アルタイ山
アルタイ山(あるたいざん)は、霊界物語に登場する山。主に霊主体従篇に登場する。
概要
主なエピソード
鶴若と十二個の玉(第1巻、第2巻)
竜宮城の従臣・鶴若は十二個の玉(黄金水の十二の玉)のうち赤玉を守り、アルタイ山に逃れた。しかし邪神・竹熊一派の奸策に陥り、玉を奪われてしまう。鶴若は嘆きのあまりその精霊が凝って丹頂の鶴に変じ、空をさまよった。[2]
太白星の生代姫命はそれを見て気の毒に思い、新たな十二個の玉(太白星の十二の玉)を鶴若に与える。鶴若はこの玉を呑み込んで芙蓉山の中腹に降りた。アルタイ山の守護神・大森別は、芙蓉山から十二個の玉を竜宮城へ運んで奉献した。[3]
極悪人が救われたアルタイ山(第6巻)
世の終末のとき、天の浮橋の金銀銅橋で救われた神人のうち、極善の神人は天教山と地教山に、極悪の神人はアルタイ山に運ばれた。
アルタイ山には大小無数の蟻が山頂にうずたかく積もっていた。蟻は洪水を前知して真っ先に山上に避難したからである。
ここに運ばれた神人は悪人ばかりで、平素利己主義を持して甘い汁を吸っていて全身甘くなっているため蟻が喜んで集まり、蟻責めになっている。[4]
石凝姥神とアルタイ山の蛇掴(第10巻)
黄泉比良坂の戦いの後──
三五教の宣伝使・石凝姥神は、アルタイ山の魔神を言向け和すため、山の麓の宇智川までやって来た。
橋も舟も無かったが、巨大な材木がたくさん流れてきて自然に浮橋が出来た。
石凝姥神は、三年ぶりに向こう岸の村に帰れるという五人の男たちを連れて橋を渡る。
この村は鉄谷村と呼び、アルタイ山の蛇掴という魔神に苦しめられていた。
酋長・鉄彦の娘の清姫が、今夜蛇掴に献上されることになったと聞いて、石凝姥神は蛇掴を退治することにする。
そこへ三五教の宣伝使・梅ケ香姫が現われて、自分が身代わりになるという。
夜になり火光が飛び回ったが、梅ケ香姫の宣伝歌によって火の玉はアーメニヤに向かって逃げて行った。
鉄彦は神恩に報いるため、石凝姥神と梅ケ香姫に従ってアーメニヤに行くことにする。[5]
現実のアルタイ山
西シベリアとモンゴルにまたがる「アルタイ山脈」は、全長約2千km、標高は4000mを超える。アルタイとはモンゴル語で「金の山」という意味。ロシア、モンゴル、中国、カザフスタンの四ヶ国が接するところに、アルタイ人が住むアルタイ共和国(ロシア連邦内の自治共和国)がある。
アルタイには金の岩が沢山隠されている
入蒙記で、日出雄一行が安爾泰(アルタイ)について次のような会話をしている。アルタイから新彊(しんきょう)にかけて金鉱が眠っており、また神の経綸に枢要な場所であると日出雄は語っている。
盧占魁『新彊は世界の宝庫だと私は思ひます。山間の堅い氷の様な雪を欠いで引起すと、雪の裏に十八金程度の砂金がベツタリくつついて居るやうな所は珍らしくない位です』
日出雄『私の霊界で見てる所では、安爾泰地方から新彊の西蔵境の方面には、砂金と云ふより寧ろ金の岩とも云ふべき程の物が沢山隠されてゐる。鉱物のみでなく、新彊は神の経綸に枢要な場所で、一般に天恵の豊富な土地なのだ』
(略)
盧占魁『併し新彊へ入り込むには勝手を知つた者に案内させないと、妙な砂漠がありまして、うつかり踏み込うものなら人馬諸共ズブズブと滅入り込んで了ひます』
真澄『先生、今盧さんの言つた場所は霊界物語第十巻の安爾泰地方の章に説明されてる場所に当るぢやないでせうか』
日出雄『さうらしいなア』
脚注
外部リンク
- {{wp|アルタイ</wp>