牡丹餅

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牡丹餅(ぼたもち)は、

  1. 霊界物語第14巻第10章#の章題。→「#章題」
  2. 出口王仁三郎が昇天の前に食べた、最後の食べ物。→「#出口王仁三郎」
  3. 方言で牡丹餅を「半殺し」と言う。→「#半殺し」

章題

弥次彦、与太彦、勝彦、六公の4人は松屋という飲食店に入った。店の婆(お竹の母お亀)と、牡丹餅の話題となる。婆は「握り飯と牡丹餅のマラソン競争」の話をする。

その後、婆は作りたての牡丹餅を出す。4人はうず高く積まれていた沢山の牡丹餅を一息で平らげてしまった。

マラソン競争

店の婆は「握り飯と牡丹餅のマラソン競争」の話を次のように語っている。

握飯は丸い、牡丹餅は一寸角が立つて居る。或時に握飯と牡丹餅とがマラソン競争をやりました。さうしたところが、丸い方の握飯が勝たねばならぬ筈だのに、中途で平太張つて仕舞つて、牡丹餅はとうとう決勝点まで安着されて名誉の優勝旗が手に入りました。そこで饅頭がやつて来て、牡丹餅よ、お前は一寸見てもぼたぼたして足が遅いと思つたに、勝利を得たのは何うした訳かと尋ねよりたら、牡丹餅が云ふには、私はあづきつけとるから道中は安心だと、オホヽヽヽ

この話は、民話等に実在するのかどうか分からないが、「ぼた餅ときなこ餅の競争」という三重県の民話に似ている。その民話では「あづき」と「歩き」を掛けている。

あるいは、小豆の赤い色には魔除けの効果があるという言い伝えがあるので、「安心だ」(私はあづきつけとるから道中は安心だ)と洒落ているのかも知れない。

出口王仁三郎

牡丹餅は王仁三郎が昇天の前に食べた最後の食べ物である。

一月一七日午後九時半ころ(略)その夜半の二時ころ、郷里の穴太からとどけられたボタ餅を少量摂取され、側近の者が拝読していた『霊界物語・天祥地瑞』の塵を片手にとられ、しみじみと見つめられていたが、「もう休む」といつの間にか眠りにつかれた。それが最後の言葉となった。

 一月一八日の朝八時ころ、イビキが異常なので医師が診察した結果、再度の脳出血と診断され、それからは昏睡の状態がつづいた。(略)

 明けて一九日(旧一二月九日)、(略)午前七時五五分、ついに肉体の生涯をおわった。
出典: 『大本七十年史 下巻』「1 昇天#」

この牡丹餅は小幡神社の社家の上田美知が作ったものである。

聖師の末の妹の小西きみ様のお話では、正月十七日、小幡神社の上田美知様の手づくりのボタ餅、小豆のものと、黄粉のものを、重箱二段につめて、二人で瑞祥館をおとずれられた。玄関に誰もいなかったので、聖師の室にゆき重箱を開きますと、右手を伸ばしてボタ餅をつかんでは何箇もパクパク食べられるので、フトそんなにあげてはいけないと気がついて、玄関に引き返して重箱のボタ餅をならして、何食わぬ顔で玄関の人に重箱をあずけて帰りました。その夜に聖師が、最後に召しあがられたボタ餅は、産土の小幡神社の神主の家の上田美知様が拵えられて、小西きみ様と、瑞祥館の聖師様に届けられたものでありました。
出典: 『新月の光』1281「産土神小幡神社の牡丹餅」(八幡版下巻422頁)
昭和二十三年正月十七日の夜、最後の眠りにつかれる前に、「ボタ餅はないか」と言われるので、ちょうど、聖師の末妹の小西きみ様の案内で、産土小幡神社の上田美知様が持参されていたボタ餅がありましたので差し上げると「ボタやんボタやん、この牡丹やんがなかったら、どんなもんじゃい」と、大変に喜んで召上られた。 十八日(昭和二十二年旧十二月八日)午前八時前に脳出血再発、昏睡状態に陥られ、遂に翌正月十九日午前七時五十五分、数え年の七十八才で昇天されました。奇しくも産土様のボタ餅が最後の御食物となった訳であります。
出典: 『新月の光』1282「聖師と牡丹餅」(八幡版下巻423頁)

半殺し

霊界物語に牡丹餅を「半殺し」、餡ころ餅を「皆殺し」と表現している箇所がある。米粒の潰し方を「殺す」と表現した方言で、関西地方に限らず、東北から九州まで、いろいろな地域にそのような方言がある。

「半殺し」とは、米粒をある程度残して、半分ほど潰した状態であり、「おはぎ」や「ぼたもち」などが該当する。

「皆殺し」(「本殺し」「全殺し」と呼ぶ方言もある)とは、米粒がほぼ完全になくなるまで潰した状態で、つまり「お餅」である。

【霊界物語での用例】

  • 第16巻第21章「御礼参詣」#:平助〈ハヽヽヽ、半殺しと言つたら牡丹餅の事ぢや、皆殺しと言つたら搗いて搗いて搗ききつた餅の事だ、心配しなさるな〉
  • 第17巻第1章「黄金の衣」#:岩公〈鬼彦、鬼虎、随分苦労をしたネー。お節の宿で半殺しに会ひ、今又此処で半殺しの様な目に遭つて、牡丹餅の様に、黄金の餡や、雪の餡を着けて、中々うまい事をやるのウ〉

外部リンク