「高白山」の版間の差分
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2019年1月22日 (火) 17:46時点における版
高白山(こうはくざん)は、霊界物語に登場する山。アラスカ国にある。
目次
概要
主なエピソード
第2巻第28章から第38章にかけて、高白山を舞台に、
の三者による、「忠」を取るか「孝」を取るかという葛藤のドラマが展開されている。
第2巻第28章「高白山の戦闘」#・第29章「乙女の天使」#
高白山の守将・荒熊彦と荒熊姫の夫婦は、常世姫一派の魔軍に攻撃されるが、言霊別命と元照彦(言霊別命の弟)によって救われた。二人は恩を謝し、言霊別命の従臣となり、高白山の城塞を言霊別命に献上する。
言霊別命は荒熊彦を部将とし、高白山にてアラスカを治めた。
荒熊彦は、慢心した荒熊姫にそそのかされて、言霊別命を倒して自分が権力を握ろうとたくらむ。そのため常世姫の力を借りることにする。
荒熊彦は言霊別命に反乱を起こすが、乙女の天使(絹子姫)の助けにより言霊別命は助かり、夫婦は改心する。
第2巻第30章「十曜の神旗」#・第31章「手痛き握手」#
アラスカ国は再び平和に治まり、絹子姫は照妙姫と改称し、言霊別命の侍女となって身辺を護ることになった。 常世姫は竜宮城の主宰者・稚桜姫命に、言霊別命(言霊姫という妻がいる)は照妙姫と不倫をし、竜宮城を占領しようという反逆を企てていると讒言する。
稚桜姫命はそのウソを信じてしまい、高白山に討伐軍を派遣する。
神山彦が指揮する討伐軍が高白山にやってきて[3]、女を出せと要求する。
しかし乙女の天使(照妙姫=絹子姫)はどうしたわけか天の月宮殿に帰ってしまい、言霊別命は身の潔白を晴らすことが出来なかった。
そこで言霊別命は、母の国世姫からもらった領巾(ひれ)をふると、乙女の天使が現われて、疑いが晴らすことが出来た。
第2巻第32章「言霊別命の帰城」#
言霊別命は稚桜姫命の誤解(言霊別命が謀反を起こそうとたくらんでいるという誤解)を解くために帰城するが、常世姫に邪険にされ、嫌みを言われる。
第2巻第33章「焼野の雉子」#
高白山では、言霊別命に代わって元照彦がアラスカ全土を治めていた。
荒熊姫は、わが子・清照彦が、元照彦によって殺されたという噂を信じ、恨んでいた。そのため元照彦に仕えていることが苦痛だった。
荒熊姫と荒熊彦は、常世姫の部下の猿世彦と駒山彦に「わが子の敵をとれ」とそそのかされ、反乱を起こす。
元照彦はローマに逃げ、高白山は荒熊彦の手に落ちた。
第2巻第36章「高白山上の悲劇」#
長高山にいる清照彦は、高白山の荒熊彦夫妻(両親)に「大義のために、常世姫を捨て、言霊別命に謝罪せよ」と手紙を送る。 夫妻は、息子が生きていたことを喜んだ。そして悩む。言霊別命に帰順すれば、常世姫に討伐される。しかし常世姫に従えば、子を捨てることになるからだ。
駒山彦(常世姫の部下)の進言により、荒熊彦は、親子の情を捨てて常世姫に忠誠を捧げることを決意した。それを聞いた荒熊姫は苦悶して号泣する。
第2巻第37章「長高山の悲劇」#
清照彦は両親が改心せず反逆心をすてないため、両親を討つことを決意。
それを知った妻の末世姫は「両親を討つなんてとんでもない。中立を保って」と進言するが、断られたので自決してしまう。
それを見た清照彦も自決しようとするが、元照彦に止められる。
そこへ竜宮城から使者が現われ、言霊別命の「魔軍を掃滅せよ」との命令を伝えた。
しかし言霊別命の本心は、子の清照彦に両親を改心させて救わせようとの神慮だった。
清照彦は決意して、数万の神軍を率いて出撃。天の鳥船から高白山を攻撃する。
荒熊彦夫妻はローマへ逃走。
高白山は清照彦が、長高山は元照彦が治めることになった。
第2巻第38章「歓天喜地」#
清照彦は、両親(荒熊彦夫妻)を追えば倒すことができたが、わざと見逃して、両親にどこかで余生を送ってもらおうとした。
夫妻はローマを攻撃したが、捕まり、幽閉される。
清照彦は両親がローマで殺害されたという情報を聞き、自決を遂げようとする。
そのとき天極紫微宮から天女が現われ、「しばし隠忍して時を待て。必ず両親と妻に再会させる」と伝える。
清照彦は心を取り直し、時を待つことにした。
幾年も歳月が流れ、そして春が訪れた。清照彦は悲嘆に暮れていたが、空から十曜の神旗を立てた鳥船が数十隻、高白山に降りて来た。
言霊別命が「稚桜姫命の使者として賞詞を持ってきた」と3つの御輿(みこし)を見せる。その御輿の中から、両親(荒熊彦・荒熊姫)と妻(末世姫)が現われた。
言霊別命は「汝はよく忠孝を全うし、至誠を貫徹した。国治立大神からの褒美である」と告げる。
家族4人は嬉し涙に明け暮れた。
言霊別命は「長高山は荒熊彦・荒熊姫が、高白山は清照彦が治めよ」という神勅を伝える。
妻の末世姫は自決しようとしたとき、その貞節に感じて天使が降りてきて身代りとなり、言霊別命のそばに仕えていたのであった。