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蚊取別
,'''蚊取別'''(かとりわけ)は、[[霊界物語]]に登場する人物。最初は邪神として登場するが([[第4巻]]・[[第6巻]])、後には正神([[木花姫命]])が「蚊取別」を名乗る偽者として登場する([[第7巻]]・[[第12巻]])。
== 概要 ==
* 別名:第6巻第3~6章では「'''鬼熊彦'''」と名乗っている。(ただし名前は出ないが第2章から登場している)
* 表記ゆれ:歌の中では「蚊取の別」と呼ばれる場合がある。<ref>蚊取別266回、蚊取の別16回、鬼熊彦19回</ref>
* 初出:{{rm|3|15|神世の移写}}(蚊取別)
* [[大自在天大国彦]]の部下。<ref>{{rm|3|15|神世の移写}}:「自在天の一派なる蟹雲別、牛雲別、種熊別、蚊取別、玉取彦らは」</ref> <ref>{{rm|4|13|再転再落}}:「大自在天の部下なる蚊取別は」</ref>
* 「鬼熊彦」と名乗っていた時代は、邪神の[[美山彦]]の家来だった。<ref>{{rm|6|3|頓智奇珍}}:「美山彦の部下なる鬼熊彦なりき」</ref> <ref>{{rm|7|44|福辺面}}:蚊取別のセリフ「俺を誰だと思うて居るか。勿体なくも鬼城山に館を構へて、御威勢並びなき美山彦の第一番の家来」</ref>
* 額に止まった蚊を手で打ち叩くように、額を手でピシャリと叩く変な癖がある。[[常世会議]]で発言中に、この変な癖によって失態を演じ、演壇から転落して腕を折った。<ref>{{rm|4|13|再転再落}}:「蚊取別にもまた一つの面白き癖ありき。満場の神司に向つて一礼せむとし、まづ吾が額をあたかも蚊の止まれるを打ちたたくごとき手つきにて、ピシヤリと右の手にて打ちながら」「眼から火を出し昏迷して壇上より真逆様に顛倒し肱を折り」</ref> <ref>{{rm|6|6|暗雲消散}}:[[春日姫]]のセリフ「汝は常世城において腕を折りし蚊取別ならずや」</ref>
* 禿げ頭。<ref>{{rm|6|4|立春到達}}:「'''禿頭'''の[[鬼熊彦]](注・蚊取別の別名)は忽ち此の場に現はれたり」</ref> <ref>{{rm|6|16|大洪水(二)}}:「蚊取別の'''禿頭'''も此処に居たるが」</ref>
* 瓢箪面。<ref>{{rm|7|43|神の国}}:「見れば数多の篝火をドンドン焚いて数十人の人々、頭の光つた'''瓢箪面'''の男を中に置き」</ref> <ref>{{rm|8|32|朝の紅顔}}:「蚊取別といふ天下一品の禿ちやまの'''瓢箪面'''のヘツピリ腰の禿だらけの男と夫婦になつて」</ref>
* 第7巻・第12巻に登場する蚊取別は、本物の蚊取別ではない。[[木花姫命]]の化身である。<ref>{{rm|12|12|化身}}:「この蚊取別は、もと大自在天の臣下たりし蚊取別に姿を変じ居れ共、実は贋物である。我はある尊き神の命を受け、宣伝使の養成に全力を注いで居るもの、実際の処を言へば大化物だ」</ref> <ref>{{rm|12|15|宣直し}}:行平別のセリフ「祝姫さま、此方は斯う見えても、普通の宣伝使ではない、天教山より現はれたる尊い天使に間違ない」、附言「蚊取別の天使は、祝姫の霊の夫婦に巡り会ふまで、他の異りたる霊と結婚をなし、天分使命を中途にして過たむ事を恐れ、種々と工夫を凝らし、一旦自分の妻神と名付け、時機の来るのを待たせつつあつたのは、神の大慈大悲の御守護であつた」</ref> <ref>{{rm|12|12|化身}}:[[高光彦]]のセリフ「蚊取別の宣伝使はこれや屹度'''三十三相に身を変じて御座る神様'''ですよ」</ref> <ref>{{rm|12|15|宣直し}}:[[行平別]](初公)のセリフ「此方は斯う見えても、普通の宣伝使ではない、'''天教山より現はれたる尊い天使'''に間違ない」</ref> <ref>{{rm|35|16|浮島の花}}:「木の花姫神の命の生御霊 蚊取の別もかくれ来にけり」、[[玉治別]]の歌「神素盞嗚大御神 木の花咲耶姫神 其生霊と現れませる 蚊取の別の宣伝使」</ref>
