霊界物語第30巻の諸本相違点
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霊界物語の諸本相違点とは、霊界物語刊本の諸本(初版、校定版、愛善世界社版など)の本文の相違点のことである。
- 諸本すべてをチェックしたわけではない。飯塚弘明が霊界物語ネットのデータ作成の過程において気がついた相違点をピックアップしたものである。霊界物語ネットは愛善世界社版を底本にしており、主に愛善世界社版と八幡書店版との相違点をピックアップしてある。全ての相違点ではなく、あくまでも気がついた点だけである。
- 八幡書店版の本文は校定版とほぼ同じである。また、王仁DBのデータは霊界物語ネットと同じである。
- 各諸本を次のように略す。 初…戦前の初版 再…戦前の再版(第二版のこと) 三…戦前の三版(四版以降も同様に略す) 御…聖師御校正本 普…普及版 校…校定版 修…修補版 八…八幡書店版(八幡版) 愛…愛善世界社版(愛世版) R…霊界物語ネット
- 最も基準にすべき原典は御校正本であり、それと他の諸本を比較すべきである。また、八幡版の底本は校定版である。しかし霊界物語ネットのデータ作成の段階では御校正本や校定版が入手できなかったため、やむを得ず、八幡版や愛世版を基準にして、御校正本や校定版を比較しているかのような書き方をしている場合もある。
- 天祥地瑞は最初から校正された状態で発刊されているため、御校正本というものは存在しない。戦前発行された初版と、戦後発行された版(再版以降)との比較になる。
- ストーリー上の矛盾や、意味の変更を伴うような重大な相違点については 【重大】 という表示を付けた。
- 「凡例」は八幡版には収録されていない。校定版には「あとがき」として掲載されている。
八 | p576上 | 八人乙女を遣はして |
愛 | p9 | 八人乙女を使はして |
R | 愛世版と同じ |
八 | p580下 | 妾に於ては別に心配でもざごいませぬが、 |
愛 | p21 | 妾に於ては別に心配でも御座(ござ)いませぬが、 |
R | 愛世版と同じ |
八 | p584下 | 今まで大蛇に魅入(みい)られ、 (「れ」がない) |
愛 | p31 | 今迄大蛇に魅入(みい)れられ、 |
R | 愛世版と同じ |
八 | p585上 | 修羅の妄執たちまちに |
愛 | p34 | 修羅の亡執忽ちに |
R | 愛世版と同じ |
八 | p585下 | 心拗(ねぢ)けし石熊も |
愛 | p34 | 心佞(ねぢ)けし石熊も |
R | 愛世版と同じ |
八 | p586上 | やうやく渡りテルの国 |
愛 | p36 | 漸(やうや)う渡りテルの国 |
R | 愛世版と同じ |
御 | p50(第4章) | 桃上彦の大神(おほかみ)は |
校 | p45 | 桃上彦の天使(おんかみ)は (桃上彦が大神であるはずがないので天使に修正したか?) |
八 | p588上 | 校定版と同じ |
愛 | p42 | 御校正本と同じ |
R | 【重大】御校正本と同じ |
八 | p588下 | 神伊弉諾大神の |
愛 | p43 | 神伊邪諾大神の |
R | 愛世版と同じ |
八 | p589上 | それより進みて波斯の国 |
愛 | p45 | それより進んで波斯の国 |
R | 愛世版と同じ |
八 | p590上 | 四方の国形眺むれば |
愛 | p48 | 四方の国型眺むれば |
R | 愛世版と同じ |
八 | p594上 | 偽(いつは)らせつつ日に夜に |
愛 | p60 | 佯(いつは)らせつつ日に夜に |
R | 愛世版と同じ |
八 | p597下 | 叔母が死んでも食休(ぢきやす)み |
愛 | p71 | 叔母が死んでも直休(ぢきやす)み |
R | 愛世版と同じ |
八 | p599上 | カール『ウンとドツコイ ドツコイシヨ |
愛 | p75 | カール『ウントコドツコイ、ドツコイシヨ |
R | 愛世版と同じ |
八 | p602下 | 見目形(かたち)よき二人の女、 |
愛 | p85 | 見目容(かたち)よき二人の女、 |
R | 愛世版と同じ |
八 | p603上 | 体よく打ち出す肱鉄砲、 |
愛 | p86 | 態(てい)能く打出す肱鉄砲、 |
R | 愛世版と同じ |
八 | p603下 | 他(ひと)の花と眺めむよりは |
愛 | p87 | 人(ひと)の花と眺めむよりは |
R | 愛世版と同じ |
八 | p603下 | 恋の妄執は晴れるだろと |
愛 | p87 | 恋の亡執は晴れるだろと |
R | 愛世版と同じ |
八 | p605下 | チと臭いと考えへてをつたが |
