「籠神社」の版間の差分

 
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* 鎮座地:京都府宮津市字大垣430
* 鎮座地:京都府宮津市字大垣430
** 自治体の変遷:明治22年(1889年)与謝郡府中村(ふちゅうむら)/昭和29年(1954年)宮津市
** 自治体の変遷:明治22年(1889年)与謝郡府中村(ふちゅうむら)/昭和29年(1954年)宮津市
* 主祭神:彦火明命(ひこほあかりのみこと) 〈別名を天照国照彦火明命ともいい天孫邇邇藝命の兄弟神。天祖から息津鏡・邊津鏡を賜り、海の奥宮である冠島に降臨され、丹後・丹波地方に養蚕や稲作を広め開拓された神様〉<ref name="site_yuisyo">公式サイトの「[https://www.motoise.jp/about/about01/ 御祭神・御由緒]」(2024/7/26閲覧)</ref> <ref>彦火明命(天火明命)は、古事記ではオシホミミの子であり、ニニギの兄である。日本書紀本文では、ニニギの子である。</ref>
* 主祭神:彦火明命(ひこほあかりのみこと) 〈別名を天照国照彦火明命ともいい天孫邇邇藝命の兄弟神。天祖から息津鏡・邊津鏡を賜り、海の奥宮である冠島に降臨され、丹後・丹波地方に養蚕や稲作を広め開拓された神様〉<ref name="site_yuisyo">公式サイトの「[https://www.motoise.jp/about/about01/ 御祭神・御由緒]」(2024/7/26閲覧)</ref> <ref>彦火明命(天火明命)は、古事記ではオシホミミの子であり、ニニギの兄である。日本書紀本文では、ニニギの子である。[[旧事本紀]]ではニギハヤヒと同一視される。</ref>
** 養老元年(西暦717年)以前は、彦火々出見命が主祭神だった。<ref>『元伊勢籠神社御由緒略記』1頁による。同略記では彦火々出見命は〈彦火明命の別名とも伝えられる〉と記されている。だが記紀では彦火々出見命(ホオリ、山幸彦)と彦火明命は別神である。</ref>
** 養老元年(西暦717年)以前は、彦火々出見命が主祭神だった。<ref>『元伊勢籠神社御由緒略記』1頁による。同略記では彦火々出見命は〈彦火明命の別名とも伝えられる〉と記されている。だが記紀では彦火々出見命(ホオリ、山幸彦)と彦火明命は別神である。</ref>
** 戦前の文献には、主祭神を「天水分神《あめのみくまりのかみ》」とし、社名「籠」を「こもり」と読ませているものが少なくない<ref>【例】『官国幣社便覧』明治26年(1893年){{ndldl|815227/1/59}} / 『全国神社祭神銘鑑』大正8年(1919年){{ndldl|963133/1/37}} / 『神社参拝之栞 天の巻』昭和2年(1927年){{ndldl|1102212/1/48}} / 『大日本神社志 3』昭和8年(1933年){{ndldl|1264534/1/23}} / 『全国官国幣社写真帖』昭和12年(1937年){{ndldl|1686202/1/291}}</ref>。同神は現在は相殿に祭られている。
** 戦前の文献には、主祭神を「天水分神《あめのみくまりのかみ》」とし、社名「籠」を「こもり」と読ませているものが少なくない<ref>【例】『官国幣社便覧』明治26年(1893年){{ndldl|815227/1/59}} / 『全国神社祭神銘鑑』大正8年(1919年){{ndldl|963133/1/37}} / 『神社参拝之栞 天の巻』昭和2年(1927年){{ndldl|1102212/1/48}} / 『大日本神社志 3』昭和8年(1933年){{ndldl|1264534/1/23}} / 『全国官国幣社写真帖』昭和12年(1937年){{ndldl|1686202/1/291}}</ref>。同神は現在は相殿に祭られている。
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== 由緒 ==
== 由緒 ==
〔公式サイトの「御祭神・御由緒」及び『元伊勢籠神社御由緒略記』を参考にして作成した〕
〔公式サイトの「御祭神・御由緒」<ref name="site_yuisyo" />及び『元伊勢籠神社御由緒略記』を参考にして作成した〕


神代の昔に、真名井原(現在「真名井神社」がある場所)に豊受大神を祭る「匏宮《よさのみや》」があった。
神代の昔に、真名井原(現在「真名井神社」がある場所)に豊受大神を祭る「匏宮《よさのみや》」があった。
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== 大本との関わり ==
== 大本との関わり ==
「[[元伊勢]]」と呼ばれる神社は複数あるが、大本で「元伊勢」と言えば福知山市大江町の[[皇大神社]]のことである。大本と籠神社とは大きな関わりはない。だが、大本と深い関わりがある[[冠島沓島 (おしまめしま)|冠島・沓島]](男島・女島)は籠神社にとっても重要である。籠神社の元の鎮座地である真名井神社は「奥宮」だが、冠島は"海の奥宮"<ref name="site_yuisyo" />と位置づけられている。
「[[元伊勢]]」と呼ばれる神社は複数あるが、大本で「元伊勢」と言えば福知山市大江町の[[皇大神社]]のことである。大本と籠神社とは大きな関わりはない。だが、大本と深い関わりがある[[冠島沓島 (おしまめしま)|冠島・沓島]](男島・女島)は籠神社にとっても重要である。籠神社の元の鎮座地である真名井神社は「奥宮」だが、冠島は“海の奥宮”<ref name="site_yuisyo" />と位置づけられている。


『大本七十年史』に〈籠神社の海部宮司の話によれば、男島・女島は吉佐の宮の奥宮であり、祭神は国常立尊であるという〉<ref>『[[大本七十年史]] 上巻』「{{obc|B195401c1611|冠島と沓島}}」</ref>と記されている。
『大本七十年史』に〈籠神社の海部宮司の話によれば、男島・女島は吉佐の宮の奥宮であり、祭神は国常立尊であるという〉<ref>『[[大本七十年史]] 上巻』「{{obc|B195401c1611|冠島と沓島}}」</ref>と記されている。
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== 外部リンク ==
== 外部リンク ==
[https://www.motoise.jp/ 籠神社](公式サイト)
* [https://www.motoise.jp/ 籠神社](公式サイト)
* <wp>籠神社</wp>
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* <wp>府中村 (京都府)</wp>
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* <wp>ホオリ</wp>(彦火火出見尊)
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== 脚注 ==
== 脚注 ==