ヨルダン河 (神界)
この項目では、神界のヨルダン河について説明しています。その他の用法については「ヨルダン河」をご覧ください。
ヨルダン河(よるだんがわ)は、霊界物語に登場する河で、神界の大河。別名「イスラエルの河」「五十鈴川(いすずがわ)」[1]。「ヨルダン川」とも書く場合もある。
目次
概要(大洪水以前)
概要(大洪水以後)
主なエピソード(大洪水以前)
狸の土舟
稚桜姫命は三女・常世姫の希望で、ヨルダン河に黄金の船を浮かべて船遊びを開いた。しかし常世姫の隠謀で、言霊別命の乗る船だけ土製の船に金箔を塗った土船で、たちまち船は沈没してしまう。このとき斎代姫は河に飛び込み言霊別命を救助した。すると常世姫は「斎代姫は夫の斎代彦には目もくれず言霊別命を救ったのは、怪しい」と不倫関係でもあるかのように稚姫君命に誣告した。〔第2巻第11章「狸の土舟」#〕
水星の霊石
田依彦と中裂彦は稚桜姫命のために、ヨルダン河の上流に広い石庭を造った。すると稚桜姫命は身体に大痙攣を発し、激烈な腹痛に悩まされた。言霊別命が神示を請うと「ヨルダン河の上流に、水星の精から出た烏帽子形の霊石があり、それを掘り出して汚れた地上に置き、その上に数多の岩石を積み重ねたため、水星の精は苦しみ、それを知らせるために稚桜姫命を病にしたのである。すみやかに岩石を取り除き、その霊石を洗い清め、宮を造って鎮祭すれば、病は回復するであろう」とのことだった。そのようにすると稚桜姫命の病はたちまち治った。
ヨルダン河の上流にこの霊石があったため、水はゆるやかに流れていたが、この霊石を掘り出してから、土砂によって河は濁水となってしまった。中裂彦は心が狂ってヨルダン河に身を投じ、その霊は悪蛇と変じて死海に入り、邪鬼となった。
水星の霊石を祭った「水の宮」は言霊別命が斎主として日夜奉仕した。稚桜姫命はその後健康が勝ず時々病床に伏すことがあったが、常世姫は「言霊別命が水星の霊石を使って稚桜姫命を苦しめている」とウソの告発をしたため、稚桜姫命は大いに怒り、水星の宮を壊して霊石を砕けと言霊別命に迫った。言霊別命はやむを得ず霊石を地に投げつけると、霊石から旋風が起こり、風は高殿に立っていた稚桜姫命に当たり、稚桜姫命は地上に吹き飛ばされ、腰骨を折り、歩行が不自由となってしまった。
主なエピソード(大洪水以後)
聖地に近づく玉国別一行
玉を捧持して聖地エルサレムに向かう玉国別、真純彦、初稚姫の三人は、ヨルダン川の北岸を下りながら、西へ進んで行く。玉国別は後ろを振り向いて初稚姫の顔を見ると、その容貌は崇高さを増している。玉国別はハッと頭を下げ、「どうかお先へおいで下さい」と言うと、初稚姫は「神様は順序ですから」と笑いながら先に立って進む。(初稚姫の方が霊格が上位だということ)
玉国別と真純彦が議論していると、初稚姫は「これからは聖域内になるから、宣伝歌以外は一切しゃべらないように」と戒める。また聖地は「結構なところの恐いところ」だから油断するなと注意を与える。
三人はヨルダン川の渡し場から舟に乗って西岸に渡ると、日の出別命ら数百人の神司・信徒に出迎えられた。〔以上、第65巻第25章「道歌」#〕
(この次の章で七福神の神劇が上演される)
天の安河とヨルダン河
脚注
- ↑ 1.0 1.1 1.2 第1巻第23章「黄金の大橋」#
- ↑ 第1巻第24章「神世開基と神息統合」#
- ↑ 第2巻第11章「狸の土舟」#
- ↑ 第7巻第49章「乗り直せ」#:「ヨルダン河というて大きな河があつたのが、その河も洪水の時に埋つて了ひ、今では小さい細い川となつて、汚い水が流れて居る」
- ↑ 第35巻第1章「言の架橋」#
- ↑ 第65巻第24章「危母玉」#:「足を早めて漸くエルサレムに程近き、サンカオの里に着いた。此処にはシオン山より流れ来る、ヨルダン河が轟々と水音を立てて流れてゐる」
- ↑ 第65巻第25章「道歌」#:「と謡ひ乍ら漸くにしてヨルダン川の渡し場に着いた。昔はここに黄金橋と云ふ黄金の橋のかかつてゐた処である」