愛 | p92 | チと臭いと考へて居つたが |
R | 愛世版と同じ |
八 | p605下 | 乙『相変はらず馬鹿口たたく男だなア。※「を」がない |
愛 | p93 | 乙『相変はらず馬鹿口を叩く男だなア。 |
R | 愛世版と同じ |
八 | p607上 | その名も高き正鹿山津見の司(かみ)の |
愛 | p97 | 其名も高き正鹿山津見の神(かみ)の |
R | 愛世版と同じ |
八 | p607下 | 花と謳はれ来たりける |
愛 | p98 | 花と歌はれ来りける |
R | 愛世版と同じ |
八 | p615下 | されども、何処ともなしに |
愛 | p120 | されど何処ともなしに |
R | 愛世版と同じ |
八 | p615下 | ハーモニーを欠いだ悲哀の情を |
愛 | p120 | ハーモニーを欠いた悲哀の情を |
R | 愛世版と同じ |
八 | p616下 | 大空高く翔昇り |
愛 | p124 | 大空高く翔登り |
R | 愛世版と同じ |
八 | p616下 | 青人草に霑ひを |
愛 | p124 | 青人艸に霑ひを |
R | 愛世版と同じ |
八 | p618 | 成り出でませる人草や |
愛 | p128 | 成り出でませる人艸や |
R | 愛世版と同じ |
御 | p166(第11章) | 八洲の国に繙(わだかま)る |
校 | p145 | 御校正本と同じ |
八 | p620下 | 八洲の国に蟠(わだかま)る |
愛 | p134 | 御校正本と同じ |
R | 【重大】八幡版と同じ(「繙」は誤字であろう。「ひもとく」という意味なので、「わだかまる」とは逆の意味になってしまう) |
八 | p620下 | 雪を渡りてやうやうに |
愛 | p135 | 雪を渉りてやうやうに |
R | 愛世版と同じ |
八 | p622上 | 二人の姫の後に従ひ |
愛 | p140 | 二人の後に従ひ |
R | 愛世版と同じ |
八 | p624下 | カールの後に従いてこい |
愛 | p148 | カールの後に跟いて来い |
R | 愛世版と同じ |
八 | p626上 | 御輿二挺を担(かつ)がせつ |
愛 | p152 | 御輿二挺を舁(か)つがせつ |
R | 愛世版と同じ |
御 | p191(第13章) | メソポタミヤを立出でて バラモン教の司等に 教を開く折柄に 吾等が姉妹主従は 虐げられて棚無しの |
校 | p166 | メソポタミヤを立ち出でて 教を開くをりからに 吾らが姉妹主従は バラモン教の司らに 虐げられて棚無しの |
八 | p626下 | 校定版と同じ |
愛 | p154 | 御校正本と同じ |
R | a068 | 【重大】校定版と同じ(これは末子姫の歌であるが、御校正本の記述では、バラモン教の司らに対して三五教を開いたというように読めてしまう。読者の混乱を避けるため、校定版と同じように「バラモン教の司等に」の位置を変えた) |
八 | p627上 | ウヅの都を当所(あてど)とし |
愛 | p155 | ウヅの都を当途(あてど)とし |
R | 愛世版と同じ |
八 | p627下 | これに御召(おめ)し下さいまして |
愛 | p157 | これにお乗(め)し下さいまして |
R | 愛世版と同じ |
八 | p628上 | 御奉公致す端女(はしため)なれば |
愛 | p157 | 御奉公致す婢女(はしため)なれば |
R | 愛世版と同じ |
八 | p628上 | 至誠に免じ、御召(おめ)し下さいます |
愛 | p158 | 至誠に免じ御乗用(おめ)し下さいます |
R | 愛世版と同じ |
八 | p628下 | 宜しく御補導のほどを |
愛 | p159 | 宜しく御輔導の程を |
R | 愛世版と同じ |
八 | p628下 | この御輿に御召(おめ)し下さらねばなりますまい。 |
愛 | p159 | 此御輿に御乗(おめ)し下さらねばなりますまい。 |
R | 愛世版と同じ |
八 | p629上 | どうぞこの道理を聞き分け |
愛 | p160 | どうぞ此処(ここ)の道理を聞分け |
R | 愛世版と同じ |
八 | p629上 | 是非是非御召(おめ)しを願はねば |
愛 | p160 | 是非是非御乗(おめ)しを願はねば |
R | 愛世版と同じ |
八 | p629上 | 歓喜の真情に暮れてゐる。 |
愛 | p161 | 感喜(かんき)の真情に暮れてゐる。 |
R | 愛世版と同じ |
八 | p631上 | 悠久無限の天地に比ぶれば、 |
愛 | p167 | 幽窮(いうきう)無限の天地に比ぶれば、 |
R | 愛世版と同じ |
