千引の岩
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千引の岩(ちびきのいわ)は、
- 千人もの人数で引かねば動かないほど重い岩のこと。固有名詞ではなく普通名詞。霊界物語には多数の「千引の岩」が登場する。
- 霊界物語第52巻第15章の章題。
- もともとは古事記に出て来る言葉である。伊邪那岐命が黄泉の国から地上に逃げ帰る時、伊邪那美命が追って来たが、伊邪那岐命は黄泉比良坂に千引の岩を置いて道を塞いだ。
本項では普通名詞としての千引の岩について解説する。
目次
概要
主なエピソード
霊界物語には多数の「千引の岩(千引岩)」が登場するが、主なものには次のものがある。
- 邪神が竜宮城の占領を企てた時、地の高天原において稚桜姫命は不思議な神術を行い敵を退散させた。その神法は、千引の岩を大神の神殿に安置し、白い真綿と赤い真綿とを重ねて岩の上に被せ、赤色の長い紐を12回周りに回して固く縛らせた。これは神界の禁厭であって、一身上の一大事の時に行うものである。〔第1巻第25章「武蔵彦一派の悪計」#〕
- 黄泉比良坂の戦いの時、日の出神・正鹿山津見は千引の岩の前で大国姫を言向け和した。〔第10巻第24章「言向和」#〕
- 黄泉島が沈没する時、祝部神は千引の岩に端坐して神言を奏上すると、黄泉島は海中に没し、残るは千引の岩のみとなった。そのとき空から正鹿山津見が乗った天の磐樟船が現れ、祝部神を救った。〔第12巻第27章「航空船」#〕
その他
- 石は真を現すもので、あらゆる虚偽と罪悪と醜穢を裁断する神力が備わっている。古事記で黄泉比良坂に千引の岩を置かれたの、黄泉の国の曲津を裁断するためであった。人間の屋敷の入口に大きな岩を立て門の代用にするのも、外から来る悪魔を防ぐためである。また家屋の周囲に延石(のべいし)を据えるのも、千引の岩の古事にならって悪魔の襲来を防ぐためである。築山を石で飾るのも、神の真を現すためであり、悪魔の襲来を防ぐためである。〔第52巻第15章「千引岩」#〕
- 言霊学上、千引岩は「血日国金剛数多(ちびきいは)」という意義で、君国を思ふ赤誠の血の流れた大金剛力の勇士の群隊ということであって、国家の干城(かんじょう)である忠勇無比の軍人のことである。また国家鎮護の神霊の御威徳も、国防軍もみな千引岩であり、侵入して来る魔軍を撃退し、または防止する兵力の意義である。〔第8巻第43章「言霊解五」#〕
脚注
- ↑ 使用回数は千引岩23回、千引の岩50回