霊界物語のあらすじ
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概要
霊界物語がどのような物語なのかは、第1巻「序」の冒頭に記されている。
この『霊界物語』は、天地剖判の始めより天の岩戸開き後、神素盞嗚命が地球上に跋扈跳梁せる八岐大蛇を寸断し、遂に叢雲宝剣を得て天祖に奉り、至誠を天地に表はし五六七神政の成就、松の世を建設し、国祖を地上霊界の主宰神たらしめたまひし太古の神代の物語及び霊界探険の大要を略述し(略)
これによると霊界物語の主人公は神素盞嗚命(以下「素尊」と記す)であり、(1) 八岐大蛇を寸断し (2) 叢雲宝剣を(大蛇の体内から)得て天祖に奉り (3) 五六七の世を建設し (4) 国祖を地上霊界の主宰神とする(追放された国祖を元の地位に復権させる)物語だということが分かる。
しかし全81巻まで書かれた霊界物語で、実際には(1)の段階の途中までしか描かれていない。つまり大蛇退治(大黒主調伏)の途中で話が終わっている。
また、主人公が素尊だとは言っても、素尊本人はほとんど登場しない。一般的な小説のように主人公が常に登場してストーリーを展開して行くのではなく、複数の話のブロックに分かれていて(それがさらにまた小さなブロックに分かれており)、それぞれに主人公格の人物が複数いる。映画や小説の手法で言うと「グランド・ホテル形式」[1]のような群像劇であり、それを背後で仕切る総支配人が素尊、というような形になっている。
霊界物語全体は、まず次の3つのブロックに別けることが出来る。
- 第1~36巻(霊主体従、如意宝珠、海洋万里):玉をめぐる争い。欲望によってストーリーが展開する。
- 第37~72巻、入蒙記(舎身活躍、真善美愛、山河草木):国をめぐる争い。使命によってストーリーが展開する。
- 第73~81巻(天祥地瑞):原初の宇宙である「紫微天界」の神々のドラマ。
さらに細かいブロックに別けると次のようになる。
【第1~36巻】
- 第1巻前半:王仁三郎の高熊山修業・霊界探検。
- 第1巻後半~第4巻:国祖隠退の経緯。
- 第5巻~第6巻前半:大洪水、国生み。
- 第6巻後半~第12巻:神生み、黄泉比良坂の戦い、大気津姫、天の岩戸開き。
- 第13~15巻:フサの国(現代のイラン)を舞台に、今後の巻で重要となる登場人物たちが初登場する。
- 第16~35巻:錦の宮の経綸の物語(高姫の物語、丹波の物語)
- 第36巻:シロの島(現代のセイロン島)が舞台。
【第37~72巻、入蒙記】
- 第37~38巻:王仁三郎の青年時代の自叙伝。
- 第39~72巻:イソの館の経綸の物語(大黒主調伏の物語)フサの国~月の国(現代のイラン~インド)が舞台。
- 入蒙記:大正13年に王仁三郎が蒙古入りした自叙伝。
【第73~81巻】
各巻のあらすじ
<書きかけ>
第1~36巻
第37~72巻、入蒙記
第73~81巻
あらすじが記された本
- 飯塚弘明『あらすじで読む霊界物語』令和元年(2019年)、文芸社
- 木庭次守『霊界物語ガイドブック』平成22年(2010年)、八幡書店