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標高2,744mの活火山で、山頂には「天池」と呼ぶカルデラ湖がある。北朝鮮と中国の国境になっている鴨緑江はこの山を源とする。 | 標高2,744mの活火山で、山頂には「天池」と呼ぶカルデラ湖がある。北朝鮮と中国の国境になっている鴨緑江はこの山を源とする。 | ||
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2018年6月18日 (月) 23:51時点における最新版
長白山(ちょうはくざん)は、霊界物語に登場する山。国祖国治立命が太白星の十二個の玉を国魂として配置[1]した「十二の山」の一つ。
- 初出:第2巻第5章「黒死病の由来」#
- 第1~6巻のみに登場。
- 地上のどこにあるのかは書いていないので不明。
- 大洪水後の修理固成で伊邪那岐命は、磐長彦を長白山の国魂に、玉世姫を輔佐に任じた。[3]
- 長白山は日本だと亀岡の半国山(はんごくやま)に相応する。[4]
目次
主なエピソード
第2巻第5章(ペストの発生)
長白山に古くから鎮まる智仁勇兼備の神将に、神国別命、佐倉姫の二神人があった。この神人は国治立命の御系統で、木星の精が降ってここに顕われたのである。
大八州彦命は魔軍を殲滅するため、神国別命と佐倉姫を地の高天原に呼び寄せようとし、言霊別命を長白山に派遣した。このとき魔軍は長白山を攻め、言霊別命と神国別命は苦境に陥った。
偽の美山彦(邪神の棒振彦)と偽の国照姫(邪神の高虎姫)は、死海に沈んだ黒玉(黄金水の十二個の玉の一つ)を爆発させ、長白山の周囲に邪気を発生させた。この邪気は病魔神と変じ、神国別命の神軍は残らずこの病魔に冒されて倒れた。この病魔は四散して世界に広がり、ペスト(黒死病)の病菌となった。
佐倉姫は天の木星に向かって救援を乞うと、木星から一枝の榊の枝が降って来た。
佐倉姫はこの榊葉に神霊を取り懸けて「左右左」と打ち振ると、東風吹き来たり、長白山の邪気は遠く散逸してロッキー山の方に向かって消滅する。たちまち神軍は蘇生した。
神国別命は部下の豊春彦、猛虎彦に長白山を守らせて、自分と佐倉姫は地の高天原に参向した。〔第2巻第5章「黒死病の由来」#〕
第3巻第13章(磐長姫の死)
長白山の八頭神・磐長彦の妻・磐長姫は、性質獰猛邪悪で嫉妬深く、夫婦の仲は悪かった。
磐長姫は一人で深山に入り、白布の滝に身を打たれ、夫が我が意に従うよう祈願を凝らした。
百日百夜滝に打たれ祈願を続けていると、常世国の守護神と称する白狐が現われて汝の肉体を守護すると告げる。それより磐長姫の黒漆の頭髪は純白色に変じ、眼は釣り上がり、唇は突き出し、容貌一変して、性質はますます獰猛となった。
八王神の有国彦は白色の国玉を取り出して、磐長姫目がけて伊吹の神業を行なうと、その身体から白毛の悪狐が現われ出て西天に姿を隠す。
磐長姫は大いに愧ぢて大川に身を投じ、その霊魂は無数の緑白色の鴨と化した。これよりこの川を鴨緑江と呼ぶ。〔第3巻第13章「嫉妬の報」#〕
第3巻第14章(後妻論争)
八頭神・磐長彦の妻・磐長姫が昇天したため、後妻を迎えてよいかどうか裁決を請われた天使長・大八州彦命は、言霊別命、神国別命、大足彦を集めて天使会議を開く。
言霊別命は、後妻を承認する、との意見を述べる。それに対して大足彦は、天地の律法は一夫一婦を定めているのだから後妻を迎えることは律法違反になる、と厳しく反駁する。
両者の論争が果てしなく続くが、神国別命が言霊別命の意見を支持したため、大八州彦命は多数意見を採用して後妻(玉代姫)を承認した。〔第3巻第14章「霊系の抜擢」#〕
第6巻第11~12章(春日姫・春姫・大道別の再会)
春日姫(モスコーの八王神・道貫彦の長女)は宣伝の旅の途中、長白山の大森林で毒蛇に足を咬まれて動けず苦しむ。すると宣伝使の春姫(モスコーで春日姫の侍女をしていた)が通りがかり、介抱してくれる。
春日姫と春姫は久しぶりの再会に喜んでいると、四人の男が来て二人を襲おうとするが、春姫の神力で苦しめられる。
そこへ日の出神(モスコーで道貫彦の侍従長をしていた大道別)が通りがかり、男たちを追い払う。三人は再会に喜び合った。〔ここまで第6巻第11章「山中の邂逅」#〕
日の出神は二種の薬草を春日姫の足の疵に当て介抱する。これは山薊(やまあざみ)と、山芹(やませり)で、起死回生の神薬はこれで作られるという。
病の回復した春日姫に日の出神は、モスコーに帰って父母に孝養を尽し夫の帰省を待て、と勧めるが、春日姫の宣伝使としての決心は固かった。
ここに三人は長白山を下り、東西南の三方に散って行った。〔ここまで第6巻第12章「起死回生」#〕
第6巻第13~14章(白い国玉が天教山に運ばれる)
長白山はウラル教に帰順していたが、八王・有国彦夫婦は大洪水の夢を見てから心配になっていた。そこへ三五教の宣伝使・日の出神が現われたので帰順する。
日の出神は、今から三年後に世の終末が到来する、と明示して山を下りる。
有国彦夫婦は、方舟を造るようにと領内の神人に命令したが、八頭の磐長彦に妨害され、目的は達せなかった。
夫婦は百日百夜神に祈り、遂に黒竜・赤竜と身を還元した。
長白山の鴨緑江の水辺で、近頃の天変地異について数人の男が噂話をしていると、西方の谷間で大音響がして、身の回り3丈もある真黒の大蛇と、少し赤味を帯びた同じ大きさの2~300丈もある長い大蛇が、谷川めがけて下って行った。これは黒竜と赤竜に還元した有国彦夫婦である。
夫婦は白色の玉を口に含み、鴨緑江を下り、大海原を横断し、天教山に登り大神に親しく奉仕した。〔第6巻第13章「谷間の囁」#~第14章「黒竜赤竜」#〕
現実の長白山
現実の長白山は、北朝鮮と中国の国境にある「白頭山(はくとうさん)」である。白頭山は朝鮮名、長白山は中国名。古くは「太白山」とも呼ばれた。
標高2,744mの活火山で、山頂には「天池」と呼ぶカルデラ湖がある。北朝鮮と中国の国境になっている鴨緑江はこの山を源とする。
古代から、この地域に住む民族の信仰を集め来た山で、満州族や朝鮮民族の聖地とされる。