四恩河
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主なエピソード
雨が降り続き四恩河は水かさが増して架橋中の橋が流されてしまった。四恩郷の酋長・寅若は数多の郷人を使い架橋の工事をしていた。人夫たちは、この橋は少なくとも一年に二度落ちる、と嘆く。
そこへウラル彦の一隊がやって来た。青雲山の黄金の玉を持ち帰るためにアーメニヤから来たのである。ウラル彦の部下・鬼掴は「ここを通過することは前知していおいたのにまだ橋が架かっていない、今日中に架けなければ四恩郷の奴らを残らず八つ裂きにしてやる」と怒鳴る。すると不思議なことにいつの間にか四恩河に立派な広い橋が架かっていた。ウラル彦は機嫌を直して橋を渡る。すると突然橋は崩れ落ち、ウラル彦の一隊はみな河に落ちて流されてしまった。するとまた元の立派な橋が架かっていた。
そこへ青雲山の守護職・吾妻彦の一隊が、黄金の玉を聖地エルサレムの黄金山に遷座するためにやって来た。無事に橋を渡り終えると、橋はなく、大きな亀が無数に甲を並べて浮かんでいる。これは琴平別神の化身であり、黄金の玉を守護するための活動であった。〔以上、第6巻第39章「石仏の入水」#~第40章「琴平橋」#〕