天祥山
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天祥山(てんしょうざん)は、
(1) 霊界物語に登場する山。高砂島の巴留の国にある。[1]
(2) 霊界物語第29巻第18章の章題。
本項では(1)について解説する。
概要
- 初出:第29巻総説#、第16章「波の響」#
- ゼムの町から2~3里離れた所にある。[2]
- 山の入口から14~15町(1500~1600m)入った所に「ハンドの滝」と呼ぶ、ナイヤガラの滝に次ぐ大瀑布がある。[3]
主なエピソード
第29巻第17章から第19章にかけて、天祥山(特に山中のハンドの滝)が舞台となる。
高姫一行が、アマゾンの「玉の森」で道に迷う鷹依姫一行を救うために、天祥山を乗り越えて玉の森へ向かって進んで行く話である。
- 櫟ケ原で日の出姫(木花姫命の化身)の訓誡によって心の底から改心した高姫は、鷹依姫たちに玉を探しに行けと命じたことを申し訳なく思い、懺悔する。そして鷹依姫一行のあとを追ってアマゾンの玉の森へ向かう。〔第29巻第12章「悔悟の幕」#〕
- 高姫一行4人(他はヨブ、常彦、春彦)はゼムの港に上陸し、御禊をするために天祥山のハンドの滝に進もうとしたが、マールとボールの2人に呼び止められた。〔第29巻第16章「波の響」#〕
- そのちょうど一年前──カーリン島のマールとボールの2人は、ヨブの家に泥棒に入り、見つかって島を逃げ出した。改心して罪悪のお詫びをするため、天祥山のハンドの滝に身を打たせ、七日間の荒行[4]を行った。その最中、モールバンドの怪獣が現れたが、鷹依姫の一行4人(他は竜国別、カーリンス、テーリスタン)に助けられ、2人は鷹依姫に弟子入りした。2人は高姫の話を聞き、命の親である鷹依姫の仇(高姫)を討つことにする[5]。2人が鷹依姫に助けられてちょうど一年後の日に、2人はゼムの町で待ち構えていると、高姫一行が現れた。2人は高姫を殺そうとするが、しかしヨブに「鷹依姫が高砂島に来るように命じたのは高姫だ。高姫がいなかったら2人の命はなかった」と諭され、高姫は自分の罪を懺悔したので、2人の高姫に対する敵愾心は解けた。〔第29巻第17章「途上の邂逅」#~第18章「天祥山」#〕
- 一行6人はハンドの滝へ進む。マールに「鷹依姫の生霊」が懸かり、玉の森で迷っているので一時も早く来て神業を助けてくれと頼む。ここでマール、ボールと別れ、高姫一行4人は玉の森へ向かって進んで行く。〔第29巻第19章「生霊の頼」#〕
脚注
- ↑ 第29巻第19章#:「ブラジル国に名も高き 雲を圧してそそり立つ 天祥山より落ちかかる 幾千丈の白滝に 高姫一行六人は」
- ↑ 第16章「波の響」#:「高姫一行四人はここに上陸し、ゼムの町を二三里許り隔てたる天祥山の大瀑布に御禊をなすべく」
- ↑ 第29巻第18章「天祥山」#:「茲に一行六人は(略)早くも天祥山の山口に差かかつた。ハンドの滝迄は、まだ十四五丁の距離がある。され共ナイヤガラの瀑布に次いでの名高き大滝」
- ↑ 第29巻第18章「天祥山」#:「ハンドの滝に身を打たせ 七日七夜の荒行を」
- ↑ このエピソードは第29巻第17章「途上の邂逅」#のマールのセリフと、第29巻第18章「天祥山」#冒頭の歌による。
関連項目
- ハンドの滝 - 天祥山にある大瀑布。ナイヤガラの滝に次いで名高き大滝。