== 主なエピソード ==
* [[大自在天]]の一派が[[玉ノ井湖]]を占領しようと攻めた時、その部下の蚊取別は数万の魔を数百万の蚊軍(ぶんぐん)と化して[[玉ノ井の邑]]に進ませた。〔{{rm|3|16|玉ノ井の宮}}〕
=== 第4巻(常世会議) ===
蚊取別は[[大自在天大国彦]]側のメンバーの一人として[[常世会議]]に出席する。[[八十枉彦]]([[八王大神常世彦]]の部下)の次に登壇するが、蚊を手で叩くように額を叩く妙な癖があり、調子に乗って叩きすぎ、壇上から真っ逆さまに転倒して右肱を折り、担ぎ出されて退場する。〔{{rm|4|13|再転再落}}〕
=== 第6巻(鬼城山) ===
蚊取別は鬼熊彦と名を変えて[[鬼城山]]の[[美山彦]]の部下として仕えていた。鬼熊彦と[[鬼虎]]は親子に変じ、[[足真彦]]を騙して鬼城山の山寨に連れ込んだ。〔{{rm|6|3|頓智奇珍}}~{{rms|6|6|暗雲消散}}〕
=== 第7巻(筑紫の都) ===
[[鬼城山]]にいた蚊取別は、悪いことをして鬼城山を追い出された。その後は[[ウラル彦]]([[大中教]])の宣伝使となり、酒が入った瓢箪を下げて宣伝の旅をしていた。<ref>{{rm|7|45|酒魂}}:蚊取別のセリフ「私はあれから常世の国を放り出され、流れ流れてナイヤガラの滝の水上の鬼城山に、永の月日を送りましたが、悪い事を致しまして、たうとう鬼城山も追ひ出され、それからウラル彦さまの宣伝歌を聞いて、飛び立つ許り勇み立ち、今はこの通り瓢箪を提げて世界に宣伝をやつて居ります」</ref>
蚊取別は[[イホの都]]で出会った[[日の出神]]によって、口から焼け石を出され、酒嫌いになる。[[三五教]]に帰順し、日の出神一行([[日の出神]]・[[祝姫]]・[[面那芸司]])に同道し、[[筑紫の都]]へ向かった。〔{{rm|7|43|神の国}}~{{rms|7|46|白日別}}〕
(筑紫の都を出た後)蚊取別は、[[瀬戸の海]]を[[黄金山]]に向かう船の上で、歌を歌って[[祝姫]]に求婚する。祝姫は蚊取別が嫌いだったが、[[北光神]]に諭されて、仕方なく結婚を承諾した。〔{{rm|7|47|鯉の一跳}}~{{rms|7|48|悲喜交々}}〕
この蚊取別は実は偽者であり、[[木花姫命]]の化身だったことが[[第12巻]]で明かされる。
=== 第12巻(イホの都) ===
蚊取別(三五教の宣伝使)は[[黄金山]]に帰った後、付近の地を宣伝していたが、[[白瀬川 (ナイル河)|白瀬川]]の魔神を退治するために、[[イホの都]]にやって来た。<ref>{{rm|12|4|初蚊斧}}:蚊取別のセリフ「私も一旦黄金山に帰り、附近の地を宣伝して居ましたが、今度は長駆して白瀬川の魔神を退治る積りで、此処迄やつて来た途中」</ref>
蚊取別と[[三光の宣伝使]]は、[[イホの都]]の暴動を鎮定する。暴動の首謀者である[[初公]]([[行平別]])は三五教に帰順し、蚊取別一行について行く。〔{{rm|12|3|蚊取別}}~{{rms|12|4|初蚊斧}}〕
一行5人はイホの酋長・[[夏山彦]]の館に寄った後、[[白瀬川 (ナイル河)|白瀬川]]の悪魔を言向け和しに向かうが、大蛇の背中に乗っていたことに気づき、慌てて飛び下りる。しかしそれは夢だった。〔{{rm|12|5|}}~{{rms|12|7|}}、{{rms|12|9|}}〕
夢から覚めた一行5人は、今度は本当に夏山彦の館へ行く。そこに[[祝姫]]が逗留していた。
→このエピソードの続きは「[[祝姫#第12巻(蚊取別と離縁)]]」を見よ
=== その他 ===
{{rm|35|16|浮島の花}}で、[[虎公]]・[[お愛]]・[[三公]]・[[孫公]]の4人は[[スッポンの湖]]([[白瀬川 (ナイル河)|白瀬川]]の上流にある)の大蛇を言向け和しに向かった〔{{rm|35|10|夢の誡}}~〕。湖で[[玉治別]]が待っていた〔{{rm|35|15|救の玉}}〕。この時、どこからか[[言依別命]]の声が聞こえて来て、[[日の出別命]]や蚊取別もここに来ていると告げる。(この蚊取別は、木花姫命の化身としての蚊取別である)<ref>{{rm|35|16|浮島の花}}:「木の花姫神の命の生御霊 蚊取の別もかくれ来にけり」</ref>
