「天使長」の版間の差分

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'''天使長'''(てんしちょう)とは、[[霊界物語]]の第1~4巻で、[[地の高天原]]において宰相の役割を担う役職または人物のこと。
'''天使長'''(てんしちょう)とは、[[霊界物語]]の第1~4巻で、[[地の高天原]]において宰相の役割を担う役職または人物のこと。


天使長を務めた者は次の7人いる。(霊界物語に「第×代」と記されているわけではない)
== 歴代天使長 ==
天使長を務めた者は次の7人いる。(霊界物語に「第×代」と記されているのではなく、本項で便宜的に付けたものである)


* 初代…[[大八洲彦命]]
* 初代…[[大八洲彦命]]
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== 天使長の職務 ==
== 天使長の職務 ==
天使長の職務について次のような表現がなされている。


* 〈天使長兼宰相〉<ref>{{rm|1|22|国祖御隠退の御因縁}}:〈大八洲彦命を天使長兼宰相の地位に立たして〉</ref>
* 〈地の高天原の宰相神〉<ref>{{rm|3|44|可賀天下}}:〈大八洲彦命以下天使の聖地退去ののちは、国治立命の奏請により、天上より高照姫命を降したまひて、これを地の高天原の宰相神に任じ、天使長の聖職に就かしめ、真澄姫、言霊姫、竜世姫をして天使の聖職につかしめたまひぬ〉</ref>
* 〈聖地ヱルサレムの天使長〉<ref>{{rm|4|25|燕返し}}:〈聖地ヱルサレムの天使長広宗彦の代理たる行成彦の〉</ref>
* 〈神界の執権者〉<ref>{{rm|4|38|隙行く駒}}:〈いよいよ常世彦命は、神界の執権者となり、天使長の職に就きぬ〉</ref>
* 〈神界の神司の総統者〉<ref>{{rm|4|41|悪盛勝天}}:〈ここに高月彦は天使長に任ぜられ、神界の神司の総統者となり、父の名を襲うて常世彦と改名したり〉</ref>
* 〈各地の国魂たる八王神を統轄〉<ref>{{rm09|6|0003|総説}}:〈国治立命御神政の時代は、天使長と云ふ聖職があつて、国祖の神慮を奉じ、各地の国魂たる八王神を統轄せしめつつあつたのが〉</ref>
=== 十六天使の長 ===
{{rm|3|1|神々の任命}}で、[[天地の律法]]を天上地上に宣伝するための「[[十六天使]]」が任命され、[[大八洲彦命]]はその「天使の長」に任命された<ref>{{rm|3|1|神々の任命}}:「大八洲彦命は天使の長となり、十六天使を指揮さるることとなりにけり」</ref>。これが「天使長」のルーツだと思われるが、二代目以降の天使長たちは、この十六天使の天使長というわけではない。
{{rm|3|1|神々の任命}}で、[[天地の律法]]を天上地上に宣伝するための「[[十六天使]]」が任命され、[[大八洲彦命]]はその「天使の長」に任命された<ref>{{rm|3|1|神々の任命}}:「大八洲彦命は天使の長となり、十六天使を指揮さるることとなりにけり」</ref>。これが「天使長」のルーツだと思われるが、二代目以降の天使長たちは、この十六天使の天使長というわけではない。


「天使長兼宰相」<ref>{{rm|1|22|国祖御隠退の御因縁}}:「大八洲彦命を天使長兼宰相の地位に立たして」</ref>とか「地の高天原の宰相神」<ref>{{rm|3|44|可賀天下}}:「大八洲彦命以下天使の聖地退去ののちは、国治立命の奏請により、天上より高照姫命を降したまひて、これを地の高天原の宰相神に任じ、天使長の聖職に就かしめ、真澄姫、言霊姫、竜世姫をして天使の聖職につかしめたまひぬ」</ref>というようなことが記されており、十六天使の天使長が、後に宰相を兼ねるようになったのではないかと思われる。
前述のように「天使長兼宰相」とか「地の高天原の宰相神」というようなことが記されており、十六天使の天使長が、後に宰相を兼ねるようになったのではないかと思われる。


