五男三女神
五男三女神(ごなんさんにょしん)とは、
- 天照大御神と須佐之男命の誓約(うけい)のときに生まれた五柱の男神と三柱の女神のこと。
- 霊界物語第77巻に登場する神々の集団。 →「五男三女神 (十一神将)」を見よ
- 霊界物語第77巻第13章の章題。読みは「ごなんさんじょしん」。
この項目では、誓約のときに生まれた五柱の男神と三柱の女神について解説する。
古事記において、須佐之男命の十拳の剣から三女神が、天照大御神の八坂の勾玉から五男神が生まれた。
王仁三郎は三女神は三つの御魂なので瑞の御魂、五男神は五つの御魂なので厳の御魂であると解している。[1]
目次
古事記言霊解
霊界物語第12巻第29章「子生の誓」#(古事記言霊解)に記された三女神と五男神の神名と言霊学上の解釈は次の通りである。
- 多紀理姫命(たぎりひめのみこと)/尚武勇健(しょうぶゆうけん)の神
- 市寸島姫(いちきしまひめ)/稜威(りょうい)直進、正義純直の神
- 多気津姫命(たきつひめのみこと)/突進的勢力迅速の神
- 正勝吾勝勝速日天の忍穂耳命(まさかあかつかちはやひ あめのおしほみみのみこと)/不撓(ふとう)不屈勝利光栄の神
- 天の菩卑能命(あめのほひのみこと)/血染焼尽(ちぞめしょうじん)の神
- 天津日子根の命(あまつひこねのみこと)/破壊屠戮(とりく)の神
- 活津彦根命(いきつひこねのみこと)/打撃攻撃電撃の神
- 熊野久須毘命(くまぬくすびのみこと)/両刃(もろは)長剣の神
この五男三女神を一般に「八王子」とも呼ぶが、「仏教では八大竜王と唱へまして、京都の祇園では八王子というて御祭りになつて在ります」と書いてある。
霊界物語の登場人物との関係
霊界物語は、古事記の三女神について触れてはいるが、三女神そのものは登場人物にはなっていない。しかし月雪花の三姉妹が、三女神の前身だということが書かれてある。[2]
五男神については、次の五柱が登場する。[3]
- 吾勝命(別名・日の出別神)[4] [5]
- 天菩比命
- 天津彦根命
- 活津彦根命(別名・高国別)[6] 第35巻第22章「当違」#:「活津彦根の神となり 神素盞嗚大神の 御子と仕へて天ケ下(略)高国別の宣伝使」(ペテロの道貴彦の弟[7] [8])
- 熊野久須毘命(別名・八島主)[5] (八人乙女の幾代姫の兄[9])(神素盞嗚大神を「吾父」と言っている[10])
霊界物語では天照大神と素盞嗚尊が直接誓約をするのではなく、三女神としての月雪花と、五男神(のうちの二柱)によって誓約(または天の岩戸開き)が行われる。具体的には、素盞嗚尊が国を奪いに来るのではと疑った天照大神が、五男神の二柱を攻撃に行かす。深雪姫が鎮まる瀬戸の海の一つ島に二男・天菩比命が進軍し、秋月姫が鎮まる琵琶の湖の竹の島には三男・天津彦根命が進軍し、姫神に戦闘意思のないことが明らかになることで、素盞嗚尊への疑いが晴れ、復命する…ということになる。 →詳細は「天の岩戸開き」を見よ
吾勝命(日の出別)、活津彦根命(高国別)、熊野久須毘命(八島主)は素尊の配下の宣伝使となり、天菩比命と天津彦根命も素盞嗚尊の心の清いことを悟って復命しているので、五男神も素尊の系列だと言える。
五男神
五男神の長男・吾勝命は素尊の御子である。
問 五男神は素盞嗚尊の御子と『霊界物語』には書いてありますが。
答 吾勝命(正勝吾勝勝速日天之忍穂耳命)は素盞嗚尊の御子である。しかし天照大神の御子といっているから、これを言うと日本の皇室が大変になるので、霊は天照大神、体は素盞嗚尊である。霊主体従だと言ってきた。ぼかしてきたのである。本当は体が主で子供が生まれるのだから体主霊従である。霊主体従といえば実は誰でもよいことになって大変であるが判らないからよいのである。(昭和十八年)五男神は五大陸の祖である。『新月の光』0358「五男神は五大洲の先祖」によると、
- 正勝吾勝勝速日天之忍穂耳命は アジア、
- 天之菩卑命は 出雲から南洋(黄泉島)オーストラリア、
- 天津日子根命は ヨーロッパ、
- 活津日子根命は アフリカ、
- 熊野久須毘命は アメリカ、
を支配していた。「五男神は五大洲の人類の祖先である。この事を言わないと世界統一は出来ぬのである」
大亜細亜中の御国の人の祖は正哉吾勝の神に坐します
太平洋の南西島の人の祖は天菩日神の命に坐すなり
欧州の大民族は天津彦根神の御裔と定められける
阿弗利加の民族の祖は活津彦根神の御裔と神定めなる
亜米利加の民族の祖は熊野樟日神の御裔と定められける