出典: 出口王仁三郎と霊界物語の大百科事典『オニペディア(Onipedia)』
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(あぶ)は、出口王仁三郎の化身、または王仁三郎の使者、と見なされる場合がある。

概要

王仁三郎が虻に変身したという話が三鏡にある。

(略)私も虻に身を変じて、支部分所を隈なく廻つたことがあるが、誰も知つては居まい。

私がかういふ話をしても信じないかも知れないが、今は昔京都に土田勝弘と云ふ信者があつて、私が虻に身を変ずる話をすると疑つて、そんな事なんぼなんでも出来はしますまいと云ふ。「よし、それでは帰りに三の宮(綾部より三里許りの地点)に一服してをれ、虻となつて飛んで行きお前の洋傘《こうもり》の周囲を三辺廻つてやる」と云うて置いた。

土田はまさかと思ひながらも、もしやといふ気持もあつて注意しながら檜山三の宮で休んで居ると、突如大きな虻が飛んで来てブンブンと音たてながら洋傘の周囲を三度勢ひよく飛行して、ずつと何処かへ行つて仕舞つた。

土田はこの異変に吃驚して再び取つて返し、真に畏れ入りましたと挨拶に来た。神秘の言霊を使へば虻ぐらゐ何でもなく、どんな事でも出来るのである。
出典: 月鏡「虻になつて」#

新月の光』によると王仁三郎が霊界物語を口述していた際、虻公蜂公第23巻第25巻に登場)のところまで来ると〈蜂公は開祖様のことであって、虻公は王仁のことである〉と教えた。〔『新月の光』0060「蜂公と虻公」大正十一年六月十一日桜井重雄氏拝聴〕

このようなこともあって、信者の信仰生活において、虻が王仁三郎の化身または使者と扱われることがある。

前述の土田勝弘の従弟・南部孫三郎が大病で危篤となった際、土田が一心不乱に平癒の祈願を行ったところ、〈南部氏の病床に一寸許りもあらうと思ふ大きな虻が、寒中にも抱はらずブンと音を立ててどこからともなく飛来り、病人の頭の上を三回舞ひ了るや、南部氏の腹部は岩でも砕けるやうな音がして、二三升許りも汚いものが肛門から排出すると共に、それより腹部の激痛も止まり、日を追うて快方に向つた〉〔第37巻第25章妖魅来#〕。この体験によって南部も大本に入信した。

ある信者は、眼病によって片眼が失明したある女性の眼が祈願によって見えるようになったが、その際に虻が現れたことを報告している。月次祭終了後〈聖師様の御拇印にて祈念せしに、未だ余寒(注・立春後の寒さ)ではあり蝿すら稀なる時、不思議にも蜜蜂大の虻周囲を飛び回るよと見る間に翳し持てる御拇印の小箱に止まり間もなく何れにか飛び去り、軈て御祈念も終り〉その翌朝その女性は〈朧気ながら見ゆるようになりましたと歓喜と感謝の涙に咽びつつ再び祈念を乞はれた〉。その後どんどん視力が回復し、十日ばかりして完治し、裁縫などが出来るようになったという。この女性は後に参綾して信者となった。〔『真如の光』大正15年(1926年)5月15日号、「霊験実話」28頁〕

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