モスコー
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モスコーは、霊界物語に登場する都市。国祖国治立命が太白星の十二個の玉を国魂として配置[1]した「十二の山」の一つ(ただし地理的には山ではなく平地)。
- 初出:第2巻第16章「梟の宵企み」#
- モスコーは霊主体従篇にのみ登場する。
- モスコーの黒色の玉を安置した宮を「烏羽玉の宮」と呼ぶ。[2]
- 大洪水後の修理固成で伊邪那岐命は、夕日別をモスコーの国魂に、夕照姫を輔佐に任じる。[3] [4]
- モスコーは日本だと京都に相応する。[5]
目次
主なエピソード
- 常世国のロッキー山を追放された貴治彦(ロッキー山の八王神)は、モスコーに逃れて、蟄居して時期を待つ。[6]
- モスコーの八頭神・道貫彦の娘・夕凪姫は、八頭神・夕日別の後妻となるが、病死した前妻・夕照姫の怨霊に悩まされ、同じ病気を発して帰幽する。その霊魂は大蛇と化して長橋の守護神となる。[7]
- [大道別と春日姫の旅立ち] 第3巻第29章から32章にかけて、後に常世会議で活躍する大道別(道彦)と春日姫がモスコーから旅立つ物語が描かれている。
- 道貫彦がローマに招集されて長期間不在の間(大足彦が全八王神に招集をかけたとき)、妻の道貫姫は長女・春日姫を甘やかしたため、放縦堕落が激しかった。
- 春日姫は八王大神常世彦の従臣・竹倉別と相思相愛の仲となったが、心変わりをして鷹住別と交際を始める。[8]
- 道貫彦はローマが没落するとようやくモスコーに帰城したが、自分が不在の間に勝手に春日姫が鷹住別と夫婦になったことに激怒。管理不行届きで妻・道貫姫を別殿に蟄居させ、春日姫と鷹住別の仲を裂いて、鷹住別を常世国に追放してしまう。
- 春日姫は連日連夜泣き暮らし、遂に心魂に異常を来たして発狂してしまった。従臣が「竜神の滝」に連れて行き一ヶ月間、滝に打たせた結果、精神が元に戻ったように見えたが、この春日姫は銀毛八尾の悪狐の変化で、本物の春日姫はすでに鷹住別と手を携えて常世国に渡っていた。[9]
- 道貫彦の侍従長・大道別が、春日姫に化けた悪狐の首を斬り捨てると、その血が口に入り、大道別もまた精神に異常を来たすようになる(大道別はその後、聾唖痴呆者として諸国を遍歴した後、日の出神として活躍する)。
- これよりモスコーの城は、常世姫の駆使せる金毛九尾の悪狐のために蹂躙され、道貫彦たちは遂に城を捨てて万寿山に避難することになる。[10]
- 顕恩郷の南天王(鷹住別)は、橙園郷との戦いに敗れ、妻の春日姫と共にモスコーに逃げ帰る。[11]
- 国祖隠退後、言触神の月照彦神はモスコーの八王・道貫彦の館を訪れると、奥殿ではウラル教の宣伝歌を歌って酒宴の真っ最中だった。道貫彦は月照彦神に教化され、地位を捨てて、月照彦神の従者となり、天下救済のために諸方を遍歴することになる。[12]
現実のモスコー
モスコーとはロシアの首都モスクワのこと。
モスクワ(Moscow)の英語読みがモスコー。
モスコーが初めて登場する霊界物語第2巻が著述された当時は、ロシア革命がソビエト連邦(1922年~1991年)の首都であった。