黒姫
この項目では、ウラナイ教の黒姫について説明しています。竹熊の部下の黒姫については「黒姫 (竹熊の部下)」をご覧ください。
この項目はまだ書きかけです。内容が不十分だったり不明瞭だったりします。
概要
家族
関連項目
主なエピソード
黒姫が登場するのは第15巻から第35巻までであり、第36巻以降は基本的に登場しない。名前が時々出るだけで、あとは第72巻巻末の「特別篇 筑紫潟#」に、帰幽して八衢を彷徨う黒姫が登場する。
黒姫のエピソードを次の4期に区分して説明する。
青年時代
黒姫の若い頃(20歳少し前くらい[8])の出来事が第33巻第20章「昔語」#で回想されている。それによると──
黒姫はフサの国の「柏井の里」の司をしている烏羽玉彦と烏羽玉姫夫婦の長女として生まれた。(「烏羽玉」は「黒」にかかる枕詞)
今から〈三十五年〉前、〈アバズレ娘〉の黒姫は〈夏の末〉のある日の夕暮れ、柏井川にかかる橋の袂を一人とぼとぼ歩いていた。すると向こうから酒に酔った〈二八《にはち》〉(「二八」とは28歳か? あるいは2x8=16歳か?)の男が鼻歌を歌いながらやって来た。双方ともに一目惚れして、そのまま〈四辺の木蔭に忍び入り〉抱き合った。人の足音が聞こえて来たため、その男(後に高山彦だと判明する)はどこかに去ってしまった。名前を聞く間もなかった。
この時、黒姫は妊娠する。父母が厳しいため家を脱け出した。生まれた赤子は男の子で「富士咲」(後の玉治別)と名付けた。しかし黒姫は赤子を四辻に捨ててしまった。(→「高山彦 (黒姫の夫)|」も黒姫との出会いについて歌っている)(高姫もやはり赤子を捨てている)
その後、黒姫は四方を彷徨っていると、父(烏羽玉彦)と巡り会い、実家に帰った。そこで10年間過ごすが、捨てた子供が苦になって仕方がない。メソポタミヤの顕恩郷で鬼雲彦がバラモン教を開いたと聞いて、黒姫は神の教えを学ぶため、家を出て顕恩郷に行った。しかし一目惚れした男や、赤子への執着心が晴れずに苦しんでいた。やがて黒姫はウラナイ教に身を寄せて、副教主として活動するようになった。
第16巻第19章「文珠如来」#で黒姫はウラナイ教に〈入信してからまだ十年にはならぬ〉と言っているので、入信したのは40代半ば以降(40代後半)だと思われる。
ウラナイ教時代
三五教時代
筑紫潟
脚注
- ↑ 第44巻第21章「小北山」#:老爺(文助)のセリフ〈高姫さまが教祖で、黒姫さまが副教祖であつた〉
- ↑ 第19巻第12章「言照姫」#:エンゼルのセリフ〈松姫の改心に依り、ウラナイ教の教主高姫、副教主黒姫の罪は赦された〉
- ↑ 第45巻第6章「唖忿」#:五三公のセリフ〈高姫さまと云ふのは黒姫と云ふ弟子があつたやうですよ〉
- ↑ 第17巻第7章「枯尾花」#:〈岩窟の中に黒姫は 五十路の坂を越え乍ら〉
- ↑ 第24巻第4章「一島の女王」#:〈ブランジー(注・高山彦)の妻にクロンバー(注・黒姫)といふ女あり。夫婦何れも五十の坂を四つ五つ越えたる年輩なり。〉
- ↑ 第17巻第7章「枯尾花」#
- ↑ 第17巻第7章「枯尾花」#:常彦のセリフ
- ↑ 第24巻の時点で54~5歳であり(前出)、第33巻で35年前の出来事だと記されているので、19~20歳頃ということになる。