「朝嵐」の版間の差分
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あいぜん出版『朝嵐』の巻末「編集にあたって」p29-32によると、主な隠語とその意味は次のようになる。 | あいぜん出版『朝嵐』の巻末「編集にあたって」p29-32によると、主な隠語とその意味は次のようになる。 |
2022年8月19日 (金) 03:36時点における版
朝嵐(あさあらし)は、出口王仁三郎の歌集。第二次大本事件の6年8ヶ月に亘る獄中時代を回顧して詠んだ歌で、保釈翌月の昭和17年(1942年)9月から10月にかけて記録された。現存しているのは1600首ある。
刊本
公刊されたのは王仁三郎昇天後である。
- 昭和35年(1960年)に大本七十年史資料(第3期第1号)として大本教学院から『朝嵐──第二次大本事件回顧歌』が発刊。169頁。 →「朝嵐 (大本教学院)」
- 『大本教学』第4号(昭和44年2月)~第13号(昭和49年9月)に連載された(第10号を除く計9号)。副題「第二次大本事件回顧歌」。
- 昭和48年(1973年)に読売新聞社から発刊された『出口王仁三郎著作集 第五巻 人間王仁三郎』p226「第二次弾圧」に「朝嵐一」の320首が掲載。
- 平成3年(1991年)に天声社から発刊された『ほしくらにてよめる歌──出口王仁三郎聖師・出口すみ子二代教主 獄中の御歌』に抜粋が掲載。
- 平成9年(1997年)にあいぜん出版から『朝嵐──第二次大本事件回顧歌』が発刊。 →「朝嵐 (あいぜん出版)」
構成
歌集『朝嵐』は、「朝嵐一」から「朝嵐五」までと、「うたのしるべ一」から「うたのしるべ三」までの、計8つの部分から構成されている。「うたのしるべ一」の後半から「うたのしるべ二」の前半部分が紛失しており、現存しているのは次の計1600首である。[1]
- 朝嵐一 320首
- 朝嵐二 280首
- 朝嵐三 500首
- 朝嵐四 293首
- 朝嵐五 50首
- うたのしるべ一 前半89首のみ。後半8首欠落。
- うたのしるべ二 前半欠落。後半8首のみ。
- うたのしるべ三 60首
朝嵐一~五は出口伊佐男と森良仁が筆録し、うたのしるべ一~三は色紙に王仁三郎が自筆で書いている。[2]
隠語
朝嵐の作成当時はまだ戦時中で当局の監視を警戒したためか、歌は隠語が頻繁に使われている。
あいぜん出版『朝嵐』の巻末「編集にあたって」p29-32によると、主な隠語とその意味は次のようになる。
隠語 | 意味 |
---|---|
月の座 | 大本教団 |
月 | 出口王仁三郎 |
鷲 | 政府高官 |
大鷹 | 内務省高官 |
大天狗 | 政財界や軍人の頭たち |
黒犬・唐犬 | 内務省・警察 |
犬 | 警察 |
虎の館 | 検察局 |
虎 | 検事 |
醜虎 | 検察 |
大虎 | 検察検事 |
さかしらの文 | 検事調書 |
狼館 | 予審判事のところ |
狼 | 予審判事 |
狼文 | 予審判事による予審調書 |
神 | 裁判官 |
九官鳥 | 弁護士 |
オリオン星座 | 拘置所 |
働きの庭 | 刑務所内の運動場 |
大熊座 | 刑務所本所 |
小熊座 | 刑務支所、中京刑務支所 |
小熊 | 看守 |
神羊 | 大本信徒・月座の幹部殉教者 |
羊 | 受刑者 |
羊の屑 | 囚人たち |
人の屑 | 受刑者 |
柿色・浅黄色 | 既決囚 |
沙庭 | 一審公判廷 |
天の安川誓約 | 二審公判廷 |
星 | 月座の教え子 |
子羊 | 信徒 |
ブリキ・錻力 | サーベル(佩刀) |
火車 | 護送自動車 |