神の国 (1921)
この項目では、戦前の大本の機関誌について説明しています。その他の用法については「神の国 (曖昧さ回避)」をご覧ください。
神の国(かみのくに)は、大本の機関誌。『神霊界』誌が大正10年(1921年)6月で廃刊となり、代わって『神の国』が8月に創刊された。
目次
概要
「発刊の辞」に──『神霊界』は「主として神界霊界の消息を伝へ、国民に対して一大警鐘を乱打し来(きた)つた」が、その消息は「幽玄窃冥であつて、独り之を以て現実世界に臨むは、今後に処する所以にあらざる」ところだから、霊体一致、神人不離の活動に入り、神国建設の功を上げるために『神の国』を発刊した──と記されている[1]。
当初は月刊、大正11年10月から10日・25日の月2回発行[2]、大正13年(1924年)8月からはそれまでのB5版をB6版(約100頁)にあらためて月2回発行となり、大正14年8月からは月刊に戻る[3]。昭和4年(1929年)3月からはA5版となる[4]。昭和7年(1932年)4月頃の発行部数は1万5千部だった[5]。 大正14年(1925年)11月号は11月11日に発禁となり原稿が押収される[6]。
昭和10年(1935年)12月号(第15巻第12号・通巻第203号)まで発行されたが、以後は第二次大本事件により廃刊となった。
創刊初期の表紙には「神の国」の題号の上に神代文字で「カミノクニ」(右書き)と記されていた(八幡書店復刻版の表紙画像を参照)。この神代文字は言霊学で使われる水茎文字ではなく、平田篤胤が『神字日文伝』で発表した神代文字「日文(ひふみ)」である。
復刻版
平成17年(2005年)12月8日に八幡書店から『神の国』大正10年(1921年)8月号(創刊号)から11月号までの4号を収録した復刻版が発行された。(OBN:1928)
関連項目
- 神の国 (1950):戦後の大本の機関誌。昭和25年(1950年)9月に『海潮』から改題。
- 神の国 (1990):愛善苑の機関誌。