「木山彦・木山姫」の版間の差分
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2020年7月14日 (火) 03:23時点における版
木山彦(きやまひこ)と木山姫(きやまひめ)は、霊界物語に登場する人物。木山の里(別名・日高の庄)の酋長とその妻。
概要
- 木山姫の別名は「お竜(おたつ)」。
- 第23巻第6章「神異」#、第8章「縺れ髪」#~第9章「高姫騒」#に登場する。
- 木山彦はお久と結婚の約束をし、息子(鹿公→秋彦)をもうけたが、別れて木山姫と結婚した。[1] [2]
- 木山姫(お竜)は種(たね)という男(→常楠)との間に息子(虻公→清彦)をもうけたが、親が許さぬため別れ、木山彦と結婚した。[3]
- 村人が竜神の宮の柿を取ってしまったためその身代わりとして娘二人は人身御供に差し出し竜神の犠牲になってしまった。[1] [4]
- 木山姫は継子(鹿公→秋彦)に辛く当たったため[5]、その子は6歳の時に失踪してしまった[6]。
- 蜂公(→照彦)も木山彦とお久の子であり、鹿公(→秋彦)の兄弟になるが、蜂公の存在は木山彦の口からは語られていない。お久の口からは、40年ほど前に、常楠との結婚前に産んだ、熊野の森に捨て子したと語られている。[7] [8]
関係の深い人物
- 常楠:木山の里の住人。
- お久:常楠の妻。
- 秋彦(鹿公):木山彦とお久の子。6歳の時に失踪。
- 駒彦(馬公、馬楠):常楠とお久の子。3歳の時に天狗にさらわれる。
- 清彦(虻公):常楠と木山姫(お竜)の子。1歳の時に森に捨てられる。
- 照彦(蜂公):木山彦とお久の子。1歳の時に森に捨てられる。
主なエピソード
三五教の宣伝使二人(秋彦・駒彦)が竜神の宮の柿を食べてしまったため、竜神の祟りを怖れて、二人を人身御供に出すことになった。酋長の木山彦は十数人の従者を伴い常楠の家に行き、滞在している二人を出すよう命じる。二人も進んで人身御供になることを申し出た。(白狐が身代わりになる[9])
木山彦は駒彦が、昔捨てた息子(鹿公)だと気づいたが仕方なく人身御供に出した。帰宅後、二人が助かったことを知り、喜ぶ。妻の木山姫と共に熊野に御礼参りに旅立つ。〔以上、第23巻第6章「神異」#〕
木山彦・木山姫は熊野の滝で21日間の水行を終える。すると異様の神人が7~8人現れ、祈願を聞き入れ鹿公に会わせてやるから過去の天則違反の罪を自白せよ、と命じる。二人はそれぞれ、結婚前に子を作っていたことを告白した。そこへ常楠一行6人(常楠、お久、秋彦、駒彦、虻公、蜂公)がやって来る。木花姫命が現れて、4人の親と4人の子供それぞれの出自を明らかにした。木花姫命は──みな天則違反によって生まれた子であり、神界の罪によって今日まで親子離ればなれになっていたが、汝らの信仰の力によって罪を赦され親子の対面をなすことを得たのだ──と教えると姿を隠した。一行8人は感謝し、若彦の館へ向かった。〔第23巻第8章「縺れ髪」#〕
脚注
- ↑ 1.0 1.1 第23巻第8章「縺れ髪」#:木山彦のセリフ「私は壮年の頃或一人の女と夫婦の約束を結び、子迄成したる仲を無惨にも振り捨てて、今の女房を持ちました。悪い事と申せば私一代に是により外に覚えは御座いませぬ。其報いにや、二人の娘は人身御供に取られ、一人の伜は継母が来たので何時の間にか、幼少の頃吾家を飛び出して行方は更に分らず」
- ↑ 第23巻第6章「神異」#:木山彦のセリフ「吾々は恰度お前の伜と同じ様な年輩で鹿と云ふ子があつた。それが何者に浚はれたか今に行方は知れず、比叡山を立出てそれより大和、河内、紀の国と所在を探し、漸う漸う此処で観念の臍を固め、最早死んだものと諦め、村人に選まれて酋長になつたのだが」
- ↑ 第23巻第8章「縺れ髪」#:木山姫のセリフ「妾は若気のいたづらから一人の男を拵へ腹が膨れ、遂には親の許さぬ子を設け、種と云ふ男に産子を渡し其儘姿を隠し、今の夫に娶られたもので御座います」
- ↑ 第23巻第6章「神異」#:木山彦のセリフ「私も三人の子供があつたが二人迄、村の者が竜神の宮の柿を取り、何処かへ遁走したので、其身代りに二人の娘は奪られ、一人の伜は何者に攫はれたか、幼少の時より行方知れず」
- ↑ 第23巻第8章「縺れ髪」#:神人のセリフ「汝の女房木山姫も随分継子に辛く当つたものぢや」
- ↑ 第23巻第8章「縺れ髪」#:(付記)「木山彦──お久……秋彦(鹿)遁児、六才、継母」
- ↑ 第23巻第7章「知らぬが仏」#:お久のセリフ「貴方の家へ嫁ぐ前に若気のいたづらから、親の許さぬ男を持ち一人の子を生み落し、爺さまのやうに熊野の森へ捨児を致しました」、「もう彼是四十年にもなるだらう」
- ↑ 第23巻第8章「縺れ髪」#:(付記)「木山彦──お久……蜂、水児、一才」
- ↑ 第23巻第6章「神異」#:駒彦のセリフ「只今大神様へお願致しました所、高倉、旭の明神現はれ、身代りになつて行つて呉れられました」