朝嵐(あさあらし)は、出口王仁三郎の歌集。第二次大本事件の6年8ヶ月に亘る獄中時代を回顧して詠んだ歌で、保釈翌月の昭和17年(1942年)9月から10月にかけて記録された。現存しているのは1600首ある。

刊本

公刊されたのは王仁三郎昇天後である。

構成

歌集『朝嵐』は、「朝嵐一」から「朝嵐五」までと、「うたのしるべ一」から「うたのしるべ三」までの、計8つの部分から構成されている。「うたのしるべ一」の後半から「うたのしるべ二」の前半部分が紛失しており、現存しているのは次の計1600首である。[1]

  • 朝嵐一 320首
  • 朝嵐二 280首
  • 朝嵐三 500首
  • 朝嵐四 293首
  • 朝嵐五 50首
  • うたのしるべ一 前半89首のみ。後半8首欠落。
  • うたのしるべ二 前半欠落。後半8首のみ。
  • うたのしるべ三 60首

朝嵐一~五は出口伊佐男と森良仁が筆録し、うたのしるべ一~三は色紙に王仁三郎が自筆で書いている。[2]

隠語

朝嵐の作成当時はまだ戦時中で当局の監視を警戒したためか、歌は隠語が頻繁に使われている。

あいぜん出版『朝嵐』の巻末「編集にあたって」p29-32によると、主な隠語とその意味は次のようになる。

隠語 意味
月の座 大本教団
月 出口王仁三郎
鷲 政府高官
大鷹 内務省高官
大天狗 政財界や軍人の頭たち
黒犬・唐犬 内務省・警察
犬 警察
虎の館 検察局
虎 検事
醜虎 検察
大虎 検察検事
さかしらの文 検事調書
狼館 予審判事のところ
狼 予審判事
狼文 予審判事による予審調書
神 裁判官
九官鳥 弁護士
オリオン星座 拘置所
働きの庭 刑務所内の運動場
大熊座 刑務所本所
小熊座 刑務支所、中京刑務支所
小熊 看守
神羊 大本信徒・月座の幹部殉教者
羊 受刑者
羊の屑 囚人たち
人の屑 受刑者
柿色・浅黄色 既決囚
沙庭 一審公判廷
天の安川誓約 二審公判廷
星 月座の教え子
子羊 信徒
ブリキ・錻力 サーベル(佩刀)
火車 護送自動車

脚注

  1. ↑ あいぜん出版『朝嵐』の巻末「編集にあたって」p2-6
  2. ↑ 前掲「編集にあたって」p6