== 脚注 ==
<references/>
{{デフォルトソート:かとりわけ}}
[[Category:霊界物語の人物]]
== 概要 ==
* 別名:第6巻第3~6章では「'''鬼熊彦'''」と名乗っている。(ただし名前は出ないが第2章から登場している)
* 表記ゆれ:歌の中では「蚊取の別」と呼ばれる場合がある。<ref>蚊取別266回、蚊取の別16回、鬼熊彦19回</ref>
* 初出:{{rm|3|15|神世の移写}}(蚊取別)
* [[大自在天大国彦]]の部下。<ref>{{rm|3|15|神世の移写}}:「自在天の一派なる蟹雲別、牛雲別、種熊別、蚊取別、玉取彦らは」</ref> <ref>{{rm|4|13|再転再落}}:「大自在天の部下なる蚊取別は」</ref>
* 「鬼熊彦」と名乗っていた時代は、邪神の[[美山彦]]の家来だった。<ref>{{rm|6|3|頓智奇珍}}:「美山彦の部下なる鬼熊彦なりき」</ref> <ref>{{rm|7|44|福辺面}}:蚊取別のセリフ「俺を誰だと思うて居るか。勿体なくも鬼城山に館を構へて、御威勢並びなき美山彦の第一番の家来」</ref>
* 額に止まった蚊を手で打ち叩くように、額を手でピシャリと叩く変な癖がある。[[常世会議]]で発言中に、この変な癖によって失態を演じ、演壇から転落して腕を折った。<ref>{{rm|4|13|再転再落}}:「蚊取別にもまた一つの面白き癖ありき。満場の神司に向つて一礼せむとし、まづ吾が額をあたかも蚊の止まれるを打ちたたくごとき手つきにて、ピシヤリと右の手にて打ちながら」「眼から火を出し昏迷して壇上より真逆様に顛倒し肱を折り」</ref> <ref>{{rm|6|6|暗雲消散}}:[[春日姫]]のセリフ「汝は常世城において腕を折りし蚊取別ならずや」</ref>
* 禿げ頭。<ref>{{rm|6|4|立春到達}}:「'''禿頭'''の[[鬼熊彦]](注・蚊取別の別名)は忽ち此の場に現はれたり」</ref> <ref>{{rm|6|16|大洪水(二)}}:「蚊取別の'''禿頭'''も此処に居たるが」</ref>
* 瓢箪面。<ref>{{rm|7|43|神の国}}:「見れば数多の篝火をドンドン焚いて数十人の人々、頭の光つた'''瓢箪面'''の男を中に置き」</ref> <ref>{{rm|8|32|朝の紅顔}}:「蚊取別といふ天下一品の禿ちやまの'''瓢箪面'''のヘツピリ腰の禿だらけの男と夫婦になつて」</ref>
* 第7巻・第12巻に登場する蚊取別は、本物の蚊取別ではない。[[木花姫命]]の化身である。<ref>{{rm|12|12|化身}}:「この蚊取別は、もと大自在天の臣下たりし蚊取別に姿を変じ居れ共、実は贋物である。我はある尊き神の命を受け、宣伝使の養成に全力を注いで居るもの、実際の処を言へば大化物だ」</ref> <ref>{{rm|12|15|宣直し}}:行平別のセリフ「祝姫さま、此方は斯う見えても、普通の宣伝使ではない、天教山より現はれたる尊い天使に間違ない」、附言「蚊取別の天使は、祝姫の霊の夫婦に巡り会ふまで、他の異りたる霊と結婚をなし、天分使命を中途にして過たむ事を恐れ、種々と工夫を凝らし、一旦自分の妻神と名付け、時機の来るのを待たせつつあつたのは、神の大慈大悲の御守護であつた」</ref> <ref>{{rm|12|12|化身}}:[[高光彦]]のセリフ「蚊取別の宣伝使はこれや屹度'''三十三相に身を変じて御座る神様'''ですよ」</ref> <ref>{{rm|12|15|宣直し}}:[[行平別]](初公)のセリフ「此方は斯う見えても、普通の宣伝使ではない、'''天教山より現はれたる尊い天使'''に間違ない」</ref> <ref>{{rm|35|16|浮島の花}}:「木の花姫神の命の生御霊 蚊取の別もかくれ来にけり」、[[玉治別]]の歌「神素盞嗚大御神 木の花咲耶姫神 其生霊と現れませる 蚊取の別の宣伝使」</ref>
== 主なエピソード ==
* [[大自在天]]の一派が[[玉ノ井湖]]を占領しようと攻めた時、その部下の蚊取別は数万の魔を数百万の蚊軍(ぶんぐん)と化して[[玉ノ井の邑]]に進ませた。〔{{rm|3|16|玉ノ井の宮}}〕
