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虻公・蜂公は泥棒稼業をしていた。泥棒の虻公・蜂公は、[[紀の国]]の[[木山の里]]の[[常楠]]・[[お久]]夫婦の家に、旅人を装って泊まらせてもらい、百両ほどの大金を奪って、娘の[[お軽]]を殺した。<ref>{{rm|23|5|親子奇遇}}:[[お久]]の[[駒彦]]に対するセリフ「せめて二三日前にお前が帰つて呉れたなら、妹の'''お軽'''もあんな目に会うのではなかつたぢやらうに……あゝ残念な事をした。お前の行方を探したさ、若いうちに夫婦が交る交る紀の国一面を歩いて見たが、どうしても行方が知れず、斯う年が寄つては歩く事も出来ぬので、人さへ見れば吾家に泊つて貰ひ、何かの手懸りもがなと、善根宿をして居つたのだ。さうした所がエライ泥棒を泊めて、妹の生命を取られて了うたのぢや」</ref> <ref>{{rm|23|7|知らぬが仏}}:蜂公の虻公に対するセリフ「木山の里で爺と婆アの家に泊り込み、奪つて来た金子は大方使ひ果し」。虻公の蜂公に対するセリフ「木山の里で奪つた金子も百両ばかりあつたが」、「貴様は可愛相に彼の娘を○○して、両親の前でばらしたぢやないか」</ref>
清彦・照彦
,→第23巻・第25巻
=== 第23巻・第25巻 ===
二人は[[栗栖の宮]]の壊れた社務所の縁側で、その時のことを回顧していると、中から人から出て来た。それはお久だった。[[常楠]]・[[お久]]・[[秋彦]]・[[駒彦]]の4人は[[竜神の宮]]の祟りから逃れるため、[[木山の里]]を出立し、栗栖の森まで来たが、常楠が急病になったため、栗栖の宮の社務所で休んでいたのだった。