「高白山」の版間の差分
編集の要約なし |
|||
| 15行目: | 15行目: | ||
の三者による、「忠」を取るか「孝」を取るかという葛藤のドラマが展開されている。 | の三者による、「忠」を取るか「孝」を取るかという葛藤のドラマが展開されている。 | ||
=== {{rm|2|28|高白山の戦闘}}・{{rms|2|29|乙女の天使}} | === 第28・29章 === | ||
[{{rm|2|28|高白山の戦闘}}・{{rms|2|29|乙女の天使}}] | |||
高白山の守将・[[荒熊彦]]と[[荒熊姫]]の夫婦は、[[常世姫]]一派の魔軍に攻撃されるが、[[言霊別命]]と[[元照彦]](言霊別命の弟)によって救われた。二人は恩を謝し、言霊別命の従臣となり、高白山の城塞を言霊別命に献上する。 | 高白山の守将・[[荒熊彦]]と[[荒熊姫]]の夫婦は、[[常世姫]]一派の魔軍に攻撃されるが、[[言霊別命]]と[[元照彦]](言霊別命の弟)によって救われた。二人は恩を謝し、言霊別命の従臣となり、高白山の城塞を言霊別命に献上する。 | ||
| 25行目: | 27行目: | ||
荒熊彦は言霊別命に反乱を起こすが、乙女の天使([[絹子姫]])の助けにより言霊別命は助かり、夫婦は改心する。 | 荒熊彦は言霊別命に反乱を起こすが、乙女の天使([[絹子姫]])の助けにより言霊別命は助かり、夫婦は改心する。 | ||
=== {{rm|2|30|十曜の神旗}}・{{rms|2|31|手痛き握手}} | === 第30・31章 === | ||
[{{rm|2|30|十曜の神旗}}・{{rms|2|31|手痛き握手}}] | |||
[[アラスカ国]]は再び平和に治まり、[[絹子姫]]は[[照妙姫]]と改称し、言霊別命の侍女となって身辺を護ることになった。 | [[アラスカ国]]は再び平和に治まり、[[絹子姫]]は[[照妙姫]]と改称し、言霊別命の侍女となって身辺を護ることになった。 | ||
| 38行目: | 42行目: | ||
そこで言霊別命は、母の[[国世姫]]からもらった領巾(ひれ)をふると、乙女の天使が現われて、疑いが晴らすことが出来た。 | そこで言霊別命は、母の[[国世姫]]からもらった領巾(ひれ)をふると、乙女の天使が現われて、疑いが晴らすことが出来た。 | ||
=== {{rm|2|32|言霊別命の帰城}} | === 第32章 === | ||
[{{rm|2|32|言霊別命の帰城}}] | |||
言霊別命は稚桜姫命の誤解(言霊別命が謀反を起こそうとたくらんでいるという誤解)を解くために帰城するが、常世姫に邪険にされ、嫌みを言われる。 | 言霊別命は稚桜姫命の誤解(言霊別命が謀反を起こそうとたくらんでいるという誤解)を解くために帰城するが、常世姫に邪険にされ、嫌みを言われる。 | ||
=== {{rm|2|33|焼野の雉子}} | === 第33章 === | ||
[{{rm|2|33|焼野の雉子}}] | |||
高白山では、言霊別命に代わって元照彦がアラスカ全土を治めていた。 | 高白山では、言霊別命に代わって元照彦がアラスカ全土を治めていた。 | ||
| 52行目: | 60行目: | ||
元照彦はローマに逃げ、高白山は荒熊彦の手に落ちた。 | 元照彦はローマに逃げ、高白山は荒熊彦の手に落ちた。 | ||
=== {{rm|2|36|高白山上の悲劇}} | === 第36章 === | ||
[{{rm|2|36|高白山上の悲劇}}] | |||
