面那芸司・面那美神
面那芸司(つらなぎのかみ)と面那美神(つらなみのかみ)は、霊界物語に登場する人物。月氏国の白雪郷の酋長とその妻。面那芸司は白雪郷を出て、三五教の宣伝使として活動する。
概要
- 表記ゆれ:面那芸神、面那芸彦[1] / 面那美姫[2]
- 面那芸司は最初は「面那芸神」だが、第7巻第42章「分水嶺」#以降は「面那芸司」という表記が主流となる。
- 初出:白雪郷の酋長夫婦は第7巻第9章「弱腰男」#から登場しているが、名前が初めて出るのは第7巻第11章「助け船」#である。
- 酋長夫婦は第7巻第11章「助け船」#で日の出神から面那芸神・面那美神という名前を与えられるが、それ以前の名前は記されていないため分からない。
- 面那美神は白雪郷が舞台となる第7巻第9~13章だけに登場する。
主なエピソード
第7巻
白雪郷に三五教の宣伝使・祝姫が現れ、酋長夫妻を始め村人は感化され、一人残らず三五教の神を祭ることになった。そこへ大中教の宣伝使・健寅彦の一味がやって来て、祝姫を捕まえて山奥に連れて行き、酋長夫妻も大木に縛り付けてしまった。
日の出神が現れ、酋長夫妻と祝姫を救い出す。日の出神は酋長夫妻の固い信仰を激賞し、面那芸神・面那美神という名前を与えた。面那芸神は妻に白雪郷を守らせ、自分は宣伝使となって日の出神・祝姫と共に船に乗って旅立った。〔以上、第7巻第9章「弱腰男」#~第13章「美代の浜」#〕
日の出神一行3人は竜宮島を経由して筑紫島に上陸。熊襲の国、肥の国、豊の国、筑紫の国を旅して、日の出神は各地の守護職を任命して行く。〔第7巻第14章「怒濤澎湃」#~第46章「白日別」#〕
第8巻
筑紫の国で一行3人は別行動を取ることになり、面那芸司は船で天教山へ向かった[3]。だが海が荒れて船が暗礁にぶつかって沈んでしまう[4]。
日の出神は、高砂島へ向かう船(朝日丸)の船上で、他の乗客から、面那芸司が乗った船は沈んでしまったと聞いて、海に飛び込み、面那芸司を救出するために海の竜宮へ向かう。〔以上、第8巻第4章「烏の妻」#~第5章「三人世の元」#〕
海の竜宮で面那芸司は、八種の雷の神に襲撃されている伊弉冊尊を救うために必死の力を尽くしていた。日の出神は伊弉冊尊・面那芸司、及び正鹿山津見・淤縢山津見を救出して海面に出る。
伊弉冊尊は日の出神・面那芸司によってロッキー山に向かった…と見せかけて実は二人と共に天教山に帰った[5]。〔以上、第8巻第11章「海の竜宮」#~第12章「身代り」#〕
ツラギ島
王仁三郎は太平洋戦争における日本軍の敗戦の予言として「ツラギ島は、ツラナギ(面那芸)島である」と昭和18年1月に語っている。〔『新月の光』0483「ツラギ島」〕
ツラギ島はソロモン諸島の一つの、面積約2キロ平方キロの小さな島である。昭和17年(1942年)5月3日に日本軍が占領したが、8月7日に米軍が上陸して占領した(同日、ガダルカナル島にも上陸)。この日は王仁三郎が出獄して亀岡に帰った日である。
脚注
- ↑ 使用回数は、「面那芸」63回、その内訳は「面那芸司」10回、「面那芸彦」9回、「面那芸神」4回、「面那芸の」19回(その内訳は「面那芸の神」6回、「面那芸の司」5回、「面那芸の宣使(かみ)」4回)
- ↑ 使用回数は、「面那美」11回、その内訳は「面那美の神」5回、「面那美神」2回、「面那美姫」2回。
- ↑ 第7巻第46章「白日別」#:「此より日の出神は常世の国へ、面那芸司は天教山へ、祝姫は黄金山に向つて進む事となり、三柱は此処に惜しき袂を別ちたりける」
- ↑ 第8巻第4章「烏の妻」#:丁のセリフ「面那芸の宣使さまとかが船に乗つて、筑紫の島から天教山へ行かれる途中に海が荒れて船は暗礁にぶつつかり、メキメキと壊れて了つた。そして客は残らず死んで了つたと云ふことだよ」
- ↑ 第8巻第24章「盲目審神」#:「又もや海の竜宮に伊弉冊大神は到らせたまひ(略)自らは日の出神に迎へられて、ロッキー山に立籠るべく言挙げしたまひ、窃に日の出神、面那芸司とともに伊弉諾の大神の在ます天教山に帰りたまひぬ」