五個の神玉

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五個の神玉(ごこのしんぎょく)とは、霊界物語第2巻で、高砂島(台湾島)の新高山稚桜姫命が訪れたときに、正神司たちが奉呈した5つの玉のこと。第2巻第7章天地の合せ鏡#だけに出る。

概要

奉呈した神司 玉を持ってきた場所 働き
真道彦命 岩石を打ち割りその中から 紫紺色を帯びた透明の宝玉 神政成就の暁にある国の国魂となる。
奇八玉命 海底から 日生石の玉(「#日生石」参照) 神人出生の時に安産を守る宝玉。この玉の威徳に感じて生まれた神人はすべて至粋至純の身魂を有する霊主体従の身魂である。
真鉄彦 谷間から 水晶の宝玉 女の不浄を清める。
武清彦 山腹の土の中から 黄色の玉 神人が病気にかかったとき神気を発射して病魔を退ける。
速吸別 山頂の岩窟の黄金の頭槌(くぶつち)を持って静かに3回打ち振ると巨岩が分裂して炎となり天に舞い昇り紅色の玉と変じ、宇宙を東西南北に疾走して火炎を吐き、次いで水気を吐き、雷鳴を起こしてたちまちにして空中の妖気を一掃し、美しい紅色の玉と変じた。 紅色の玉 あるときは火を発し、あるときは水を発し、火水をもって天地の混乱を清める。

この五個の神玉は「竜宮島の湖(うみ)」に深く秘め置かれ、海原彦命国の御柱神の二神が守護することになった。[1]

このことから、この玉は竜宮島諏訪の湖玉依姫命が錦の宮に献上した五個の「麻邇の宝珠」と同一の玉だと考えられる。

また、海原彦命国の御柱神は冠島・沓島に秘した「三個の宝珠」も守護しているが[2]、それとの関連は不明である。

日生石

「日生石(にっしょうせき)」がどういう石なのかは不明。月宮殿の御神体石の一つに「日照石」がある。

聖師が祭主になり、ご神体のみろく石を出口宇知麿、月照石を御田村竜吉日照石井上留五郎、三光石を東尾吉雄、暁の明星石を大国以都雄、宵の明星石を出口寿賀麿が捧持して月宮殿に入殿し、遷座鎮祭の式をすまし、一一月一六日には月宮殿完成式が盛大におこなわれた。
出典: 『大本七十年史 下巻』「大祭後の動き#

大本以外だと、江戸時代に紀州の船津村(明治期は三重県北牟婁郡船津村だと思われる)で採れた「日照石」別名「霧間石」がある。[3]

脚注

  1. 第2巻第7章天地の合せ鏡#:「さうしてこの玉を竜宮島の湖に深く秘めおかれた。(略)また五個の神玉は海原彦命、国の御柱神二神の守護さるることなつた。」
  2. 第1巻第35章一輪の秘密#:「しかして竜宮ケ嶋には厳の御魂なる潮満の珠を(略)瑞の御魂なる潮干の珠とともに、この宮殿に納めたまうた。この潮満の珠の又の名を豊玉姫神といひ、潮干の珠の又の名を玉依姫神といふ。(略)国常立尊は冠島の国魂の神に命じて、この神宝を永遠に守護せしめたまうた。この島の国魂の御名を海原彦神といひ、又の御名を綿津見神といふ。つぎに沓島に渡りたまひて真澄の珠を永遠に納めたまひ、国の御柱神をして之を守護せしめられた。国の御柱神は鬼門ケ島の国魂の又の御名である。」
  3. 『奥熊野群書類輯 紀北篇』昭和5年、26頁下段、NDLDL蔵書 PID:1030782/1/18/『南紀徳川史 第11冊』352頁、NDLDL蔵書 PID:12282718/1/194