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虎熊山
,→爆発
* {{rm|65|15|饅頭塚}}:ブラヷーダ姫の回顧歌「セルの山辺に来て見れば 俄に四辺暗澹と 不快の空気に包まれぬ 唯事ならじと神の御名 ただ一心に唱へつつ 千花の香る山路を 進み来れる折柄に 大地は俄に震動し 後に聞ゆる爆音は 獅子狼か虎熊か 但しは大蛇の襲来か 百千万の雷の 一度に落ちし如くなる 其音響に振りかへり 空を仰いで眺むれば 豈計らむや昨日まで 醜の曲津に捉はれて 苦しみ居たる思出の 印象深き雲の山 虎熊岳の爆発と 悟りし時の恐ろしさ」(この後ブラヷーダ姫は、マナスイン竜王が通過する場面に遭遇する):[[ブラヷーダ姫]]、「セルの山辺」。
* {{rm|65|21|仙聖郷}}:「俄に大地はビリビリと震動し、四辺の山岳は轟々と唸り出したとみるまに、轟前たる爆音、天地もわるる許りに響き来り、水門壺におちて居た、テーラは其震動にはね飛ばされて、二三間飛上り、どんと大地に投げ付けられ、苦しげに泡をふいてゐる。此音響は虎熊山の火山が一時に爆発した響であつた」:[[三千彦]]、[[仙聖郷]]。
** {{rm|65|22|均霑}}:「虎熊山の俄の爆発に、仙聖山は云ふも更なり、此郷土の山川草木は激烈に震動し、三千彦を除く外、何れも顔色蒼白となり、慄ひ戦いてゐた。熔岩は七八里隔てた此地点まで遠慮会釈もなく降りくるその凄じさ」:(前の章からの続き)「虎熊山の俄の爆発に、仙聖山は云ふも更なり、此郷土の山川草木は激烈に震動し、三千彦を除く外、何れも顔色蒼白となり、慄ひ戦いてゐた。熔岩は七八里隔てた此地点まで遠慮会釈もなく降りくるその凄じさ」
* {{rm|65|24|危母玉}}:「俄に一天墨を流した如く黒雲塞がり、えも云はれぬ陰欝の空気が漂うて来た。そしてあたりは森閑として微風一つ吹かず、何ともなしに蒸し暑く身体の各部からねばつた汗が滲んで来る。毒ガスにでもあてられた様に息苦しくなり、川べりの木蔭に二人は倒れる様にして腰を卸し、草の根に顔を当てて地中から湧き出づる生気を吸ひ、健康の回復を計つてゐる。これは数十里を隔てた東方の虎熊山が爆発し、折柄の東風に煽られて、毒を含んだ灰煙が谷間の低地へ向つて集まつて来たからである」:[[玉国別]]・[[真純彦]]、聖地エルサレムに近い[[サンカオの里]]。