=== 天使長以前 ===
=== 天使長以前 ===
初代天使長の[[大八洲彦命]]より前に、[[国祖]]の下で政治を担い宰相的役割を務めていた神がいる。次の2人の女神である。
初代天使長の[[大八洲彦命]]より前に、[[国祖]]の下で政治を担い宰相的役割を務めていた神がいる。次の2人の女神である。<ref>稚姫君命から沢田彦命までの歴代宰相格は、{{rm|4|1|常世会議}}の冒頭で次のように列記されている。「太古の神界経綸の神業は、最初'''[[稚桜姫命]]'''の天則違反によりて瓦解し、つぎに'''[[国直姫命]]'''の神政となり、これまた姫命の地上を見捨て天上へ帰還されしため、'''[[大八洲彦命]]'''の神政に移りける。いづれも国治立命の統轄のもとに、神政の経綸に奉仕したまひけり。つぎには天上より'''[[高照姫命]]'''、地の高天原にくだりて神政経綸の神業に奉仕し、またもや瓦解の運命におちいり、ついで'''[[沢田彦命]]'''天より降りて国治立命のもとに神政経綸の神業に奉仕し、大破壊を馴致して、またもや地上を捨て天上に還りたまひたるなり」</ref>


* [[稚姫君命]]([[稚桜姫命]])
* [[稚姫君命]]([[稚桜姫命]])
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=== 天使 ===
=== 天使 ===
天使長の部下として何人かの天使がいる場合がある(各天使長の項を参照)。仮に天使を閣僚とするなら、その閣僚の長つまり総理大臣が天使長である。
天使長の部下として何人かの天使がいる場合がある(各天使長の項を参照)。仮に天使を閣僚とするなら、その閣僚の長つまり総理大臣が天使長である。
=== 竜宮城の主神との関係 ===
[[竜宮城]]のトップは[[稚姫君命]]、[[国直姫命]]、[[常世姫]]の3人が歴任したが、役職の肩書きは特になく、「主神」<ref>【例】{{rm|2|46|}}:「しかし律法厳しき'''竜宮城の主神'''として天則を破りたまふごとき失態」</ref>や「主宰」<ref>【例】{{rm|4|36|}}:「その由をただちに'''竜宮城の主宰'''常世姫に伝へたり」</ref>という普通名詞で呼ばれている。
天使長より竜宮城の主神の方が上位にある。たとえば、[[桃上彦]]が天使長を辞職する時に、竜宮城の「主宰」である[[常世姫]]が辞表を受け取っている。<ref>{{rm|4|36|天地開明}}:「桃上彦命は(略)退職の決心をなし、その由をただちに竜宮城の主宰常世姫に伝へたり。常世姫はただ一言留任の勧告をも与へず(略)無言のまま命の辞表を受けとり、ただちに聖地ヱルサレムの大宮殿に参向し」</ref>
ただし、稚姫君命と国直姫命は実質的に宰相的な活動をしていたが、常世姫は宰相的な活動はしておらず、天使長が宰相を兼ねている。従って常世姫の時代には、竜宮城の主神は形式的に天使長の上位にいるだけで、指揮命令は執っていないようである。


== 初代天使長・大八洲彦命 ==
== 初代天使長・大八洲彦命 ==
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律法を破壊し放縦不軌の行動を取った責任を国祖に追及され、{{rm|4|35|頭上の冷水}}・{{rms|4|36|天地開明}}で辞職する。<ref>{{rm|4|35|頭上の冷水}}:国祖のセリフ「事ここにいたりし原因は汝が律法を破壊し、放縦不軌の行動を執りし報いなれば、一時も早く天に向つて罪を謝し、ただちに職を退き至誠を表白せよ」</ref> <ref>{{rm|4|36|天地開明}}:「桃上彦命は(略)退職の決心をなし、その由をただちに竜宮城の主宰常世姫に伝へたり。常世姫は(略)命の辞表を受けとり、ただちに聖地ヱルサレムの大宮殿に参向し、桃上彦命の責任を自覚し、骸骨を乞ふ旨を恭しく進言したりける」</ref>
律法を破壊し放縦不軌の行動を取った責任を国祖に追及され、{{rm|4|35|頭上の冷水}}・{{rms|4|36|天地開明}}で辞職する。<ref>{{rm|4|35|頭上の冷水}}:国祖のセリフ「事ここにいたりし原因は汝が律法を破壊し、放縦不軌の行動を執りし報いなれば、一時も早く天に向つて罪を謝し、ただちに職を退き至誠を表白せよ」</ref> <ref>{{rm|4|36|天地開明}}:「桃上彦命は(略)退職の決心をなし、その由をただちに竜宮城の主宰常世姫に伝へたり。常世姫は(略)命の辞表を受けとり、ただちに聖地ヱルサレムの大宮殿に参向し、桃上彦命の責任を自覚し、骸骨を乞ふ旨を恭しく進言したりける」</ref>
([[大洪水]]後は[[正鹿山津見]]と改名し、[[ウヅの国]]の[[守護職]]となった。 →「[[正鹿山津見]]」)


== 第六代天使長・常世彦 ==
== 第六代天使長・常世彦 ==
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{{デフォルトソート:てんしちよう}}
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[[Category:霊界物語の人物]]
[[Category:霊界物語の人物]]
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