=== 第4巻(常世会議) ===
蚊取別は[[大自在天大国彦]]側のメンバーの一人として[[常世会議]]に出席する。[[八十枉彦]]([[八王大神常世彦]]の部下)の次に登壇するが、蚊を手で叩くように額を叩く妙な癖があり、調子に乗って叩きすぎ、壇上から真っ逆さまに転倒して右肱を折り、担ぎ出されて退場する。〔{{rm|4|13|再転再落}}〕
=== 第6巻(鬼城山) ===
蚊取別は鬼熊彦と名を変えて[[鬼城山]]の[[美山彦]]の部下として仕えていた。鬼熊彦と[[鬼虎]]は親子に変じ、[[足真彦]]を騙して鬼城山の山寨に連れ込んだ。〔{{rm|6|3|頓智奇珍}}~{{rms|6|6|暗雲消散}}〕
=== 第7巻(筑紫の都) ===
[[鬼城山]]にいた蚊取別は、悪いことをして鬼城山を追い出された。その後は[[ウラル彦]]([[大中教]])の宣伝使となり、酒が入った瓢箪を下げて宣伝の旅をしていた。<ref>{{rm|7|45|酒魂}}:蚊取別のセリフ「私はあれから常世の国を放り出され、流れ流れてナイヤガラの滝の水上の鬼城山に、永の月日を送りましたが、悪い事を致しまして、たうとう鬼城山も追ひ出され、それからウラル彦さまの宣伝歌を聞いて、飛び立つ許り勇み立ち、今はこの通り瓢箪を提げて世界に宣伝をやつて居ります」</ref>
蚊取別は[[イホの都]]で出会った[[日の出神]]によって、口から焼け石を出され、酒嫌いになる。[[三五教]]に帰順し、日の出神一行([[日の出神]]・[[祝姫]]・[[面那芸司]])に同道し、[[筑紫の都]]へ向かった。〔{{rm|7|43|神の国}}~{{rms|7|46|白日別}}〕
(筑紫の都を出た後)蚊取別は、[[瀬戸の海]]を[[黄金山]]に向かう船の上で、歌を歌って[[祝姫]]に求婚する。祝姫は蚊取別が嫌いだったが、[[北光神]]に諭されて、仕方なく結婚を承諾した。〔{{rm|7|47|鯉の一跳}}~{{rms|7|48|悲喜交々}}〕
この蚊取別は実は偽者であり、[[木花姫命]]の化身だったことが[[第12巻]]で明かされる。
=== 第12巻(イホの都) ===
蚊取別(三五教の宣伝使)は[[黄金山]]に帰った後、付近の地を宣伝していたが、[[白瀬川 (ナイル河)|白瀬川]]の魔神を退治するために、[[イホの都]]にやって来た。<ref>{{rm|12|4|初蚊斧}}:蚊取別のセリフ「私も一旦黄金山に帰り、附近の地を宣伝して居ましたが、今度は長駆して白瀬川の魔神を退治る積りで、此処迄やつて来た途中」</ref>
蚊取別と[[三光の宣伝使]]は、[[イホの都]]の暴動を鎮定する。暴動の首謀者である[[初公]]([[行平別]])は三五教に帰順し、蚊取別一行について行く。〔{{rm|12|3|蚊取別}}~{{rms|12|4|初蚊斧}}〕
一行5人はイホの酋長・[[夏山彦]]の館に寄った後、[[白瀬川 (ナイル河)|白瀬川]]の悪魔を言向け和しに向かうが、大蛇の背中に乗っていたことに気づき、慌てて飛び下りる。しかしそれは夢だった。〔{{rm|12|5|}}~{{rms|12|7|}}、{{rms|12|9|}}〕
夢から覚めた一行5人は、今度は本当に夏山彦の館へ行く。そこに[[祝姫]]が逗留していた。
→このエピソードの続きは「[[祝姫#第12巻(蚊取別と離縁)]]」を見よ
=== その他 ===
{{rm|35|16|浮島の花}}で、[[虎公]]・[[お愛]]・[[三公]]・[[孫公]]の4人は[[スッポンの湖]]([[白瀬川 (ナイル河)|白瀬川]]の上流にある)の大蛇を言向け和しに向かった〔{{rm|35|10|夢の誡}}~〕。湖で[[玉治別]]が待っていた〔{{rm|35|15|救の玉}}〕。この時、どこからか[[言依別命]]の声が聞こえて来て、[[日の出別命]]や蚊取別もここに来ていると告げる。(この蚊取別は、木花姫命の化身としての蚊取別である)<ref>{{rm|35|16|浮島の花}}:「木の花姫神の命の生御霊 蚊取の別もかくれ来にけり」</ref>
== 脚注 ==
<references/>
{{デフォルトソート:かとりわけ}}
[[Category:霊界物語の人物]]