国津罪

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国津罪(くにつつみ)とは、天賦の国の徳、人の徳を傷つける罪のこと。


神言」(かみごと)に列挙されている国津罪について、第39巻附録「大祓祝詞解」(おおはらいのりとかい)では次のように解説されている。

生膚断(いきはだだち)
天賦の徳性を保ち居る活物(いきもの)の皮膚を切ること。
必要も無いのに動物を害傷し、竹木を濫伐したりすることもこの罪。
霊気が充満している肉体に外科手術を施さなくても、立派に治癒する天賦の性能を有している。人工的に切断したり切開したりするのは天則違反。
死膚断(しにはだだち)
刃物をもって生物一切を殺す罪。
白人胡久美(しらひとこくみ)
白昼姦淫すること。白日床組(しらひとこくみ)といふ醜穢文字を避け、わざと当字を用いた。
己が母犯せる罪(おのがははをかせるつみ)
「母」という字は、父、祖先、祖神等をも包含する。「親」という意味。
「犯す」とはその本来の権能を無視すること。
要するに親、祖先、祖神に対して不孝の罪を重ねること。
己が子犯せる罪(おのがこをかせるつみ)
自己の子孫の権能を無視し、非道の虐待酷使をすること。
元来自分の子も、実は神からの預かり物で、人間が勝手にこれを取り扱うことは出来ない。
母と子と犯せる罪(ははとことをかせるつみ)子と母と犯せる罪(ことははとをかせるつみ)
前述の「己が母犯せる罪」「己が子犯せる罪」を繰り返しているだけで特に意義はない。
畜犯せる罪(けものをかせるつみ)
獣類の天賦の徳性を無視し、酷待したり、殺生したりすること。
昆虫の災(はふむしのわざわい)
天則違反の罪をいう。
蝮(まむし)、ムカデなどに刺されるのは偶然ではない。犯した罪があるため天罰として刺されるのである。その場合は直ちに反省し、悔悟し、謹慎して、神様にお詫びを申し上げるべきである。
高津神の災(たかつかみのわざわい)
天災、地変、気候、風力等の不順はみな高津神の業(わざ)であり、罪過(めぐり)のひどい所に起こる。
「災」(わざはひ)は「業(わざ)はひ」「所為」である。鬼神(きしん)から主観的に観れば一つの所為(わざ)であるが、人間から客観的に観れば災難である。
今度の国祖の大立替で、雨の神、風の神、岩の神、荒の神、地震の神、その他八百万の眷属を使われるのもこの高津神の災である。みな世界の守護神、人民の堕落が招いた神罰である。
高津鳥の災(たかつとりのわざわい)
鳥が穀物を荒すことなどを指す。矢張り神罰である。
畜殪し(けものたふし)
他家の牛馬鶏豚等を斃死(へいし)させること。一種の「マジナヒ」。
蠱物(まじもの)
「呪咀」「マジナヒ物」。
丑の時参りや、生木に釘を打つというのはみなこの罪。

関連項目