[[長高山]]にいる清照彦は、高白山の荒熊彦夫妻(両親)に「大義のために、常世姫を捨て、言霊別命に謝罪せよ」と手紙を送る。 | [[長高山]]にいる清照彦は、高白山の荒熊彦夫妻(両親)に「大義のために、常世姫を捨て、言霊別命に謝罪せよ」と手紙を送る。 | ||
| 59行目: | 69行目: | ||
[[駒山彦]](常世姫の部下)の進言により、荒熊彦は、親子の情を捨てて常世姫に忠誠を捧げることを決意した。それを聞いた荒熊姫は苦悶して号泣する。 | [[駒山彦]](常世姫の部下)の進言により、荒熊彦は、親子の情を捨てて常世姫に忠誠を捧げることを決意した。それを聞いた荒熊姫は苦悶して号泣する。 | ||
=== | === 第37章 === | ||
[{{rm|2|37|長高山の悲劇}}] | |||
清照彦は両親が改心せず反逆心をすてないため、両親を討つことを決意。それを知った妻の[[末世姫]]は「両親を討つなんてとんでもない。中立を保って」と進言するが、断られたので自決してしまう。 | |||
それを見た清照彦も自決しようとするが、元照彦に止められる。 | それを見た清照彦も自決しようとするが、元照彦に止められる。 | ||
そこへ竜宮城から使者が現われ、言霊別命の「魔軍を掃滅せよ」との命令を伝えた。しかし言霊別命の本心は、子の清照彦に両親を改心させて救わせようとの神慮だった。 | |||
清照彦は決意して、数万の神軍を率いて出撃。[[天の鳥船]]から高白山を攻撃する。荒熊彦夫妻は[[ローマ]]へ逃走した。 | |||
高白山は清照彦が、[[長高山]]は元照彦が治めることになった。 | |||
=== 第38章 === | |||
[{{rm|2|38|歓天喜地}}] | |||
清照彦は、両親(荒熊彦夫妻)を追えば倒すことができたが、わざと見逃して、両親にどこかで余生を送ってもらおうとした。 | 清照彦は、両親(荒熊彦夫妻)を追えば倒すことができたが、わざと見逃して、両親にどこかで余生を送ってもらおうとした。 | ||
| 83行目: | 91行目: | ||
夫妻は[[ローマ]]を攻撃したが、捕まり、幽閉される。 | 夫妻は[[ローマ]]を攻撃したが、捕まり、幽閉される。 | ||
清照彦は両親がローマで殺害されたという情報を聞き、自決を遂げようとする。そのとき[[天極紫微宮]]から天女が現われ、「しばし隠忍して時を待て。必ず両親と妻に再会させる」と伝える。 | |||
清照彦は心を取り直し、時を待つことにした。 | 清照彦は心を取り直し、時を待つことにした。 | ||
| 93行目: | 99行目: | ||
[[言霊別命]]が「[[稚桜姫命]]の使者として賞詞を持ってきた」と3つの御輿(みこし)を見せる。その御輿の中から、両親([[荒熊彦]]・[[荒熊姫]])と妻([[末世姫]])が現われた。 | [[言霊別命]]が「[[稚桜姫命]]の使者として賞詞を持ってきた」と3つの御輿(みこし)を見せる。その御輿の中から、両親([[荒熊彦]]・[[荒熊姫]])と妻([[末世姫]])が現われた。 | ||
言霊別命は「汝はよく忠孝を全うし、至誠を貫徹した。[[国治立大神]] | 言霊別命は「汝はよく忠孝を全うし、至誠を貫徹した。[[国治立大神]]からの褒美である」と告げる。家族4人は嬉し涙に明け暮れた。 | ||
言霊別命は「長高山は荒熊彦・荒熊姫が、高白山は清照彦が治めよ」という神勅を伝える。妻の末世姫は自決しようとしたとき、その貞節に感じて天使が降りてきて身代りとなり、言霊別命のそばに仕えていたのであった。 | |||
== 脚注 == | == 脚注 == | ||