懐谷

出典: 出口王仁三郎と霊界物語の大百科事典『オニペディア(Onipedia)』

懐谷(ふところだに)は、

(1) 霊界物語に登場する谷。フサの国河鹿峠にある。

(2) 霊界物語第43巻第2章の章題。

本項は(1)について説明する。


概要

  • 初出:第43巻第2章懐谷#
  • 河鹿峠の下り坂の中ほどにある南向きのこんもりとした日当たりのよい谷間で、山道の一丁(109m)ばかり上にある。[1]

主なエピソード

玉国別が猿に目を掻きむしられて失明してしまう。

月の国へ向かう玉国別一行4人(他に道公伊太公純公)は、暴風を避けるため懐谷に入った。そこには河鹿峠に群棲する沢山の尾長猿・手長猿が暴風の襲来を前知して避難しており、幾千匹も集まって来て、4人を取り囲む。伊太公は間近にやって来た猿を押し倒してしまった。すると猿の群はにわかにキャッキャッと叫び出し、4人に掻きつき、武者振りつく。大きな白毛の猿が玉国別の後ろから目の辺りを掻きむしった。玉国別は両眼を失明してしまう。そこへ獅子の唸り声が響いて来て、数万の猿たちは悲鳴を上げて逃げてしまった。現れたのは巨大なライオンに跨がった時置師神(杢助)だった。「玉国別の一行は尊き使命を忘却し、荒風に肝を冷やして震いおののき谷間に隠れてしばしの安きを得ようとしたので天罰が報いたのだ。魂の眼を開いて臆せず屈せず道のため進むべし」と歌で訓戒を与えて姿を隠す。〔第43巻第2章懐谷#第3章失明#

玉国別は天津祝詞を奏上し、罪を謝した。すると左目は見えるようになる。〔第43巻第4章玉眼開#

(この後、玉国別は妻・五十子姫に下った神勅により、河鹿峠の南坂にある「祠の森」に神殿を建てることになる)

玉国別は日本のこと

新月の光』によると、

  • 玉国別は日本のことで、後ろから玉国別の目を引っ掻いた白猿はロシアのこと。[2]
  • 猿に両目を掻きむしられたのは月日を失うということ。[3]

脚注

  1. 第43巻第2章懐谷#:「漸くにして河鹿峠の下り坂の中程の懐谷と云ふ南向きの、こんもりとした日当りのよき谷間へ着いた。此箇所は山道の一丁ばかり上である」
  2. 新月の光0825「玉国別・神国別は日本(霊界物語)」、新月の光0895「玉国別と小猿と大猿」、新月の光0948「玉国別と治国別は日本」
  3. 新月の光0783「今年は玉国別の年(霊界物語)」