ジャンナの郷
ジャンナの郷(じゃんなのさと)は、霊界物語に登場する村。竜宮島 (豪大陸)にある。
概要
- 表記ゆれ:ジャンナ郷(じゃんなきょう)
- 初出:第24巻第13章「治安内教」#
- 竜宮島の、ネルソン山より西側にある。[1]
- 住民は獰猛勇敢な性質で、男子は身長8~9尺(240~270cm)、女子も7~8尺(210~240cm)ある巨人。猛獣や大蛇が怖れて近づかないように、男女とも顔に文身(入れ墨)をしている。そのため一見して男女の区別がつかない。木の葉を編んで腰の周囲を蔽い、他は真っ裸。赤銅のような皮膚をしている。美男子というのは最も獰猛醜悪な面貌の持ち主で、酋長は一見して鬼のようである。頭部には獣の角を付け、手には石造りの槍を持ち、旅行する時は少なくとも5~6人の同伴が無ければ一歩も外へ出ないという風習である。住宅は主に山腹に穴を開け、芭蕉のような大きな木の葉を敷いて寝床としている。食べ物は木の実、山の芋、松の実などを常食としている。魚類は、谷川に上ってくるミースという五寸(15cm)ほどの魚を時々捕獲するだけで、他に魚の姿を見ることは稀である。兎、山犬、山猫などを捕獲して、最上の珍味としていた。[2]
- しかし住民は肉食を厳禁するジャンナイ教を信仰しており、肉食した者は追放され、ネルソン山の西麓の広い谷間に集まった生活していた。肉食しない者は、山の中腹以上に住み、豊富な木の実を常食として安楽に生きていた。谷底にジャンナイ教の本山が建てられ、酋長の娘・テールス姫(別名:照姫)を教主と仰ぎ、数多の信徒たちは朝夕祈願を凝らしていた。[2] →詳細は「ジャンナイ教」を見よ
住民
主なエピソード
- 友彦はネルソン山の上から烈風に煽られ、数多の高山を飛び越えて、ジャンナの谷間に墜落して気絶した。住民は友彦をジャンナイ教の本山に担ぎ込み、介抱する。友彦は気が付くと文身をした人々に周囲を囲まれていた。ジャンナイ教では「赤い鼻の救世主がこの地に降臨する」と信じていたため、友彦の赤い鼻を見て救世主だと信じ、両手を合わせ落涙している。言葉が通じないため、友彦が何かしゃべると、みなそれを真似をして同じことをしゃべり返した。教主のテールス姫が現れ、友彦と結婚の儀式を行う。〔第24巻第13章「治安内教」#〕
- 玉治別(やはりネルソン山の山頂から大風に吹き飛ばされた)も本山に担ぎ込まれて来たが、言葉が通じないため、住民たちは神か悪魔か訳が分からないと恐れをなし、玉治別を胴上げをして1里ばかり山道を運び谷一つ向こうに送って逃げ帰ってしまった。(玉治別はこの後、アンナヒエールの里へ入る)〔第24巻第13章「治安内教」#~第14章「タールス教」#〕
- 友彦はジャンナの郷に三五教を広めた。(友彦はテールス姫を連れて地恩郷に行き、黄竜姫(旧名・小糸姫)と蜈蚣姫の母娘に今までの罪を謝罪する)〔第25巻第13章「握手の涙」#〕)
- 黄竜姫、梅子姫、友彦、テールス姫、蜈蚣姫の5人は地恩城を出て、諏訪の湖の竜宮城に進むことになった。途中でジャンナの郷に1~2日逗留し、再び諏訪の湖に向かって旅立つ。〔第25巻第15章「改心の実」#〕
- 友彦とテールス姫が麻邇宝珠の玉の御用のため八咫烏に乗って自転倒島へ去ってからは、スマートボール・宇豆姫夫婦がジャンナの郷を管掌することとなった[3]。〔第25巻第16章「真如の玉」#〕