八 | p633上 | 言依別命の前にツカツカと |
愛 | p172 | 言依別の前にツカツカと (「命」がない) |
R | 愛世版と同じ |
八 | p634下 | 水と魚と、ほとんど当分になつてをる |
愛 | p176 | 水と魚と殆ど等分になつて居る |
R | 愛世版と同じ |
八 | p639上 | ヒルとテルとの国境 |
愛 | p189 | ヒルとテルとの国堺 |
R | 愛世版と同じ |
御 | p241(第16章) | 意恨を晴らさむと |
校 | p209 | 遺恨を晴らさむと |
八 | p641上 | 校定版と同じ |
愛 | p196 | 御校正本と同じ |
R | 御校正本と同じ(2020/5/13までは校定版と同じ) |
御 | p251(第17章) | 如何しても根本的に両教を絶滅するは、 (「に」がない) |
校 | p217 | どうしても根本的に両教を絶滅するには、 |
八 | p644上 | 校定版と同じ |
愛 | p204 | 御校正本と同じ |
R | 校定版と同じ |
八 | p645上 | 逃げ帰つたる無様(ぶざま)さ、 |
愛 | p206 | 逃げ帰つたる無態(ぶざま)さ、 |
R | 愛世版と同じ |
八 | p653上 | この世を託(かこ)つをりからに |
愛 | p229 | 此世を歎(かこ)つ折柄に |
R | 愛世版と同じ |
八 | p657上 | 二人は『モウ少し休みたいア……』と |
愛 | p241 | 二人は『モウ少し休みたいなア……』と |
R | 愛世版と同じ |
御 | p311(第22章) | 亡霊を吊(ともら)つてやらうぢやないか。 |
校 | p271 | 亡霊を弔(とぶら)つてやらうぢやないか。 |
八 | p662上 | 校定版と同じ |
愛 | p255 | 御校正本と同じ |
R | 「弔(ともら)う」(「吊」は「吊す」という意味しかないので誤字であろう。「とぶらう」は古い言い方で、後に「とむらう」に転訛した。校定版編者が気を利かして古い言い方に変えたか?) |
八 | p661上 | 大速力で突進して来たる。 |
愛 | p258 | 大速力で突進し来(きた)る。 (「て」がない) |
R | 愛世版と同じ |
御 | p324(第23章) | 痺癇(ひかん)を患ひかけて |
校 | p281 | 御校正本と同じ |
八 | p665下 | 脾疳(ひかん)を患ひかけて (一般的にはこの「脾疳」という文字を使う) |
愛 | p264 | 御校正本と同じ |
R | 御校正本と同じ(2020/5/13までは八幡版と同じ) |
御 | p324(第23章) | 酒倉へ鍵を以て行かれた |
校 | p282 | 酒倉へ鍵を持つて行かれた |
八 | p666上 | 校定版と同じ |
愛 | p264 | 御校正本と同じ |
R | 校定版と同じ |
御 | p326(第23章) | 腰の牒番(てふつがひ)を歪めたり、 |
校 | p283 | 腰の蝶番(てふつがひ)を歪めたり、 |
八 | p666下 | 校定版と同じ |
愛 | p266 | 御校正本と同じ |
R | 校定版と同じ |
八 | p668下 | 勝つ気づかいひはないワ (「い」が余計) |
愛 | p270 | 勝つ気づかひはないワ |
R | 愛世版と同じ |
八 | p668下 | 勤め上げるんだよ。 |
愛 | p271 | 勤め上げるのだよ。 |
R | 愛世版と同じ |
御 | p336(第24章) | 凱旋祝の酒宴を催(もよほ)うし、 (「う」が余計? それともそういう言い回し?) |
校 | p291 | 凱旋祝ひの酒宴を催し、 |
八 | p669下 | 校定版と同じ |
愛 | p274 | 御校正本と同じ |
R | 御校正本と同じ |
八 | p671上 | もはや了簡はならぬぞ。 |
愛 | p277 | 最早了見はならぬぞ。 |
R | 愛世版と同じ |
御 | pあ(附記) | 山田の畔(なはて)を昇る。 |
校 | p298 | 御校正本と同じ |
八 | p673 | 山田の畷(なはて)を昇る。 |
愛 | p281 | 御校正本と同じ |
R | 御校正本と同じ(「畔」も「畷」も「あぜ」という意味を持つが「なわて」と読むのは「畷」だけなので、用法としては八幡版が適正。) |
八 | p674 | 木霊(こだま)を返す水の音が |
愛 | p281 | 木魂(こだま)を返す水の音が |
R | 愛世版と同じ |
八 | p680 | 何人も朝夕(てうせき)これを奏上して |
愛 | p290 | 何人も日夕(につせき)之を奏上して |
R | 愛世版と同じ |