タコマ山
タコマ山(たこまやま)は、霊界物語に登場する山。国祖国治立命が太白星の十二個の玉を国魂として配置[1]した「十二の山」の一つ。常世の国にある。
目次
概要
- 表記ゆれ:蛸間山(たこまやま)
- 初出:第2巻第9章「タコマ山の祭典 その一」#
- タコマ山が舞台となるのは霊主体従篇だけ。後は名前だけの登場。
- 大洪水後の修理固成で伊邪那岐命は、吾妻別をタコマ山の国魂に、吾妻姫を輔佐に任じた。[2]
- タコマ山は東京のこと。また富士山のこと。[3]
- タコマ山は日本だと「八重垣」または「愛宕山」に相応する。[4]
主なエピソード
タコマ山の祭典(第2巻第10~11章)
言霊別命は神命を奉じてタコマ山に登り国魂之神の鎮祭を行った。
祭典後に海辺で祝宴を開いているとき、エトナ火山が大噴火を起こす。
言霊別命がその光景に見とれている隙に、邪神は湯飲みに毒を入れた。
他の神司が酒に酔い潰れている中を、言霊別命はかろうじて逃げ出した。[5]
田野姫(邪神)の発案で、タコマ山の祭典と同時刻に竜宮城でも祭典を行った。
直会の食べ物に田野姫は毒を入れるが、そこへ命からがら帰城した言霊別命によって見破られてしまったため、田野姫は姿を隠す。[6]
二つの国魂(第3巻第24章)
タコマ山に銅色の国玉を鎮祭したが、以前に言霊別命が国魂の神を鎮祭していたため、二つの国魂が互いに主権をめぐって争った。そのため天変地異が起き、八王と八頭は嫉視反目して大混乱となった。
国祖の神勅により、タコマ山を境に国土を南北に二分して国魂を祭り、北は八王神・吾妻別が主管して、南は八頭神・国玉別が主管することになった。君主的神政の神界の経綸も、ここにいよいよ民主的神政の端を啓くことになる。[7]
月世姫の焼死(第3巻第25章)
タコマ山の八王神・吾妻別夫妻には三人の娘がいるが、長女の月世姫は性質粗暴で邪神と結託してタコマ山を混乱紛擾させることに全力を集中していた。
重臣の日出彦が涙をふるって非事醜行を諫めるが、月世姫はそれがうざったくて日出彦を排除しようと企む。
セクハラ事件をでっちあげて父の吾妻別に讒訴するが、吾妻別が神教を乞うた結果、日出彦の潔白が明らかになった。
それでも月世姫はあきらめずに、蛸間の滝で悪竜の神に七日七夜祈願を籠めるが、天罰が下り、焼死してしまう。 [8]
現実のタコマ山
現実のタコマ山は、アメリカ西海岸北部のワシントン州にある火山、レーニア山(Rainier、レニア山)のことだと思われる。標高4,392m。
先住民の呼び方で「タコマ(Tacoma)山」とも呼ばれ、近くにタコマ市もある。
戦前この辺り(シアトル等)に移住した日系人たちは、裾野が長くて富士山のように見えるので「タコマ富士」と呼んでいた。
脚注
関連項目
「十二の山」は常世の国に3つある。他の2つは次の山。
外部リンク
- レーニア山 - ウィキペディア
- タコマ富士 - コトバンク