玉の井
玉の井(たまのい)は、穴太の王仁三郎の生家(瑞泉苑)にある井戸のことで、王仁三郎の産湯を取った井戸。(霊界物語における霊鷲山麓の玉ノ井については「玉ノ井」を見よ)
久兵衛池を玉の井と呼ぶ場合もあるが、正しくは井戸のことである。
穴太の王仁が実家の西南隅にある池、即ち久兵衛池を玉の井だと思つて居る人が多いが、さうではないので、本当の玉の井といふのは、家の直ぐそばにある井戸の事である。形が円いので玉の井と云ふのである。王仁が産湯を使つた井戸の事である。清水滾々と湧いて盡くる事がない。
霊界物語では紀行歌や第62巻(讃美歌)などで「玉の井」が歌枕的に使われている。ただし「玉のように清く澄んだ水の井戸」という意味の普通名詞(つまり井戸の美称)として使われている可能性もある。
【例】
- 「瑞穂栄ゆる玉の井の 村に生れし上田の子」〔第7巻附録 第三回高熊山参拝紀行歌#〕
- 「玉の井に宿る月影いと清し 魂を研けと教へ給ふか」〔第62巻第14章「神幸」#〕
霊界物語以外の文献に「玉の井の池」が出て来るが、それは久兵衛池のことである。
【例】
- 「玉の井の池に関して村人の圧迫つよく窮地におちいる」〔「故郷の二十八年#」〕