神王の森 (アラシカ山)
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この項目では、ヒルの国アラシカ山にある神王の森について説明しています。その他の用法については「神王の森 (曖昧さ回避)」をご覧ください。
神王の森(しんおうのもり)は、霊界物語に登場する森。ヒルの国のアラシカ山の坂道にある[1] [2]。
概要
- 別名:楠の森(くすのもり)[3]
- 初出:第30巻第21章「神王の祠」#で初めて舞台となるが、「神王の森」という言葉が使われるのは第31巻第8章「人獣」#が最初である。
- 第30巻と第31巻だけに出る。
- 樟(楠)の大木が茂った森。[4] [5]
- 常世神王を祀る古い祠が建っている。ただしこの「常世神王」は大自在天大国彦ではなく、ウラル彦である。→詳細は「神王の祠」を見よ
- アラシカ山の麓ではなく、山腹にある。[6]
主なエピソード
第30巻第21章
国依別一行(国依別・キジ・マチ)は、神王の祠の前で、熱心に祈願している妙齢の女と出会う。彼女はエリナという名で、父エスはウラル教の宣伝使であったが三五教に傾倒したため、ウラル教の霊場・日暮シ山で投獄されてしまった。それを聞いた母テールは病になり倒れてしまったという。国依別はキジ・マチに日暮シ山へ行ってエスを助け出すよう命じ、自分はエリナの家に行き母親を治すこととした。〔第30巻第21章「神王の祠」#〕
第31巻第7~9章
- 日暮シ山の岩窟に向かう[7]国依別、紅井姫、エリナ姫の一行3人が神王の森で休憩しようとすると、秋山別とモリスが喧嘩をしていた。国依別は作り声で「神王の祠を守護する大天狗であるぞよ。この霊場で喧嘩をするとはけしからん」と叫ぶと、二人は喧嘩を止めた。そして国依別は「国依別たちが今登ってくるから、先に捕まえた者に紅井姫を、次点者にはエリナ姫を与えてやる」と嘘を告げると、二人はそれを信じて山を下りて行った。彼らが戻って来ないうちに国依別たち3人はその場を去り、頂上目指して登って行く。〔第31巻第7章「妻の選挙」#〕
- 3人はアラシカ山の山頂で夜を明かした後、西南指して下って行き、日暮シ河の丸木橋の袂で夜を明かすことにした。夜中に秋山別とモリスが3人を探してウロウロうろついている。国依別は化け物のふりをして驚かすと、2人は逃げて行った。〔第31巻第8章「人獣」#〕
- 2人は再びアラシカ山を登り、神王の森で紅井姫の行方を神に伺うことにした。秋山別が神主となり、モリスが審神者となって、翌日の真夜中頃に神占をすることにする。古ぼけた祠の床の上で二人は向かい合う。秋山別が滅茶苦茶なので役割を交代する。するとモリスに、神王の森を守護する「悪魔大王」という天狗が懸かるが偽の神懸かりだった。二人は神王の森を後にして日暮シ山の岩窟を指して進む。〔第31巻第9章「誤神託」#〕
脚注
- ↑ 第30巻第21章「神王の祠」#:「急坂を下りて行く(略)見れば坂路の傍に一つの祠が建つて居る。樟の大木は二三本天を封じ此祠に対し、雨傘の役を勤めて居る」
- ↑ 第31巻第9章「誤神託」#:「それより再びアラシカ山を駆登り、神王の森に到着し」
- ↑ 第31巻第7章「妻の選挙」#に1回だけ出る。「常世神王の祀られた楠の森の祠だ」
- ↑ 第31巻第7章「妻の選挙」#:「此坂をズツと登りつめると、樟の大木の森があつて、そこには常世神王の古ぼけた祠が建つてゐます」
- ↑ 第30巻第22章「大蜈蚣」#:「路の片方に楠の木の 老木茂り」
- ↑ 第31巻第7章「妻の選挙」#:一行は「アラシカ峠の山麓」に着くが、そこで国依別が「此坂をズツと登りつめると、樟の大木の森があつて、そこには常世神王の古ぼけた祠が建つてゐます。どうかそこ迄登つて休息をする事に致しませう」と語っているので、山麓よりは上の方にあることが分かる。
- ↑ 第31巻第6章「女弟子」#:「是より国依別は楓別命に暇を告げ、二人の女を伴ひ、神館を後に日暮シ山の岩窟に向ひ、エス、キジ、マチの三人の生命を救ふべく夜の明けぬ中より準備為し、日暮シ山指して男女三人進み行く」