霊界物語第60巻の諸本相違点

霊界物語第60巻の諸本相違点について記す。

霊界物語の諸本相違点とは、霊界物語刊本の諸本(初版、校定版、愛善世界社版など)の本文の相違点のことである。

  • 諸本すべてをチェックしたわけではない。飯塚弘明が霊界物語ネットのデータ作成の過程において気がついた相違点をピックアップしたものである。霊界物語ネットは愛善世界社版を底本にしており、主に愛善世界社版と八幡書店版との相違点をピックアップしてある。全ての相違点ではなく、あくまでも気がついた点だけである。
  • 八幡書店版の本文は校定版とほぼ同じである。また、王仁DBのデータは霊界物語ネットと同じである。
  • 各諸本を次のように略す。 初…戦前の初版 再…戦前の再版(第二版のこと) 三…戦前の三版(四版以降も同様に略す) 御…聖師御校正本 普…普及版 校…校定版 修…修補版 八…八幡書店版(八幡版) 愛…愛善世界社版(愛世版) R…霊界物語ネット
  • 最も基準にすべき原典は御校正本であり、それと他の諸本を比較すべきである。また、八幡版の底本は校定版である。しかし霊界物語ネットのデータ作成の段階では御校正本や校定版が入手できなかったため、やむを得ず、八幡版や愛世版を基準にして、御校正本や校定版を比較しているかのような書き方をしている場合もある。
  • 天祥地瑞は最初から校正された状態で発刊されているため、御校正本というものは存在しない。戦前発行された初版と、戦後発行された版(再版以降)との比較になる。
  • ストーリー上の矛盾や、意味の変更を伴うような重大な相違点については 【重大】 という表示を付けた。

第21章「三五神諭(その二)」には4篇の神諭が収録されているが、そのうちの1篇について日付と掲載順序に混乱がある。 初版で章の最初に掲載されている「明治三十一年旧五月五日」の神諭が、校定版では日付が「明治三十三年旧五月五日」に修正され、順序が3番目に移動しているのである。(普及版には「三五神諭」は収録されていない)

●初版・再版・愛世版

  1. 明治三十一年旧五月五日
  2. 明治三十二年…月…日
  3. 明治三十二年旧七月一日
  4. 明治三十四年旧三月七日

●校定版・八幡版

  1. 明治三十二年…月…日
  2. 明治三十二年旧七月一日
  3. 明治三十三年旧五月五日(初版等では明治三十一年旧五月五日)
  4. 明治三十四年旧三月七日

校定版と同時期(昭和40年代)に刊行された大本神諭(五巻本)では、この神諭は明治31年とされている(第2集p26)。五巻本は筆先を底本に使用しているので、おそらく筆先では明治31年になっていたのではないか? 校定版もそれに合わせて、この神諭を明治33年とし、編年順なので章の一番最初から三番目に移動させたのではないか? その後(昭和50年代)刊行された大本神諭(七巻本)は神霊界掲載のものを底本にしているため、明治33年になっている(第1巻p102)。(同時期に発刊された修補版は未調査)

【重大】霊界物語ネットでは初版と同じにした。


第60巻第19章「復活」/a180#の埋葬祭の祝詞の冒頭(初版p328、再版p329、校定版p279、八幡版p686上、愛世版p263、普及版には各種祝詞は掲載されていない)の「修斎正准○等」という文言の「正准」という文字は、図のように左右横並びになっている。

ただし初版では、左から「正」、右が「准」だが、再版以降の版では左が「准」、右が「正」になっている(向かって右側、神様から見て左側が上位だからか? あるいは日本語を横書きにする場合の順序として右→左が正しいからか?)。

また初版では、頭に「贈(ぞう)」という文字があり「贈修斎」になっているが、再版以降では「贈」の文字は外され「修斎」になっている。

【重大】霊界物語ネットでは「正准」の表記は他の文字と同じように通常の横書きとし、「贈」の字は外した。



初 p39(第2章) 一度は驚き逃げ狂ふ
校 p35 初版と同じ
八 p609下 一度は響き逃げ狂ふ (誤字)
愛 p33 初版と同じ
R 初版と同じ
初 p275(第14章) (附言)『天津祝詞神言の二章は古代の文なれば現今は使用せず』
再 p275 初版と同じ
校 p238 (削除されている)
愛 p223 初版と同じ
R 初版と同じ
初 p288(第16章) 感謝祈願詞の「祈願」

大御神の天業を仕へ奉るべく

再 p288 初版と同じ「を」
校 p248 初版と同じ「を」
愛 p233 初版と同じ「を」
R 初版と同じ「を」 (天声社の『おほもとのりと』では「に」になっている)
初 p312(第17章) 辞別けて此の霊殿に鎮まり坐す諸々の家の御霊(みたま)等の御前に白さく。
校 p265 初版と同じ
八 p681上 辞別けて此の霊殿に鎮まり坐す諸々の家の神霊等の御前に白さく。
R 初版と同じ
初 p315(第18章) (復祭祝詞)

諸々の神霊(みたま)の御前に、

校 p268 初版と同じ
八 p682上 諸々の御霊の御前に、
R 初版と同じ
初 p349(第20章)
p381(第22章)
改信を致して、元の水晶魂に立復りて下されよ。
到底敵はんから往生いたして改信いたしますから
校 p296
p321
改心を致して、元の水晶魂に立復りて下されよ。
到底敵はんから往生いたして改心いたしますから
愛 p290
p306
どちらも校定版と同じ「改心」
R どちらも初版と同じ「改信」(当初は「改心」だったが2021/11/6に修正した)

三五神諭には約70ヶ所で「改信」が使われているが、校定版・愛世版ではこの2ヶ所だけ「改心」になっている。よって誤字と判断した。

初 p36,362(第21章) (明治32年旧7月1日の神諭)

艮金神大国常立尊が(略)艮金神大国常立尊の

校 p301,302 艮金神国常立尊が(略)艮金神国常立尊の (「大」が無い)
愛 p290,291 初版と同じ
R 初版と同じ

神霊界掲載の大本神諭には「大」がある。大本神諭 明治三十二年旧七月一日#、七巻本の第1巻p125,126
五巻本(筆先が底本)は「艮の金神」だけで「国常立尊」という文字が無い。五巻本の第1集p238,240

校 p357 邪神を往生いたさすのであるから、大丈夫であれども、
八 p716下 邪神を往生いたさすのであるから、大夫丈であれども、 (誤字)
R 校定版と同じ

感謝祈願詞の最後から2~3行目の「御名に幸(さちは)へ給ひて」のフリガナ「さち」が「さき」になっている文献がある。戦前の文献でも「さき」になっているものがある。

  • フリガナが「さち」の文献。
    • 霊界物語 初版 p290-7行目 さち
    • 霊界物語 再版 p290-7行目 さち
    • 霊界物語 校定版(昭和46年第二刷) p250-3行目 さち
    • 霊界物語 愛世版 p235-3行目 さち
    • 善言美詞(愛善苑) 平成2年増補第2刷 さち
  • フリガナが「さき」の文献。
    • 祝詞略解(昭和2年初版) p76-7行目 さき
    • 祝詞略解(昭和6年第四版) p76-2行目 さき
    • おほもとのりと 昭和63年第50刷 さき
    • 新装版おほもとのりと 令和元年初版 さき

「さち」は「さき」の誤字の可能性が高いが、意味が通らないわけではないので、霊界物語ネットでは「さち」のままにしておく。