死海
死海(しかい)は、霊界物語に登場する海。第1~2巻と第64巻に出るが、名前は同じでも両者は同じものではない。前者の死海は現代のペルシャ湾に相応する。
(1) 第1~2巻の死海
【第1巻】
神軍と魔軍との戦いで、悪神の竹熊に天の逆鉾が当たり、黒血を吐いて死んだ。その血が溢れて「死海」となった。死海の水が苦くて辛く、粘着性を帯びるのは、天の逆鉾の精気と血のりの精の結晶だからである。
竹熊の霊魂は死海の怨霊となった。竹熊の部下の悪霊もまた死海の邪鬼となった。その怨霊は世界に広まり、後世に至るまで種々の祟りをなすようになった。その方法は、淵、河、池、海などに人を誘い、死神となって人に取り憑いて溺死させる。死海を禊身の神業をもって清めなくては、世界から溺死する人はなくならない。
黄金水の十二個の玉のうち10個の玉と、2個の偽玉は、死海に沈んだ。歳月を経ておいおい雲気となって舞い上り、世界各地に落ちて邪気を散布し、生き物を苦しめるようになった。この玉が散布した地は国魂が最も悪い国土である。〔以上、第1巻第50章「死海の出現」#〕
第2巻で竹熊の霊は棒振彦(後に美山彦の名を騙る)という悪神として甦り、再び正神を悩ませる。その暴虐は竹熊の時よりも熾烈となる。[1] [2]
【第2巻】
偽の美山彦と国照姫(その正体は、竹熊の再生である棒振彦と、木常姫の再生である高虎姫)は、死海に沈んだ黒玉(黄金水の十二個の玉の一つ)を爆発させ、山の周囲に邪気を発生させた。この邪気は無数の病魔となり、神国別命の神軍に憑依して大熱を発させた。この病魔は次第に世界に広がり、ついにペストの病菌となった。〔第2巻第5章「黒死病の由来」#〕
(2) 第64巻の死海
現代の死海
霊界物語の死海は、現代の地理だと、ペルシャ湾に相応する。〔第35巻第1章「言の架橋」/a168#、第37巻第1章「富士山」/a259#〕