した。〔第19巻第4章「善か悪か」#〕
- 悦子姫の館に、高姫・黒姫が玉照姫を連れ帰るために訪ねてきた。黒姫が、なぜ玉照姫をこちらへ渡そうとするのか、と尋ねると、若彦・紫姫は素盞嗚尊に命じられた経緯を話す。それを聞いた高姫は、素盞嗚尊の真心に打たれ、今まで敵対してきたことを涙を流して詫びる。そして玉照姫を連れて帰ることはしばらく考えさせてくれと申し出る。〔第19巻第8章「大悟徹底」#〕
- 松姫は、高熊山で言照姫から玉照彦を預かり、悦子姫の館へ送り届ける。ここに玉照彦・玉照姫の二柱が揃い、日に夜に神徳が現れた。〔第19巻第16章「玉照彦」#〕 (この後、綾の聖地における経綸の中心は、第20巻第1章「武志の宮」#で建造される「錦の宮」に移る)
脚注
- ↑ 第18巻第4章「四尾山」#:「悦子姫は、世継王山の麓に、神の大命を被りて、加米彦、夏彦、音彦に命じ、些やかなる家を作らしめ、ここに国治立命、豊国姫命の二神を鎮祭し」、第20巻第1章「武志の宮」#:「道も広らに世継王山 東表面の峰続き 紅葉の色も照山の 麓に立てる仮の殿 神の御言を畏みて 悦子の姫が守りたる 珍の宮居に」、他多数
- ↑ 中国の故事で、たとえ愛する者、優秀な者でも、規律を保つために厳重に処罰する、という意味。<kb>泣いて馬謖を斬る}}