「三途の川」の版間の差分
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2018年11月17日 (土) 14:31時点における版
三途の川(しょうずのかわ)は、霊界物語に登場する川。中有界にある。
概要
- 旧仮名遣い:せうづのかは
- 表記ゆれ:三途川(しょうずがわ)、三途の河、三途河[1]
- 別名:三ツ瀬川(みつせがわ)、三瀬川[2]
- 初出:第3巻第25章「邪神の滅亡」#
- 第1巻第5章「霊界の修業」#の後半に出る「大きな河」も、「三途の川」とは明記していないが、状況から見て三途の川のようである。
- 中有界を南北に流れる大河。[3]
- 三途の川には死者の服を剥ぎ取る脱衣婆(だついばば)がいる。
主なエピソード
三途の川が舞台となるのは4回ある。
(1)
喜三郎(王仁三郎)は芙蓉仙人に導かれ大きな河の辺に立った。渡ると紺色の衣がたちまち純白に変じた。対岸に渡り終えると水の流れではなく、大蛇が無数に集まって火焔の舌を吐いていたので驚く。〔第1巻第5章「霊界の修業」#〕
(2)
音彦、弥次彦、与太彦は、ウラル教の捕り手に追われ、小鹿峠の谷間に飛び込んだ。〔第13巻第24章「大活躍」#〕
三人は中有界を彷徨し、大きな大河の川岸に着いた。どうやって渡ろうかと思案していると、傍らにみすぼらしい藁小屋がある。中には一人の婆がいて、ここは三途の川で、自分は脱衣婆だと名乗った。
脱衣婆とおかしな問答をしていると、ウラル教の大目付・源五郎がやって来た。猿山峠で落馬して死んだのである。弥次彦は源五郎の着物を剥ぎ、また脱衣婆から釘抜きを借りて源五郎の舌を抜きにかかるが、源五郎には沢山の舌があった。
脱衣婆は速くこの川を渡るように促す。不思議なことに三途の川の水が無くなっていた。「お前らの罪が薄らいだから川はもう流してしまった」と脱衣婆は言う。〔ここまで、第14巻第1章「三途川」#〕
音彦、弥次彦、与太彦、源五郎の一行四人は、三途川の脱衣婆に別れを告げ、雑草の原野を西へ進んで行く。〔第14巻第2章「銅木像」#〕 (この後一行は、巨大な銅木像と出会う)
(3)
弥次彦、勝彦の二人は、小鹿峠で突風に吹き飛ばされ、谷間に落ちた。〔第14巻第7章「難風」#〕
二人は中有界を彷徨い、三途の川の辺に着いた。脱衣婆とおかしな問答を交わす。脱衣婆は与太彦や六公が探しているか娑婆に帰るように促す。〔第14巻第8章「泥の川」#〕
二人は気が付くと、谷間の松の大木の上に落ちていた。〔第14巻第9章「空中滑走」#〕
(4)
玉山峠でバラモン軍の小頭・カルは、レーブに投げ飛ばされ谷底に落ちた。〔第40巻第10章「衝突」#〕
カルは中有界の枯野ケ原を歩いて行くと、レーブと、レーブにやられたバラモン教の家来7~8人と出会う。突然鬼が現れて、赤黒の鬼は他の連中を連れて枯野ケ原に消えて行く。青鬼はレーブとカルを連れて三途の川の川辺に到着した。黄金造りの家があり、中から12~3歳の美しい娘が2人現れた。
家の中に入ると外見とは異なり、汚い小屋である。美少女の後について奥の間に行くと、そこは草が生えた川の堤であった。美少女は「ここは三途の川の現界部だ。現界の奴らは表面ばかり立派にして人の目に見えない所はみなこんなものだ。自分もナイスに粉飾しているが、この家と同様、腹の中は汚いものだ」と言う。
美少女は次に幽界の館を案内する。それは汚い藁小屋で、とたんに美少女は白髪の婆になってしまった。婆は、三途の川の上つ瀬を渡れば現界へ、中つ瀬は神界へ、下つ瀬は幽界(地獄界)へ行くと言う。レーブとカルは婆が制止するのを振り切って、中つ瀬を渡って向こう岸に泳ぎ着いた。〔ここまで、第40巻第11章「三途館」#〕
(この後レーブとカルは、二人の心の顕れである天来菩薩と童子に遭遇し〔第12章「心の反映」#〕、女神に試される〔第13章「試の果実」#〕)
一途の川と三途の川の違い
→「一途の川#一途の川と三途の川の違い」を見よ