冠島沓島 (かむりじまくつじま)
この項目では、太古の冠島沓島について説明しています。その他の用法については「冠島沓島 (曖昧さ回避)」をご覧ください。
冠島沓島(かむりじま くつじま)は、霊界物語に登場する冠島(かむりじま)と沓島(くつじま)という二つの島のこと。自転倒島にある。太古の冠島沓島。現代の冠島沓島は→「冠島沓島 (おしまめしま)」。
概要
- 表記ゆれ:読みが「かんむりじま」、「おしま」「めしま」
- 冠島の別名:竜宮島(りゅうぐうじま)、竜宮ケ島(りゅうぐうがしま)
- 沓島の別名:鬼門島(きもんじま)、鬼門ケ島(きもんがじま)
- 初出:第7巻第21章「飲めぬ酒」#:「天の真名井の冠島、沓島に」(この天の真名井とは日本海のこと)
- 舞台となるのは第16巻以降である。
- 「冠島」や「沓島」自体は第1巻第35章「一輪の秘密」#にすでに出て来るが、その冠島は竜宮島(豪州)のことで、沓島はニュージーランドのことである。→「冠島沓島 (曖昧さ回避)#霊界物語における区別」を参照せよ。
- 自転倒島の冠島沓島は、「竜宮島」「鬼門島」とは呼ばれていない。[1]
- 現実の冠島沓島と異なり、この太古の冠島沓島には、国祖や部下の神々が隠退した、ということにはなっていない。
主なエピソード
豊玉姫神と玉依姫神
第1巻第35章「一輪の秘密」#で三個の宝珠(潮満の珠、潮干の珠、真澄の珠)は冠島(=竜宮島=オーストラリア)と、沓島(=鬼門島=ニュージーランド)に秘された。しかし第7巻第21章「飲めぬ酒」#によると、大洪水以前にウラル彦の軍勢によって玉が占領されたため、島を守護していた豊玉姫神と玉依姫神は遠く東に逃れ、「天の真名井」の冠島沓島(つまり日本海の冠島沓島)に隠れた。(豊玉姫神は潮満の珠の別名、玉依姫神は潮干の珠の別名でもあるので、この二個の珠が自転倒島の冠島沓島に遷った、とも解釈できる)[2]
如意宝珠の玉
高姫は部下の青彦を連れ、由良の司・秋山彦の館を訪れた。そして冠島沓島の宝庫の鍵を盗むと、由良の港で小船を盗んで海に出る。
冠島には、素盞嗚尊が「如意宝珠の玉」を秘め置いていた。高姫は鍵でその玉を取り出すと、山上の大きな桑の樹の根元に密かに埋めて、次に沓島に向かう。
沓島周辺は鰐の群が守っていたが、高姫は鰐の背の上を渡って島に上がる。釣鐘岩の絶頂に直立した一丈(約3メートル)ほどの岩窟があり、そこには黄、紅、青、赤、紫その他色々の光を放つ「金剛不壊の宝玉」が隠されていた。この玉は地底から突出しており、岩石の尖端に密着してあるので、簡単に取ることは出来なかった。
高姫と青彦は玉を取るために岩窟の中で汗みどろになって働いている。そこへ秋山館から追って来た亀彦や鬼武彦が現れ、二人を捕まえてしまう。冠島に寄り、高姫に如意宝珠を取って来させ、田辺の港に向かう。すると港に着いたとたん、高姫と青彦は玉を持って逃げてしまった。(その後、鬼武彦によって高姫と青彦は捕まり、秋山館に連れて来られるが、高姫は如意宝珠の玉を呑み込んで逃げ出す)
麻邇宝珠の四個の玉
竜宮島(オーストラリア大陸)の玉依姫から授かった麻邇宝珠の五個の玉は八咫烏に乗って由良の港に到着した。しかし素盞嗚尊は密かに、そのうち四個をすり替えてしまう。〔第26巻第1章「麻邇の玉」#〕
その四個の玉(天火水地)は、自転倒島の冠島、沓島に隠された。〔第28巻第21章「喰へぬ女」#、第29巻第10章「国治の国」#〕
高姫たちは玉探しのため高砂島(南米)まで渡る。アリナ山の白楊樹で女神(日の出姫神)に「沓島、冠島に隠されてある青、赤、白、黄の麻邇の珠を取り出して錦の宮に納めよ」と命じられた高姫は〔第29巻第11章「日出姫」#〕、帰国後、黒姫、鷹依姫、竜国別の四人で沓島に向かい、玉の御用を果たした。〔第33巻第17章「感謝の涙」#〕
現実の冠島沓島
若狭湾の冠島(おしま)と沓島(めしま)。→「冠島沓島 (おしまめしま)」を見よ
脚注
関連項目
- 冠島沓島 (おしまめしま):現代の冠島沓島。
- 竜宮島 (豪大陸):別名・冠島
- ニュージーランド:別名・沓島
- 冠島沓島 (曖昧さ回避)