無花果
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無花果(いちじく)は、
(1) 霊界物語に登場する植物。
(2) 霊界物語第34巻第7章の章題。
(3) 霊界物語第73巻第29章の章題。
本項では(1)について解説する。
主なエピソード
- 常世姫は橄欖山で、優れて色が美しく大きく熟した無花果を食べた。すると強い腹痛と陣痛が起こり、五月姫を産んだ。五月姫は、姉の初花姫と顔がそっくりだった。(これより先、常世姫は、梅を沢山食べて、高月彦と初花姫を産んでいる)〔第4巻第38章「隙行く駒」#〕
- 無花果は鬼城山の名物。第6巻第2章「瀑布の涙」#
- 第34巻には無花果が特に多く登場する。
- テームス峠を下った所に、無花果が石榴(ざくろ)のようにはじけている。ここの無花果は有名で、善人が通れば石榴のように大きくなり通行人に紫赤の顔を見せるが、悪人が通れば小さく莟となり人目に付かないように隠れてしまう妙な無花果である。〔第40巻第16章「春駒」#〕
- 美玉姫の命(太元顕津男の神と如衣比女の神の御子)は無花果の実を一つ食べると、たちまち背が高く伸び上がり成人してしまった。美玉姫の命は、自分は月の世界から生まれたので成長が早い、月の露を浴びて育った無花果が自分の身体を生かす食べ物である、と歌う。〔第73巻第29章「無花果」#〕
三鏡
- 「三千年に一度実る桃の実」というのは無花果の事であり、桃のことではない。「優曇華の花咲く春」というのも同じ意味である。優曇華はインド語であって無花果のことである。大本神諭の「煎豆にも花が咲く」というのと同じ意味であり、希有の出来事のことである。〔水鏡「三千年に一度実る桃の実」#〕
- 「瘤を取るには、無花果の葉の搾り汁即ちあの乳のやうな汁を取り、それを塗りつけて置くとやがて取れる」〔水鏡「瘤を取る法」#〕
- 「無花果の青い実をちぎると乳白色の粘液が出て来る、それをつけるとよい」〔玉鏡「イボの薬」#〕
現実の無花果
原産地は西アジアで、日本には江戸時代に入って来た。果実や食用にする他、薬用にも使う。
聖書の創世記には、アダムとイブが禁断の果実を食べて羞恥心を抱き、イチジクの葉を腰に巻いたと記されている。